姿勢を変えてもタブレットはつねに正面? 立っても寝てもマルチに使える首掛けスタンド~ligangam「EH34」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
スマホやタブレットを寝転がって使っていると、それを持つ手が疲れてくることがよくあります。タッチ操作をしながら使うのならまだしも、動画の鑑賞など、ただ顔の前で画面を掲げているだけであれば、ずっと手で持っている必要性はほとんどありません。
こうした場合のために、ベッドサイドに取り付けられるタブレットアームも市販されていますが、同じ姿勢を長時間キープすることになってしまい、寝転がったまま映画の1本でも見ようものなら、寝違えのような症状になりかねません。また視線が上向きになってしまうのもつらいところです。
こうした場合に重宝するのが、今回紹介するネックアームです。これは、首からかけて利用するタイプのスマホ・タブレットスタンドで、これを装着した状態で寝転がると、ちょうど胸の位置にスマホやタブレットが置かれた状態になり、動画なども無理なく鑑賞できます。
本製品もその流れを汲む一品で、長時間の動画鑑賞が手ぶらで行える上、左右に姿勢を変えるのも容易です。ベッドサイドに固定したアームのように、つねに同じ姿勢で観続ける必要はなく、自由度は圧倒的に高めです。そのまま立って歩き回るのも不可能ではありません。
対応サイズは4~10インチで、クリップを90度回転させれば、縦横の向きを問わず取り付けられます。タブレットの重量に耐えられるようアームがかなり頑丈に作られており、スマホだとゴツさが強調されるため、もしスマホだけにしか使わないのであれば、あらかじめそれに適した別製品を探したほうがよいかもしれません。
またアームを二つ折りするように曲げることで、床の上に置いてスタンドとして使うことも可能なほか、自撮り棒として使う用途なども製品ページには記されています。後者などは実用性はやや「?」ですが、固定せず使えるのが大きなメリットであることはよく分かります。
なお筆者の場合、寝転がった状態で利用することを前提にこの製品を購入しましたが、実際には立って使ったり、あるいはチェアに座った状態で使う用途も想定されているようです。タブレットをハンズフリーで参照しつつ、PCでタイピングを行うなど、さまざまな組み合わせが考えられます。
同様の構造を持った製品は、Amazonでも多数販売されていますが、今回筆者が購入したモデルはアームが硬く、タブレットの重量に負けて徐々に曲がってくることがない反面、片付けるのには難儀します。人によっては、もう少し強度よりも柔軟性を高めてほしいと感じるかもしれません。
このあたり、どのようなポイントを重視するかは人によって変わってくるはずですので、万人が納得する製品を探そうとするのではなく、まずはどれか試してみて、不満があれば買い替えるというアプローチが正しそうです。2千円あればお釣りが来るのも、複数の製品を試す上では利点と言えるでしょう。
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2020.03.17 Tue