株式会社モリサワは3月10日、中国語フォントラインナップの公開を発表した。子会社化したArphic Types(アーフィック タイプス)との協業を強化することにより、中国語フォントのラインナップが豊富になった。
モリサワは昨年から、中国語を含む多言語フォントのニーズに応える体制を強化。フォント制作から日本ならびに中国語圏におけるマーケティングにワンストップで対応することを目指している。
協業強化の実績として、モリサワでは2022年10月に新書体「翠流ネオロマン」「翠流デコロマン」の提供を開始している。これらのフォントは、モリサワで制作したかな・英数字に Arphic Typesの「AR浪漫明朝体」の漢字を組み合わせたもの。レトロモダンな雰囲気を持つ個性的な書体で、両社のシナジーを発揮した一例といえる。
Arphic Typesは台湾・台北で設立されたフォントメーカー。1990年からの歴史を持つ企業で、繁体字フォント400書体以上、簡体字フォント300書体以上の開発実績を持つ。また、欧文フォントや日本語、韓国語、その他多言語フォントも取り扱う。
バラエティ豊かな中国語フォントを用意しておくことで、適切な情報伝達が可能になる。その理由は、中国語の表記として「簡体字」と「繁体字」があるが、それぞれ使用する文化圏が異なるためだ。簡体字は中国、シンガポール、マレーシアで主に使われており、繁体字は台湾、香港、マカオなどで使用されている。そのため、制作物を届ける地域を想定して、適切なフォントを使い分けることで、情報を正確に伝えやすくなる。
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株式会社モリサワ
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2023/03/17