様々なジャンルで活躍するデザイナーの来歴をたどるシリーズ。今回は藤田一寿さんを取材し、グラフィックデザイナーとして活躍する今日までの足跡をたどります。
第1話 浪人中にロックで芽生える
藤田一寿さん
──小さい頃、どんな子供でした?
藤田●どこにでもいる子供だったと思います。わんぱくだったわけでもなく、可もなく不可もなく。でも、やっぱり絵を描くのが好きでした。漫画のようなものを落書き帳に描くようなことは多かったと思います。
──影響が何かあったんですか?
藤田●その当時に流行っていた漫画は結構好きでしたね。少年チャンピオンとか少年ジャンプとか。そういう漫画を模写したり。
──現在に繋がる要素、ルーツってありました?
藤田●その頃は特にないと思います。でも、やはり絵が好きだったということで、子供心に何かそれを活かした仕事につけないかなと……。ただ、勉強もあまりできなかったので(笑)。いい大学に入ってどうのこうのってことはまったく考えてなく、そのまま来てしまったという感じですね。
──運動は得意でした?
藤田●普通にしてました。中学と高校時代は軟式のテニス部に入っていたんです。
──文化的な活動は?
藤田●ほとんどなかったですね。高校時代、美術の時間が3年間通してなかったんですよ。選択でもなくて、そういうこともあり、反動で絵を描きたいという気持ちが強くなったんです。
──ホームページを見ると自作のイラストが多く掲載されていますが、デザインよりも絵の方から道に入られた?
藤田●そうですね。絵の方が好きなんですが、大変ではありますよね。そういうジレンマもありますし、デザインは職業として好きというのが自分の中にありますから、趣味の部分と仕事の部分、分かれているように思います。
──中学、高校は普通校で?
藤田●はい。
──大学への進路はどう考えたんですか?
藤田●もう中学を卒業したときから美大に行きたいと思ってましたので、一応心の準備はしていました。で、高校3年のときから美術系の予備校に通い始めて、デッサンとか基本的なことは学んで、入試に備えました。
──進路先は?
藤田●武蔵野美術大学の短期デザイン科です。本当は4年制に行きたかったのですが、2年浪人しまして、短大2年でプラスマイナスゼロかなって(笑)。
──4年制と短大って、どこに違いがあるんですか?
藤田●やっぱり密度が違いますね。4年間でやるカリキュラムを単純に2年でやる。入ってすぐ卒業というイメージがありましたから、結構せわしい感じでした。
──在学時代、何か活動はしてました?
藤田●特になかったですね。ただ、その頃、世間ではイラストレーションが流行っていて、日比野克彦さんとかああいう方たちに憧れてグラフィック展に応募したり。あとは友達たちとグループ展をやったりはしてましたが……もう2年間はすぐでした。
──就職のビジョンは?
藤田●実際、美大からの就職を考えると、あまり選択肢がないですよね。食べていくにはどうしたらいいのだろうと、グラフィックを専攻していたからデザイナーという道を選んだというのが大きいですね。
──そもそもグラフィックやアートに目覚めたというのは何が大きかったんですか?
藤田●音楽ですね。浪人時代に洋楽のロックを聴き始めてから、やっぱりLPジャケットを作りたいという気持ちはありました。学校の課題でも、そういうものがあったし。
──ちなみにどんな音楽が好きでした?
藤田●ロック、ソウル、ブルース、ジャズ……手当たり次第に。ノン・ジャンルでとにかく聴いていました。
藤田●どこにでもいる子供だったと思います。わんぱくだったわけでもなく、可もなく不可もなく。でも、やっぱり絵を描くのが好きでした。漫画のようなものを落書き帳に描くようなことは多かったと思います。
──影響が何かあったんですか?
藤田●その当時に流行っていた漫画は結構好きでしたね。少年チャンピオンとか少年ジャンプとか。そういう漫画を模写したり。
──現在に繋がる要素、ルーツってありました?
