BluetoothやUSB Type-Cにも対応、さらなる進化を遂げた最高峰のキーボード | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

BluetoothやUSB Type-Cにも対応、さらなる進化を遂げた最高峰のキーボード

2020.11.24 TUE

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ 
BluetoothやUSB Type-Cにも対応、さらなる進化を遂げた最高峰のキーボード~PFU「HHKB Professional HYBRID Type-S」レビュー
2020年07月28日
TEXT:山口真弘(ITライター)

かつては1万円や2万円が当たり前だったPC用のキーボードも、この四半世紀で低価格化が進み、いまや店頭でフルキーボードを購入するにも、1,000~2,000円あれば十分です。もっともそれらのキーボードは、かつて高級品だったキーボードを知るユーザーから見ると、キータッチなどに不満があることも少なくありません。

かつての古き良き時代のキーボードの重厚な打鍵感を継承しつつ、BluetoothやUSB Type-Cなど最新のテクノロジに対応させたのが、PFUのHHKBこと「Happy Hacking Keyboard」です。今回はメーカーから借用したサンプルを試してみました。
今回は「日本語配列/白」のモデルを使用。かなの刻印はありません

今回は「日本語配列/白」のモデルを使用。かなの刻印はありません

背面。単三電池のボックス(後述)が特徴です。左側には電源ボタンがあります

背面。単三電池のボックス(後述)が特徴です。左側には電源ボタンがあります

3.8mmのキーストロークを確保しているため、キーボード自体の厚みはかなりあります

3.8mmのキーストロークを確保しているため、キーボード自体の厚みはかなりあります

高さは好みに合わせて3段階(標準+スタンド高・低)で調整できます

高さは好みに合わせて3段階(標準+スタンド高・低)で調整できます

本製品の特徴は、なんといってもそのキータッチです。高級品だった頃のキーボードを彷彿とさせる立体的なキー形状と深いキーストロークは、長時間の打鍵でも疲れず、的確な操作が行えます。テキスト入力の多いユーザーにはもってこいの製品です。

この特徴だけであれば、以前紹介した東プレ「REALFORCE」シリーズなどほかの選択肢もありますが、本製品の大きな特徴は、キー数をギリギリまで減らしたコンパクトなボディです。

テンキーがないのはもちろんのこと、重複するキーを極限まで削り、コンパクトなサイズにまとめたことで、端のキーまで指が届きやすく、また省スペースでの作業にもうってつけです。また厚みはややあるとはいえ、バッグの中に入れての持ち歩きも容易になっています。
ほとんど隙間のないキー配置が特徴。キーピッチは19mmを確保しています。今回紹介する日本語JIS配列版は69キー、US配列版は60キーとなります

ほとんど隙間のないキー配置が特徴。キーピッチは19mmを確保しています。今回紹介する日本語JIS配列版は69キー、US配列版は60キーとなります

最近のキーボードにない深いキーストロークが特徴。押下圧は45gで統一されています

最近のキーボードにない深いキーストロークが特徴。押下圧は45gで統一されています

さまざまなデバイス、OSに対応するキー配列。割当は自由に変更できます

さまざまなデバイス、OSに対応するキー配列。割当は自由に変更できます

さらに2019年暮れに新しく発売された「HHKB Professional HYBRID Type-S」は、Bluetoothによる無線接続と、USB Type-Cによる有線接続をケースバイケースで使い分けられます。

Bluetoothはマルチペアリングに対応していますので、WindowsやMac、さらにはiPad、Androidスマホなど、複数のデバイスを切り替えての使用も可能です。複数のデバイスの入力環境を、この1台に集約させるのにもぴったりです。

またユニークなのが、電源が内蔵バッテリーではなく単三電池ということです。バッテリーは繰り返し使えて経済的な反面、いざという時に使えなくなる可能性もあります。汎用の単三電池を交換すればすぐに使えるこの仕様は、外出先で重宝します。またバッテリー非搭載ということで、旅行や出張などで航空便で送る場合にも安全です。
電源ボタンはBluetoothのペアリング兼用。設定時は直上のLEDが点灯します

電源ボタンはBluetoothのペアリング兼用。設定時は直上のLEDが点灯します

電源は単三電池×2を採用。USBコネクタからの給電にも対応します

電源は単三電池×2を採用。USBコネクタからの給電にも対応します

さらに本製品では設定ソフトを使うことで、キーの配列を自在に入れ替えられます。これを使えばFnキーとCtrlキーの入れ替えなど、パワーユーザー御用達のキーレイアウトも簡単に実現できます。

変更したキー配列は本体内に保存されますので、別のPCに接続してもそのまま利用できます。また接続先のデバイスごとにキーアサインを変更することも可能になっています。使いやすいようにカスタマイズ性が極限まで追求されているのが、本製品の大きな特徴です。
キー割当の変更にはいまでは珍しいディップスイッチを使用します

キー割当の変更にはいまでは珍しいディップスイッチを使用します

iPadの外付けキーボードとして利用中。幅の狭さもあり快適にフィットします

iPadの外付けキーボードとして利用中。幅の狭さもあり快適にフィットします

そんな本製品の唯一にして最大のウイークポイントは、乗り替えるにあたってのスイッチングコストの高さでしょう。キーアサインは自由に変更可能とはいえ、例えばF1~12のキーは最上段の数字キーと兼用だったり、DeleteキーはBackSpaceキーと兼用だったりと、キー数が少ないがゆえの癖はどうしてもあります。

そのため、手持ちのあらゆるデバイスの入力環境を本製品に一元化するのならともかく、例えば職場だけは別のキーボードを使わざるを得ない場合など、並行して別のキーボードを使うことになった場合に、それらが頭の中できちんと切り替わるかが、大きなポイントになります。こればかりは個人差もあり、やってみなければわかりません。

もっとも、本製品は歴史も長く、今回のモデルチェンジでもキー配列が変わらなかったように、せっかく慣れたのに次のモデルでキー配列が変わったり、また早期にシリーズが終息する心配は低いと考えられます。歴史の浅いメーカーが単発で投入するエルゴノミクスキーボードは、これが理由でお勧めできないことも多いのですが、本製品に限ってはまず大丈夫でしょう。

根強いファンが多く、セールが行われればたとえ対象が旧モデルであってもSNSで話題になるなど注目度も高いこの「HHKB」、従来の利用環境から思い切って乗り換えることができるかどうか、最大のポイントはまさにそこにあると言えそうです。
最近のノートPCとは一味違う重厚なキータッチは、ひとたび使えば多くのユーザーの支持を集めていることも納得の質感です

最近のノートPCとは一味違う重厚なキータッチは、ひとたび使えば多くのユーザーの支持を集めていることも納得の質感です

製品名:Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S 日本語配列/白
実売価格:35,200円
発売元:PFU
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B082TXLC2B/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
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