• はてなブックマーク
  • RSS
  • Line

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2021.05.18 Tue

実売わずか千円前後、スマホに挿して手軽に体温を測定できるミニ温度計

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ 

実売わずか千円前後、スマホに挿して手軽に体温を測定できるミニ温度計~ヒロ・コーポレーション「スマホに付けるミニ温度計」レビュー

2021年05月18日
TEXT:山口真弘(ITライター)

新型コロナウイルスの影響で、体温測定のニーズが高まっています。街に出るとさまざまな商業施設で体温チェックをするのはもはや日常となりつつあります。自宅用に新しく体温計を買い求めたという人も多いのではないでしょうか。

今回紹介するのは、そんな体温測定を、スマートフォンを使って行えるミニ体温計です。コネクタ形状が異なる複数の製品がありますが、今回はiPhoneで使えるLightning端子搭載モデルを例に、その使い勝手をチェックします。
Lightningコネクタモデル以外に、USB Type-C、microUSBモデルもあります

Lightningコネクタモデル以外に、USB Type-C、microUSBモデルもあります

ボディは手のひらサイズで、幅は約50mmとコンパクト

ボディは手のひらサイズで、幅は約50mmとコンパクト

左には温度測定のための赤外線センサ、右には温度表示用の液晶を備えます

左には温度測定のための赤外線センサ、右には温度表示用の液晶を備えます

厚さは14mmと、スマホに比べるとやや厚みがあります

厚さは14mmと、スマホに比べるとやや厚みがあります

本製品のような、スマホに接続して使える温度計はいくつか存在しますが、その機能は千差万別です。

例えばハイエンドな製品だと、赤外線センサーを用いて捉えた映像をヒートマップで表示し、画面内の複数スポットについて同時に温度を測定・表示できます。深夜に畑の中に入ってくる害獣を何十mと離れた距離から撮影できる、業務用の製品もあるほどです。

そうした意味では、今回紹介する製品は、実売わずか千円台という価格からもわかるように、パーソナルユースを前提とした、ローエンドの製品です。

できる操作といえば、至近距離まで近づけた部位の温度を赤外線で測定するだけ、しかもスマホの画面はまったく使用せず、本体の液晶画面に数値で表示するだけというシンプルさです。もちろん医療用でもありません。
アプリのインストール不要で、スマホに接続するだけですぐに使えます

アプリのインストール不要で、スマホに接続するだけですぐに使えます

32~42℃の範囲で、小数点以下1桁までの温度測定が自動実行されます

32~42℃の範囲で、小数点以下1桁までの温度測定が自動実行されます

つまりスマホは電源を供給する役目しか果たしておらず、それゆえ測定した温度を記録することもできません。それ以前に連携するアプリ自体が存在しません。この上なく割り切った仕様です。

もっとも、わずか千円台の出費で、もともとスマホに搭載されていない温度測定の機能を追加できる製品と考えれば、決して悪くありません。操作についても間違えようがなく、こうしたデバイスに詳しくない人でも簡単に使えます。
1~5cmの範囲で温度が測定されます。なるべく手よりは額などで測りましょう

1~5cmの範囲で温度が測定されます。なるべく手よりは額などで測りましょう

裏面のボタンを使い、手動で温度測定を行うこともできます

裏面のボタンを使い、手動で温度測定を行うこともできます

温度の測定は、対象物が1~5cmの範囲に近づくと自動的に行われます。スタンドやアームを使ってスマホを固定しておき、そこに手をかざすという、商業施設によくあるスタイルでの使い方にも対応します。測定にかかる時間はほんの1秒ほどです。

このほか、背面のボタンを押すことによる手動での測定も行えます。通常はあまりニーズはなさそうですが、何らかの理由でセンサーによる自動測定が機能しない場合は、こちらの方法を使うとよいでしょう。

測定可能な温度の幅は、下が32℃、上が42℃までとなっているため、事実上、人間やペットの体温測定にしか使えません。37.4℃以上だとLEDの色が変化するという仕様からして、体温測定を前提とした製品であることが分かります。

このような仕様ゆえ、食品を調理する時の温度を測ったり、家電製品の発熱をチェックする用途には適しません。こうした使い方が目的にきちんとマッチするかは、購入前にあらかじめ確認しておいたほうがよいでしょう。
スタンドやアームを使ってスマホを固定しておき、そこに手をかざすことによる測定にも対応します。小規模な事務所レベルであれば、こうした使い方もありかもしれません

スタンドやアームを使ってスマホを固定しておき、そこに手をかざすことによる測定にも対応します。小規模な事務所レベルであれば、こうした使い方もありかもしれません

温度測定の精度は、おおむね正確である反面、稀に「アレッ?」と驚くようなズレた温度が表示されることもあります。そもそも医療用の製品ではないことからして、ある程度は仕方ありません。またキャリブレーションの機能も搭載していません。

こうしたことから、ある程度の正確性を必要とするならば、できれば利用開始時点で他の体温計を使い、どの程度のズレが生じるか確認しておくとともに、測定時も何度か繰り返し測るほうがよさそうです。また手ではなく額で測定するなどの工夫も有効でしょう。

今回紹介したLightningコネクタ搭載モデルのほか、USB Type-C、microUSBと、コネクタの違いで製品がラインナップされています。給電さえできれば機種を問わず動作するため、工夫次第でさまざまな使い方が可能な製品です。
製品名:スマホに付けるミニ温度計(HDL-ODK21004)
実売価格:1,400円
発売元:ヒロ・コーポレーション
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
読込中...

Rankingランキング

急上昇ランキング
連載ランキング

Follow us!

SNSで最新情報をCheck!

Photoshop、Ilustratorなどのアプリの
使いこなし技や、HTML、CSSの入門から応用まで!
現役デザイナーはもちろん、デザイナーを目指す人、
デザインをしなくてはならない人にも役に立つ
最新情報をいち早くお届け!

  • Instagram