藤田●その頃は特にないと思います。でも、やはり絵が好きだったということで、子供心に何かそれを活かした仕事につけないかなと……。ただ、勉強もあまりできなかったので(笑)。いい大学に入ってどうのこうのってことはまったく考えてなく、そのまま来てしまったという感じですね。
──運動は得意でした?
藤田●普通にしてました。中学と高校時代は軟式のテニス部に入っていたんです。
──文化的な活動は?
藤田●ほとんどなかったですね。高校時代、美術の時間が3年間通してなかったんですよ。選択でもなくて、そういうこともあり、反動で絵を描きたいという気持ちが強くなったんです。
──ホームページを見ると自作のイラストが多く掲載されていますが、デザインよりも絵の方から道に入られた?
藤田●そうですね。絵の方が好きなんですが、大変ではありますよね。そういうジレンマもありますし、デザインは職業として好きというのが自分の中にありますから、趣味の部分と仕事の部分、分かれているように思います。
──中学、高校は普通校で?
藤田●はい。
──大学への進路はどう考えたんですか?
藤田●もう中学を卒業したときから美大に行きたいと思ってましたので、一応心の準備はしていました。で、高校3年のときから美術系の予備校に通い始めて、デッサンとか基本的なことは学んで、入試に備えました。
──進路先は?
藤田●武蔵野美術大学の短期デザイン科です。本当は4年制に行きたかったのですが、2年浪人しまして、短大2年でプラスマイナスゼロかなって(笑)。
──4年制と短大って、どこに違いがあるんですか?
藤田●やっぱり密度が違いますね。4年間でやるカリキュラムを単純に2年でやる。入ってすぐ卒業というイメージがありましたから、結構せわしい感じでした。
──在学時代、何か活動はしてました?
藤田●特になかったですね。ただ、その頃、世間ではイラストレーションが流行っていて、日比野克彦さんとかああいう方たちに憧れてグラフィック展に応募したり。あとは友達たちとグループ展をやったりはしてましたが……もう2年間はすぐでした。
──就職のビジョンは?
藤田●実際、美大からの就職を考えると、あまり選択肢がないですよね。食べていくにはどうしたらいいのだろうと、グラフィックを専攻していたからデザイナーという道を選んだというのが大きいですね。
──そもそもグラフィックやアートに目覚めたというのは何が大きかったんですか?
藤田●音楽ですね。浪人時代に洋楽のロックを聴き始めてから、やっぱりLPジャケットを作りたいという気持ちはありました。学校の課題でも、そういうものがあったし。
──ちなみにどんな音楽が好きでした?
藤田●ロック、ソウル、ブルース、ジャズ……手当たり次第に。ノン・ジャンルでとにかく聴いていました。
藤田さんの仕事より
上左/趣味で描いたイラストです。アクリル絵の具で描いたものに別の素材をコラージュし、パソコンで合成しました。
上右・ 下左/仕事で制作した洋楽紙ジャケットCDの数々。
下右/社会人になりたての頃に描いたイラスト。モデルはブルースマンのジョン・リー・フッカー。
上左/趣味で描いたイラストです。アクリル絵の具で描いたものに別の素材をコラージュし、パソコンで合成しました。
上右・ 下左/仕事で制作した洋楽紙ジャケットCDの数々。
下右/社会人になりたての頃に描いたイラスト。モデルはブルースマンのジョン・リー・フッカー。
次回、第2話は「広告代理店に入社、そして転職」を掲載します。
(取材・文:増渕俊之 写真:FuGee)
(取材・文:増渕俊之 写真:FuGee)
|
[プロフィール] ふじた・かずひさ●1968年広島生まれ。武蔵野美術大学短期デザイン科卒業後、東急エージェンシーに入社。退社後、個人事務所、ビクター・デザインセンターでの勤務を経て独立。 http://www014.upp.so-net.ne.jp/kazworks/top.html |