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ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2021.03.30 Tue

MagSafeもそのまま利用可能、iPhoneを片手で保持できるシリコン製の薄型バンド

~Aistuo「タイムロッキングコンテナ」レビュー

文:山口真弘


iPhone 12シリーズは、背面に充電器やアクセサリーを、マグネットで吸着させられるようになりました。MagSafeと呼ばれるこの規格自体はたいへん便利なのですが、スマホベルトやスマホリング、バンカーリングなど、片手で保持しやすくするためのパーツをつけたままでは、利用できない欠点があります。

こうした場合に試してみたいのが、今回紹介するスマホベルトです。

iPhone保護ケースの背中に貼り付けて使用します。適合するケースにはいくつか条件があります。詳しくは本文参照
iPhone保護ケースの背中に貼り付けて使用します。適合するケースにはいくつか条件があります。詳しくは本文参照

これは、保護ケースに貼り付けて、iPhoneを保持しやすくするためのベルトです。厚み1mmもない薄いシリコンの素材でできているため、本製品を装着したままの状態でも、背面にMagSafe充電器を吸着させられます。

MagSafe充電器を直接取り付けるのに比べると、吸着力は多少弱くなりますが、充電自体は問題なく行えます。充電のたびにスマホリングや、それに類する機構を備えたケースを、わざわざ取り外す必要もありません。

素材はシリコンで、厚みは1mm以下と極薄。長さは20cmと23cmの2タイプ
素材はシリコンで、厚みは1mm以下と極薄。長さは20cmと23cmの2タイプ
先端の剥離紙をはがして、iPhone保護ケースに貼り付けて使用します
先端の剥離紙をはがして、iPhone保護ケースに貼り付けて使用します
装着した状態。シリコンゆえ自在に伸縮します。ロゴが目立ちすぎるのがやや難
装着した状態。シリコンゆえ自在に伸縮します。ロゴが目立ちすぎるのがやや難
上部はiPhoneのカメラ穴に通し、両面テープで貼り付けます
上部はiPhoneのカメラ穴に通し、両面テープで貼り付けます

ユニークなのはその装着方法です。一般的なiPhoneの保護ケースには、背面左上にカメラの穴、さらに底面にはスピーカーの位置に合わせた穴が開いています。このベルトは、そのカメラ穴とスピーカー穴を通し、一周するように取り付けます。

カメラ穴とスピーカー穴を結んだ線がiPhone側面とほぼ平行であることをうまく活かしたこの構造は、なかなか画期的です。粘着面がケースの内側に来るため、見た目もすっきりしています。メーカーロゴが目立ちすぎるのだけが、ややマイナスといったところでしょうか。

ちなみにベルトはシリコン素材で伸縮するのですが、iPhone 12 Pro Maxのような天地が広いモデルでは、ベルトが長いことからたるんだ状態になりがちで、今回の作例であるiPhone 12 miniや、iPhone 12/12Proとの相性がむしろいいようです。

底面のスピーカー穴を通すことで、ベルトが一周する格好になります
底面のスピーカー穴を通すことで、ベルトが一周する格好になります
背面から見た状態。本体の側面とほぼ並行に取り付けられます
背面から見た状態。本体の側面とほぼ並行に取り付けられます

さて、同様の仕組みを備えたベルトタイプの保持グッズは、今回紹介している製品以外にも複数販売されていますが、選ぶにあたって気をつけたい点はいくつかあります。ひとつは、なるべく「柔らかいベルト」と「硬質なケース」を組み合わせることです。

このベルトの取り付け方では、ケースが反るように力が加わるため、ケース自体が柔らかい場合、またベルトが固く反発力がある場合は、iPhone本体がケースから外れやすくなってしまいます。ベルトの反発力を抑え込めるだけの硬度を持ったケースであることは重要です。

もうひとつはベルトの横幅です。iPhone 12シリーズは、従来モデルより底面のスピーカーの横幅が狭く、そのためケースの穴も従来より横幅が狭くなっています。古いiPhone向けに作られたベルトでは、現在市販されているiPhone 12用のサードパーティ製ケースの底面の穴よりも横幅が広く、通せない場合があります。

また、そもそもの問題として、保護ケースによっては、こうしたベルトを通せる横長の穴が底面に開いておらず、丸い穴が複数開いているケースや、隣のLightningポートと合わせて底面ほぼ全体が開いているケースなど、設計はケースによって異なります。

それゆえ、こうしたベルトを使いたい場合、まずは組み合わせるケースを選ぶことから入る形になるのですが、こうした穴がきちんと開いているか、また幅が何mmかは、メーカーサイトの情報だけではわからないことが多く、これが導入にあたっての最大の難関と言えます。量販店店頭でサンプルを見ながら探すのがベターでしょう。

ケースが柔らかい素材だとこのように変形してしまい実用に耐えません
ケースが柔らかい素材だとこのように変形してしまい実用に耐えません
スピーカー穴が開いていないケースではベルトの取付そのものが不可能です
スピーカー穴が開いていないケースではベルトの取付そのものが不可能です

以上のように、いくつかハードルはあるのですが、条件にマッチする保護ケースさえ見つけてしまえば、装着したままMagSafe充電器を始めとしたアクセサリーを利用でき、かつ寝転がった状態でもiPhoneを片手で保持できるとあって、たいへん便利です。

一般的なスマホリングやバンカーリングは金属製の部品が使われていることも多く、ワイヤレス充電器との間に挟み込むと、異常な発熱が見られることがあります。今回の製品は、素材はシリコン、かつ厚み1mm以下(公称0.02インチ)ということで、安全性は比較的高いと考えられます。

今回はMagSafe対応のiPhoneで使える製品を紹介しましたが、他の製品でも、ワイヤレス充電器との組み合わせに適しています。利用はあくまで自己責任となりますが、利便性を最大限活かしたい場合には、こだわって探してみる価値はありそうです。

ベルトの上からMagSafe充電器を吸着させての充電が行なえます(ただし利用はあくまでも自己責任で)
ベルトの上からMagSafe充電器を吸着させての充電が行なえます(ただし利用はあくまでも自己責任で)
DATA

製品名:シリコンフィンガーバンド
実売価格:1,099円
発売元:UKON
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B089R3CPGC/

著者プロフィール

山口真弘
ITライター
PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など
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