CHAPTER1-04 逆光時の撮影方法と大胆なアングルで撮るコツ | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

CHAPTER1-04 逆光時の撮影方法と大胆なアングルで撮るコツ

2024.5.18 SAT

【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて


04 逆光時の撮影方法と大胆なアングルで撮るコツ
>POINT1 逆光のメリット >POINT2 カメラを構える高さを変える

04-1 光のコントロールで逆光をうまく生かす

慣れないと厄介なのが「逆光時」の撮影だ。逆光というと、構図に太陽が入ってしまうようなシーンを思い浮かべるが、実際にはメインの被写体より背景のほうが明るいケースは、みな逆光といっていい。青空を背景に撮るとき、窓を背景に撮るとき、どちらも逆光になる。

そこで逆光のメリットを説明しよう。被写体に日差しが直接当たっていると、陰影がくっきり出すぎてしまうが、逆光だと直接光が当たらないため柔らかい印象になるのだ。

逆光時の対策は大まかにいって3つある。ひとつ目は「プラスの露出補正」で、被写体を明るく撮る。この場合は背景も一緒に明るくなり、たいていは白く飛んでしまう。ふたつ目は「フラッシュを強制発光」させることだ。これはフラッシュの光を補助光として使う「日中シンクロ」と呼ばれるテクニックだ。外光とフラッシュの両方の光がミックスされるのでさほど不自然さもなくメインの被写体を明るく撮ることができる。目の中に光(キャッチライト)が入るのもいい。3つ目は「レフ板」だ。光を反射させるための板を利用して、上空からくる光を被写体に当てる。そうすることでより自然に明るい写真が撮れる。レフ板はコンパクトに折りたためるが、広げるとかなり大きくなる。気軽には使いづらいが、ひとつは持っておきたい便利なアイテムだ。


曇り空での逆光撮影だったため顔が暗く写ってしまった。このような写真は避けたい


フラッシュを使って撮影した例。「日中シンクロ」と呼ばれるテクニックで、フラッシュの光を補助光として使っている


光を反射させるためのレフ板を使って撮影すると、上空からくる光を被写体に当てられる


04-2 カメラを持つ高さを変えて大胆なアングルに挑戦する

特に何も考えず、無意識に写真を撮ろうとする場合、カメラを目の高さに構えてしまうことが多い。だが、自分の目の高さで撮るべきケースはそれほど多くない。

子どもを撮るときは子どもの目の高さで、ペットを撮るときはペットの目の高さで撮ろう、という話をよく耳にするが、撮影時のカメラの高さは柔軟に変えるべきだ。

たとえば全身をスタイルよく撮りたいときは、目の高さより身体の中心(腹部あたり)にカメラを置いて撮ろう。そうすることで下半身と上半身のバランスがよくなる。目の高さで撮ると、どうしても下半身が小さく写ってしまうのだ。

遠近を利用して、わざと下から見上げたり、上から見下ろしたりすることで、写真の雰囲気を大きく変えることができる。今回のようにローアングルやハイアングルを強調するときは、遠近感が強く出る広角側での撮影がお薦めだ。デジタルカメラなら液晶ディスプレイを斜めから見ながら撮ることもできるので、無理な姿勢を取らなくてもアングルを変えた写真を用意できる。

撮影したいものや、撮影するシチュエーション、撮影したものの使用方法を十分に考慮しいろいろなアングルで撮影を行い、理想的な写真に仕上げよう。


自分の目の高さで撮影するだけではなく、下から見上げるようなローアングルの撮影にもチャレンジしてみよう


ハイアングルで撮影すると、背景と被写体に遠近感が出て、広がりのある写真が撮れる
twitter facebook このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて

この連載のすべての記事

アクセスランキング

8.30-9.5

MdN BOOKS|デザインの本

Pick upコンテンツ

現在