第6回
グラデーションメッシュを活用して 透明感のあるシャボン玉を作成 |
押さえておきたい機能とテクニック
描画モードを変えてオブジェクトを重ね背景が透ける球をつくる
シャボン玉をモチーフとした透明感のあるパーツを作成する。ここでは、グラデーションメッシュを使って、黒い球体とカラフルに配色した球体をつくり、それぞれ[描画モード]を変えて、重ねることでシャボン玉を表現した。
制作・文 高野 徹(lolo66)
url http://www.lolo66.com/
使用ソフト Illustrator CS/CS2
まず楕円形ツールで、shiftキーを押しながらドラッグして正円を作成。塗りを[C:100、M:100、Y:100、K:100]に設定する1-1。この円に対し、オブジェクトメニュー→“グラデーションメッシュを作成...”を[行数:3]、[列数:3]、[種類:フラット]で実行1-2。この円をコピー&ペーストで複製しておく。
1-1
1-2
複製元のオブジェクトを選び、ダイレクト選択ツールで中央左上のメッシュポイントを選択し、塗りを[C:10、M:10、Y:10、K:10]にする2-1。次に、右下部分の計7個のメッシュポイントを選択し、塗りを白に変更することで球体のような立体感を表現2-2。できあがった球体を選択し、透明パレットで[描画モード:スクリーン]に設定する。
2-1
2-2
STEP1で複製したオブジェクトを選択し、塗りを[C:0、M:100、Y:0、K:0]に設定3-1。さらにダイレクト選択ツールで、メッシュポイントとアンカーポイントを選択し、色を変更することで3-2のような複雑なグラデーションの球体をつくる。ここで、透明パレットで[描画モード:乗算]、[不透明度:20%]に設定する3-3。
3-1
3-2
3-3
できあがったふたつのオブジェクトを選択4-1。次に整列パレットで[水平方向中央に整列]と[垂直方向中央に整列]を順に適用し4-2、同じ位置にそろえる4-3。こうしてふたつの円を重ねてシャボン玉のベースを作成した。
4-1
4-2
4-3
最後に、黄緑から水色に変化する円形グラデーションを施した正方形を作成して、ここにSTEP4で作成したオブジェクトを複製し、大きさを変えてランダムに配置すれば完成だ5-1。なお、上に重ねているグラデーションを設定した球体の[不透明度]の値を変えることで、5-2のように見え方が変わるのでいろいろと試してみてほしい。
5-1
5-2
5-3
本記事は『MdN』2008年7月号(vol.171)からの転載です。
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