荷物の移し替えが容易、ノートPCやタブレットも入るリュック型対応のインナーバッグ~リヒトラブ「キャリングプレート(リュック用)」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
手持ちのバッグの中に入れて荷物の分類を容易にする、俗にバッグinバッグなどと呼ばれるインナーケースは、近年その種類をじわじわと増やしています。特に最近は、スマホやタブレット、モバイルバッテリーなどを収納するのに向いた製品を、家電量販店などでよく目にします。
今回紹介するリヒトラブの「キャリングプレート(リュック用)」は、そんなバッグinバッグの中では珍しい、リュックと組み合わせて使うことを前提にした、縦型デザインの製品です。
ひとつは、完全にフラットな状態にして畳めることです。一般的なバッグinバッグが、立体的にポケットが作られているのに対し、本製品は本体にあたるプレートの表面に切れ込みを入れただけなので、未使用の場合は完全にフラットな状態にしておけます。
切れ込みを入れただけとはいえ、グレーの表面は伸縮性のある生地(クロロプレンゴム)ですので、極端に角張ったモノでなければ、スマホやケーブルなど薄型の製品はもちろん、モバイルバッテリーや充電器など、多少の厚みがあっても問題なく収納できます。
収納力はポケットによっても異なりますが、2~3cmの厚みまではおおむねOK、マウスほどの厚みになるとやや微妙、ACアダプタになるとさすがにNGです。むしろペンや付箋、メモなどの文房具のほうが、相性は良さそうです。
さらに本製品は、その二枚構造になったプレートの間に、ノートPCやタブレットを挟むこともできます。これは収納して持ち歩くインナーケースとしての使い方ではなく、本製品の厚みを活かし、バッグ内で表裏の衝撃から保護するという目的に使えます。
一方、すでに耐衝撃機能を備え、インナーケース無しでノートPCやタブレットを入れられるPCバッグとの相性はいまいちです。もちろん使えないわけではないのですが、バッグ自体に厚みがあるところに本製品を入れると、それだけでかさばってしまう上に、重量が増してしまうからです。
実際に使ってみて唯一気になったのは、実測で516gとやや重量があることです。500gといえばiPadおよそ1台分ですので、仮に本製品にiPadを挟んで持ち歩くと、ほかに何も収納しなくても、重量は1kg前後になってしまいます。
本製品と同じく13.3インチまでのノートPCを収納できるネオプレイン製のインナーバッグだと、重量は200gもないのが普通です。自立構造を持たせるためにやむを得ないとはいえ、背負って持ち歩く形状の製品だからこそ許される重さと言えそうです。
この重量さえ気にならなければ、小物の整頓はもちろん、別のバッグへの移し替えも容易になり、かつ取り出して自立させて使うことも可能な便利アイテムとして、十分におすすめできます。グレー以外にブラックやネイビーもラインナップされていますので、手持ちのバッグに合わせて選んではいかがでしょうか。
製品名:キャリングプレート(リュック用)A-7743
実売価格:2,240円
発売元:リヒトラブ
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B079LKZ8XD/
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2019.08.20 Tue