配線スッキリ、その秘密は?電源タップ型のギガ対応8ポートスイッチングハブ~エレコム「EHB-UG2A08-TP」レビュー
2020年11月17日
TEXT:山口真弘(ITライター)
最近のデバイスは、Wi-Fiに対応していることがもはや当たり前になりつつあります。かつてに比べると有線でネットワークに接続する機会は減っていますが、常時安定した接続が必要なPCやNASを中心に、まだまだニーズは数多くあります。
もし、Wi-Fiルーターの有線LANポートが足りなくなったら、スイッチングハブを導入し、ボートを増設するのが一般的です。4ポートや5ポート、8ポートなどさまざまな製品があり、ニーズに合わせて増設できます。
今回紹介するエレコムの「EHB-UG2A08-TP」はそうしたスイッチングハブのひとつですが、ありそうでない特徴を備えています。それはギガビットイーサネットに対応していながら、本体が電源タップ型であるということです。
ではそもそも、電源タップ型であることで、どのような利点があるのでしょうか。ひとつは設置のしやすさです。一般的なハブはほとんどが平置きタイプで、場所を取る欠点があります。その点、電源タップ型のハブはスリムで、ちょっとしたスペースにも設置できます。
その点、この電源タップ型のハブは、電源は側面から、接続するケーブルはすべて下からといった具合に、スチール面に垂直に取り付けても、配線がわずらわしく見えないよう工夫されています。また電源タップ型のもうひとつの利点として、電源を内蔵しており、ACアダプタではなくケーブル1本で接続できるのも利点です。
こうした場合に、敷設した先でポート数を手軽に増やすことができ、かつスチール面への吸着により整然と設置できる電源タップ型のハブは、あるとなにかと重宝します。電源タップ型ゆえACアダプタを必要とせず、ケーブル1本で接続できることから、コンセントの隣の口をふさがないのも利点です。
また今回紹介しているエレコムの製品は、ファンレス設計ゆえ騒音が発生しないのと、また国内で流通しているハブではあまりない最大50度までの耐熱仕様ということで、熱がこもりがちな環境でも安全に使えます。
さらに、LANケーブルの両端をうっかり同じハブに挿すことで発生するループを検知し、自動的にブロックする機能まで搭載しています。配線をミスしてネットワーク障害を引き起こした経験のある人にとっては、ぜひとも欲しい機能でしょう。
すでにスイッチングハブを使っているが、配線がゴチャゴチャしている人、またネットワークの回線ダウンが頻繁に発生して困っている人にとっても、まさに格好の買い替え対象と言えます。法人を対象とした製品ですが、一般ユーザーでもAmazonなどを通じて購入できます。ハブを必要とするクリエイター層におすすめしたいアイテムです。
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2020.11.17 Tue