新型コロナはもちろん今後のインフル禍でも必需品に? 「ノーコンタクトツール」はひとり1本携帯すべき衛生グッズ
TEXT:山口真弘(ITライター)
新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るう中、今春から店頭でその姿を見かけるようになったのが、ノーコンタクトツールと呼ばれるグッズです。これは、不特定多数の人が触れるドアノブやボタンを、直接触れずに済ませられるグッズです。
機能は大きく分けて2つあり、ひとつはドアノブに引っ掛けて押したり引いたりする機能。もうひとつはボタンを押す機能です。前者の機能に特化した製品はドアオープナーと呼ばれることもあるほか、吊り革を手で握らずに済む機能を前面に出した製品もあります。
新ジャンルの製品ということもあり、登場直後は千円の大台を超えるなどやや割高な印象でしたが、構造が単純なこともあって価格はみるみる下がり、この夏には百円均一ショップでもその姿を見かけるようになりました。
今回は、いま実際に百円均一ショップで販売されているノーコンタクトツール3製品をまとめて紹介します。
名前からも分かるように、大型のキーホルダーが付いており、鍵などもまとめてぶら下げられるのはメリットです。またシリーズ製品として、装飾を施した女性向けのラインナップも用意されており、普段から持ち歩くアイテムであることを強く意識しているようです。
ただし素材は亜鉛合金および鉄ということで、静電容量式のタッチパネルには反応せず、押せるボタンは物理ボタンないしは感圧式のタッチパネルに限られます。パッケージによると型番は「DY-1862」、メーカーは「松野工業株式会社」となっています。
一般的なノーコンタクトツールは、物理的にボタンを押すことはできてもタッチパネルに対応しませんが、本製品はこのシリコンキャップにより、感圧式だけでなく静電容量式のタッチパネルにも反応します。それゆえ、タッチセンサー付きのエレベーターのボタンや、銀行のキャッシュディスペンサーも操作できるのが特徴です。
実際に試してみたところ、表面に保護フィルムが貼ってある場合にはうまく反応しないことがあるものの、対応の幅広さは今回紹介する中で随一で、もっともおすすめできる製品と言えます。パッケージによると型番は「No.41155」、メーカーは「株式会社グリーンオーナメント」となっています。
ドアノブに引っ掛けて開けたり閉めたりするのが主な機能で、本体の角を使ってボタンを押すこともできます。残念ながらがタッチパネルは非対応と、つまり汎用性では劣るのですが、本体が大柄で扱いやすいのはメリットです。
というのも、ボディがあまりにも細く小さいと、ドアノブを引くにも力が入らなかったり、ツールを持つ手が痛くなるからです。特にドアノブを開ける機会が多い場合、てこの原理で操作しやすい本製品は、前出の2製品に比べて強みがあります。
材質は塩化ビニル樹脂(チェーン部分はスチール)で、見た目に反して軽量なのも利点です。パッケージによると型番は「DY-1857」でメーカーは「松野工業株式会社」、つまり最初に紹介した製品と同じメーカー発の製品なのですが、外見が大きく異なっているのが面白いところです。
これから冬にかけて、新型コロナウイルスだけでなくインフルエンザの蔓延も予想される中、こうしたツールをひとつ持っておいても悪くないのではないでしょうか。
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2020.09.15 Tue