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大阪市の6つの博物館・美術館の収蔵品をWeb上でまとめて閲覧できる「デジタル大阪ミュージアムズ」

2024.03.05 Tue

大阪市にある6つの博物館・美術館が、共同で「デジタル大阪ミュージアムズ」というWebサイトを公開しました。各館の収蔵品がWeb上にまとめて公開されているほか、美術・歴史・自然科学といった分野の異なる館の収蔵品統合データベース機能を持つため、キーワードなどによる横断検索も行えます。これがなかなか秀逸なので、本記事で詳しく紹介して行きたいと思います。

データベースや「大阪博」との連携コンテンツ

「デジタル大阪ミュージアムズ」には、大阪市立美術館/大阪市立自然史博物館/大阪市立東洋陶磁美術館/大阪市立科学館/大阪歴史博物館/大阪中之島美術館が参加しています。各館は美術や歴史や自然科学といった異なる分野を専門としていますが、今回のWebサイトはそれらの収蔵品の統合データベースとしての役割を果たします。

統合データベース「大阪コレクションズ・アーカイブ」

キーワード検索は、特定の複数のキーワードのいずれかが含まれるものを探すOR検索や、特定のキーワードを含むものを除外するNOT検索にも対応しています。また、各館を指定して検索結果を絞り込むことも可能です(複数の同時選択可)。

この「デジタル大阪ミュージアムズ」は、2025年の大阪・関西万博に合わせて6館が実施する「大阪博」のWebサイトとも連携しています。「大阪博」は、大阪で育まれて引き継がれてきた各館の収蔵品の中から “都市大阪の魅力を体感できる代表品” を選び、「大阪の宝」としてWebで公開する企画です。2025年の各館では、多くの「大阪の宝」が実際に展示されます(大阪中之島美術館での展示は一部のみ)。

「大阪の宝」の背景にあるストーリーに触れられる

「大阪博」との連携により、「デジタル大阪ミュージアムズ」でも「大阪の宝」ページが用意されています。そちらでは、本記事の執筆時点では120点のうち18点が公開中です。

掲載されている「大阪の宝」は、市民の力/都市の力/未来への力/芸術の力/風度の力という5つのカテゴリーに分かれています。収蔵品それぞれのページでは、画像とともにそのアイテムの背後にあるストーリーも記載されており、読みごたえのある内容です。

「大阪の宝」コンテンツは5つのカテゴリーでの構成

たとえば「市民の力」の中にある「病を押して臨んだ一作」というページでは、大阪中之島美術館に所蔵されている佐伯祐三氏の「郵便配達夫」(1928年)という絵画が紹介されています。また、大阪市立東洋陶磁美術館に所蔵されている「国宝 油滴天目 茶碗」(南宋時代・12〜13世紀)が「都市の力」と「芸術の力」に掲載されているように、複数のカテゴリーをまたいで紹介されているアイテムもいくつか見られます。

本記事の執筆時点では18点の「大阪の宝」が公開中

大阪観光にも役立ちそうなWebサイト

「デジタル大阪ミュージアムズ」では、メインとなる統合データベース「大阪コレクションズ・アーカイブ」や「大阪の宝」コンテンツのほかに、参加している6館の情報を掲載した「施設紹介」もあります。各館の外観写真と紹介文に加え、住所/URL/電話番号/営業時間/定休日といったデータがまとめて公開されているため、とても便利です。

各施設は、大阪市の天王寺区(大阪市立美術館)、東住吉区(大阪市立自然史博物館)、北区(大阪市立東洋陶磁美術館/大阪市立科学館/大阪中之島美術館)、中央区(大阪歴史博物館)にあります。6館の情報が集約された「デジタル大阪ミュージアムズ」は、大阪観光での文化施設巡りにおけるガイド代わりとしても役立つWebサイトと言えるでしょう。

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「デジタル大阪ミュージアムズ」は、高精細な画像が多いことも魅力的な特徴です。Web上で「大阪の宝」をはじめとするさまざまな名品を知り、実際に各施設で実物を鑑賞できる機会を待つ楽しみ方もできるでしょう。2025年の各会場での「大阪の宝」の公開にも期待が膨らみます。

地方独立行政法人大阪市博物館機構
URL:https://dom.ocm.osaka/
2024/03/05

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