第5章 バイラルディレクター木田広大のライフハック
第4回 突破力・インフォームドコンセント
おもしろいアイデアを考えたのに、企画が通せない。企画を通すために、説得材料を用意したのに、それでもダメな場合がある。小手先のテクニックよりも、説得しない、納得を引き出すテクニックを身につけよう。それがインフォームドコンセント。あなたのアイデアの突破力が変わるはず。
文:木田広大
日本語でしゃべろう
広告会社に入社したての頃、言葉を逆にひっくり返して言うしゃべり方が流行っていて、「シーメ(飯のこと)、行く?」なんて会話が飛び交っていた。寿司はシースー、タクシーはシータクといった具合だ。ジェスチャーを交えながら「これもんで~」なんて言いながら、武勇伝を語る諸先輩方もいた。
言葉の用途やセンスの差はあるけれど、アルファベットやカタカナがやたらと多い点は、WEB用語も同じように感じる。たとえば、SEO、RSS、ブログパーツ、ROI、BUZZ、バイラル、クロスメディア。最近では、PUC(Pervasive Ubiquitous Communication:広汎性ユビキタスコミュニケーション)やNGN(Next Generation Network:次世代ネットワーク)、P to P、IFX(インデックスファブリック)とか。
日々の仕事において、今やWEB用語だけでなく、経営用語、広告マーケティング用語がいりまじって会話されることも増えてきた。知らない国の外国語のようでもあるし、新しいギョーカイ用語のようでもある。
知ったかぶりをして熱弁をふるうと相当かっこ悪いから、知らないなら知らないままのほうがよっぽどいい。でも、知らないと会話にならないこともあるからやっかいだ。僕が尊敬するコピーライターの仲畑貴志さんは、「(横文字なんか使わないで)日本語で話せよ」と雑誌のインタビューやコラムなどで語られていた。僕も同感。ホッとするひと言だ。
言葉の用途やセンスの差はあるけれど、アルファベットやカタカナがやたらと多い点は、WEB用語も同じように感じる。たとえば、SEO、RSS、ブログパーツ、ROI、BUZZ、バイラル、クロスメディア。最近では、PUC(Pervasive Ubiquitous Communication:広汎性ユビキタスコミュニケーション)やNGN(Next Generation Network:次世代ネットワーク)、P to P、IFX(インデックスファブリック)とか。
日々の仕事において、今やWEB用語だけでなく、経営用語、広告マーケティング用語がいりまじって会話されることも増えてきた。知らない国の外国語のようでもあるし、新しいギョーカイ用語のようでもある。
知ったかぶりをして熱弁をふるうと相当かっこ悪いから、知らないなら知らないままのほうがよっぽどいい。でも、知らないと会話にならないこともあるからやっかいだ。僕が尊敬するコピーライターの仲畑貴志さんは、「(横文字なんか使わないで)日本語で話せよ」と雑誌のインタビューやコラムなどで語られていた。僕も同感。ホッとするひと言だ。
おもしろい体験をみんなでしよう
まったくWEBを知らない人に、WEB提案をするのはなかなか難しい。「この企画、おもしろいでしょ?」といっても、おもしろいものを見たことがない人や、おもしろい体験をしたことがない人にはなかなか伝わりにくい。だから、提案の前に、おもしろい事例をまずはたくさん見てもらうようにしよう。
おもしろい事例を見つけたら、パワーポイント1ページに1作品ずつ、日頃からチェックしておく。ページ内には、作品タイトルとメイン画像があるだけでいい。画像からハイパーリンクをはってクリックすると、すぐにWEBが立ち上がるようにしておくと便利だ。1ページに1作品ずつまとめておくと、課題やテーマに合わせて順序の入れ替えや必要なページの取捨選択が簡便でいい。
パワーポイントにまとめた資料をもとに、会議室のプロジェクターなどを使って上映会を開催する。クライアントもクリエイターも営業も、みんなで見ることが重要で、一緒に笑ったり、わくわくする気持ちに火をつけることが大事だと思う。おもしろいものを見ると、あーしたい、こーしたい、もっとあんなことはできないか、と欲が出てくる。職種を飛び越えて、みんながクリエイターになればいい。
おもしろい事例を見つけたら、パワーポイント1ページに1作品ずつ、日頃からチェックしておく。ページ内には、作品タイトルとメイン画像があるだけでいい。画像からハイパーリンクをはってクリックすると、すぐにWEBが立ち上がるようにしておくと便利だ。1ページに1作品ずつまとめておくと、課題やテーマに合わせて順序の入れ替えや必要なページの取捨選択が簡便でいい。
パワーポイントにまとめた資料をもとに、会議室のプロジェクターなどを使って上映会を開催する。クライアントもクリエイターも営業も、みんなで見ることが重要で、一緒に笑ったり、わくわくする気持ちに火をつけることが大事だと思う。おもしろいものを見ると、あーしたい、こーしたい、もっとあんなことはできないか、と欲が出てくる。職種を飛び越えて、みんながクリエイターになればいい。
インフォームドコンセント
おもしろい企画を考えても、企画が通せない。また、企画がボツになると「説得し切れなかった」なんて言う人がいるけど、説得という言い方は間違っている。企画を通すために、説得なんていらない。納得なんだ、と思う。そう思うようになったきっかけは、インフォームドコンセントという言葉を知ってからだ。
インフォームドコンセントとは「説明と同意」の意味で、主に医療現場などで使用されている言葉だ。医師が事前に、患者に対して医療行為の方法などについて説明を行い、患者が納得し、同意を得たうえで医療行為を行うもの。
●次の文章をお読みください。
インフォームドコンセントとは「説明と同意」の意味で、主に医療現場などで使用されている言葉だ。医師が事前に、患者に対して医療行為の方法などについて説明を行い、患者が納得し、同意を得たうえで医療行為を行うもの。
●次の文章をお読みください。
これは、インフォームドコンセントの説明です。アンダーラインをした単語を、「Web」関連用語に変換してみよう。
言葉を置き換えると、WEBにおけるインフォームドコンセントになる。僕らの仕事も同じかも。
インフォームドコンセントは、相手を説得するためのものではなく、相手から理解と納得を引き出すためのものである。だから、僕らの仕事においても、説得しようとしてはいけない。そのためには、(1)相手にも理解できる平易な言葉をつかう。(2)嘘をつかない。わからないことはわからないと言う。だけど、相手を不安にさせない心がけをする。ほぼこの2つで大丈夫。納得を得て、はじめて前に進めるんだ。
新しいなにかを、動かそう。
インフォームドコンセントは、相手を説得するためのものではなく、相手から理解と納得を引き出すためのものである。だから、僕らの仕事においても、説得しようとしてはいけない。そのためには、(1)相手にも理解できる平易な言葉をつかう。(2)嘘をつかない。わからないことはわからないと言う。だけど、相手を不安にさせない心がけをする。ほぼこの2つで大丈夫。納得を得て、はじめて前に進めるんだ。
新しいなにかを、動かそう。
今回で「第5章 バイラルディレクター木田広大のライフハック」はおしまいです。
次章をお楽しみに!!
次章をお楽しみに!!