クラウドソーシングサービスを展開するランサーズ株式会社が「Autoron(オートロン)」をリリースしました。自分の業務に合わせてオリジナルのAIアシスタントを作れる機能で、難しいプロンプトを必要とせずに簡単に利用できます。
業務の心強い味方となるAIアシスタント
「Autoron」は、Open AI社によるChatGPT-4のAPIとの連携による生成AIサービスです。企業・フリーランスを問わずに誰でも使用できます。複数のプランが用意されていて、月額1,000円からの利用が可能です。無料でのお試し登録もできるため、まずはどのようなことができるのかを試用してみるのも良いでしょう。
各プランの比較 | ||||
プラン名 | スターター | アドバンス | プロフェッショナル | エンタープライズ |
月額 | 1,000円/月 | 5,000円/月 | 30,000円/月 | 200,000円/月 |
チケット数 | 1,000 | 5,000 | 30,000 | 200,000 |
メンバー数 | 1名専用 | 〜5名 | 〜30名 | 〜200名 |
※「チケット」は契約中のプランに応じた数に毎月リセット
本サービスは、「生成AIが便利そうなことは分かるけれど、具体的な使い方や活用のイメージが湧かない」といった声に応えるかたちで開発されました。生成AIを活用したことがない企業でも導入しやすく、企業単位での導入時には導入サポートも用意されたサービスとして展開されます。
本サービスは、生成AIの研究開発チームの「Lancers LLM Labs」からリリースされました。開発責任者のVP of GenerativeAI・入江慎吾氏は「生成AIの勢いが増していくなかで、まだまだ国内の業務で活用がされていない状況です。しかし、生成AIを便利に使うと生産性を高めることができます。この現状とのギャップを埋めるのが我々の課題です」といったコメントを寄せています。
メール作成など5種の “専門家” を標準搭載
具体的には、チャット機能に加えて、初期設定時に5つのAIアシスタントが用意されています。「メール作成」「コードメンター」「Slack文書作成」「AIカウンセラー」「メモ整理」があり、さらに自分好みのAIアシスタントの追加も可能です。作成したAIアシスタントは業務内容に合わせてカスタマイズされるため毎回の細かいプロンプト入力が不要となり、チームメンバー内で同じAIアシスタントの共有もできます。
「コードメンター」はプログラミング関連に長けており、疑問に対して例を挙げながら回答してくれるため、スキルや作業効率の向上を目指すには心強い相棒となります。ランサーズで追加したAIアシスタントの例も挙げられており、「ブログマスター」や「営業支援マエストロ」など、アイデア次第でさまざまなアシスタントを追加できるようです。
画像生成しながらバナーも作れる
特徴的なポイントとして、本サービスにはプレスリリースとバナーの作成機能もデフォルトであらかじめ搭載されています。バナー作成の機能では画像を生成しながら自動レイアウトされた複数パターンのバナーを生成できます。画像のスタイルとして標準で選べるのは、指定なし/写真/3Dモデル/アナログフィルム/アニメ/シネマティック/デジタルアート/ファンタジーアート/イソメトリック/ローポリ/ピクセルアートです。
実際に試用してみたところ、やはり「完璧」なものを作り上げるには、ある程度のコツを掴むことは必須であるように感じました。細部にもこだわりたいクリエイターにとっては相容れない機能であると感じられるかもしれません。ただし、アイデアの参考としては、それほど熟練しなくても十分に役立つ側面があるのではないかという印象を受けました。
これはまだ発展段階でもある生成AIサービス全てに共通することでしょう。「Autoron」のサービス開始時の発表にも「まだリリースしたばかりのサービスですが、これからさらに国内での業務にジャストフィットするAIサービスへと進化させてまいります」(入江慎吾氏)とのコメントがあり、今後の進化・改善に期待したいところです。
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「AIを活用できたら便利そう」と肌で感じていながらも「でも具体的な活用方法が分からない」と感じるユーザーはきっと多いことでしょう。本サービスのように「AIアシスタント」を活用・作成できるサービスは、AIを使う “はじめの一歩” としてもオススメです。
ランサーズ株式会社
URL:https://autoron.ai/
2024/02/09