実は極レア? 手持ちはもちろん据置でも利用可能、さらに首振りにまで対応した多機能USB扇風機~カシムラ「KJ-180」レビュー。
近年はすっかり市民権を得たUSB扇風機。家庭での利用はもちろん、個人の裁量でエアコンの温度を調節できないオフィスなどの共有スペースでも、ひとりで涼むことができるその効果は絶大です。私物デバイスの持ち込みが許可されていないオフィスでも、USB扇風機だけは許可されているケースもあるとかないとか。
そんなUSB扇風機は、近年は百均でも取り扱われるなど価格破壊が進んでいますが、ピーク時は毎日使うこともあり、予算をケチると後悔することになりがちです。今回紹介するカシムラの「KJ-180」は、多機能かつ使いやすいUSB扇風機を探している人にぴったりの製品です。
現行のUSB扇風機(首掛けタイプを除く)は、手持ちのタイプと、据置タイプ、大きく2種類に分かれます。もっとも実際の利用シーンでは、ふだんは据置で使いつつ、たまに手に取って直接涼むというニーズも多いはずです。
今回の製品は、手で握って使うスティックタイプのUSB扇風機と、それを立てておくスタンドがセットになっています。ふだんはスタンドに立てて使いつつ、必要に応じて取り外して、手に直接持って首筋や顔などに風を当てることができますので、使い勝手は抜群です。
もっとも最近のスティックタイプのUSB扇風機は、スタンドが標準添付されていることも多く、これだけであれば本製品ならではの特徴というわけではありません。百均で500円程度で売られている製品でも、同じことはできてしまいます。
本製品の大きな特徴は、このスタンドが首振り機能を備えており、セットしたスティックタイプのUSB扇風機を、左右にスイングできることです。これにより、市販の扇風機と同様に、適度に間隔を空けながら風に当たることができるというわけです。
ちなみに首振りの角度は約90度に限られています。USB扇風機は一般的な扇風機と違ってパーソナルユースがメインですので、首振りは2人以上で風に当たる用途ではなく、連続して浴びたくない場合に適度に間隔をあける用途がほとんどだと考えられます。それを考えると、角度が広すぎないこの仕様は正解でしょう。
風量は3段階で切り替わります。一般的なUSB扇風機に比べると、「弱」であっても風量はかなり強く面食らいますが、適度に距離を取るなどして調整するとよいでしょう。
少し変わった特徴として、このスタンド部に接続するUSBケーブルが、本体の上方向に伸びていることが挙げられます。USB扇風機に限らず、一般的に家電製品は底面近くにケーブルの差込口を設けることが多いだけに、異色の設計です。
もっともこれには理由があります。それは本製品が、車などのドリンクホルダーにセットできる設計になっていることによるものです。デスク上で使う場合は、ケーブルが上に飛び出るのが若干気になりますが、こうした幅広い使い方に対応しているのは評価できます。
筆者が調べた限りでは、本製品のように、手持ちタイプのUSB扇風機を立てて使えるスタンドタイプで、なおかつ首振りに対応しているのは、国内メーカーが手掛けている製品では2つか3つしかなく、本製品は非常にレアな存在です。
価格破壊が進んでいるUSB扇風機の中では、決して安いわけではなく、また販路もヨドバシドットコムやコジマネットなど特定の家電量販店系ECサイトに限定されていますが、探して買うだけの価値がある逸品としておすすめします。
製品名:KJ-180
実売価格:2,940円
発売元:カシムラ
2021.06.01 Tue