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アート/イベント

注目は金箔を用いた "麗髪" シリーズ。やまなかともろう氏の「金色掻き分け流るる乙女」展が開催

2024.05.27 Mon

「麗髪 金色掻き分け流るる乙女」(一部)2024年
1,167×910mm、キャンバスにアクリル、金箔

2024年5月27日(月)から6月23日(日)まで、京都 蔦屋書店 6Fのギャラリーウォールにて、やまなかともろう氏の個展「金色掻き分け流るる乙女(こんじきかきわけながるるおとめ)」が開催されます。入場無料の展覧会です。

別名義でイラストレーターとしても活動

やまなかともろう氏は、1997年に宮崎県で生まれたアーティストです。“やまなかともろう” 名義での現代アーティストとしての活動のほか、“山中智郎” の名前でイラストレーターとしても活動しています。2020年に大分芸術短期大学を卒業し、現在は福岡を拠点として制作活動を展開中です。

やまなかともろう氏

やまなかともろう氏はこれまで、2021年にGallery MUMON(東京)で「志」という個展を開催したほか、2022年にSUNQGO &Masamune(大分)での「凛」やChignitta(大阪)での「たおやか」、2023年にartas Gallery(福岡)で「えにし」と、各地で個展を開催してきました。2024年には銀座三越(東京)での個展「うるかみ」が開催されています。

人の美しさや憂いを表現した「麗髪」シリーズ

やまなかともろう氏が手掛ける「麗髪(うるかみ)」は、黒髪が印象的な作品のシリーズです。昭和に活躍したモデル・山口小夜子氏にインスピレーションを受けて制作され、人に宿る美しさや憂いが追求されています。

制作にあたっては、日本古来の色彩や伝統工芸品の手法に、現代のマスキングワークやイラストレーションの技法が組み合わせられています。黒髪の表現は、刷毛目付けの技法を活用したものです。ランダムに散らばる絵の具が偶然同じ軌道を辿り、やがてどこかで収束することで「人生のような運命的なもの」を連想させます。

二条城の襖絵に触発されて金箔を使用

今回の京都 蔦屋書店での個展では、金箔を用いた「麗髪」などが展示されます。その作品は、作者が京都の二条城の本丸御殿の中で金箔の襖絵を見たことが制作のきっかけとなりました。所有者もいなくなって時代も変わり、その中でも変わらない煌びやかな襖絵の金箔の輝きに「憂いや儚さ」を感じたそうです。

「麗髪 撥(うるかみ はつ)」
530×530mm、木製パネルにアクリル、金箔

やまなかともろう氏は金箔という素材について「長い年月継承されてきた材料で、劣化が少なく、大まかな製法も変わることがない」ととらえています。今回の作品では「流れるように変化し続けるヒト」と「変わることなく継がれていく黄金の精神」が1つの画面に収められた構造です。

会場では「麗髪」のほかにも、栄華の中に儚さを感じさせる新作をはじめ、鉛筆でのドローイングなどが紹介されます。

* * * * * * * * * *

■期間:
2024年5月27日(月)~6月23日(日)
※最終日は17:00まで

■開催場所:
京都 蔦屋書店 6F ギャラリーウォール
京都府京都市下京区四条通寺町東⼊⼆丁⽬御旅町35 京都髙島屋S.C.[T8]

■問い合わせ先:
京都 蔦屋書店
tel. 075-606-4525
url. https://store.tsite.jp/kyoto/

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