Lesson 05 テキストブロックの指定で表現するレイアウト - Webデザイン表現&技法の新・スタンダード・レイアウト編 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

Lesson 05 テキストブロックの指定で表現するレイアウト - Webデザイン表現&技法の新・スタンダード・レイアウト編

2024.4.20 SAT

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Webデザイン
表現&技法の
新・スタンダード


Lesson 5 テキストブロックの指定で
表現するレイアウト

制作・文 境 裕司
To Use CSS
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リキッドレイアウト(Liquid Layout)は、ページの幅をピクセル値などで固定せず、ウィンドウの幅にあわせてテキストや画像を柔軟に再レイアウトする仕組みだ。 CSSには「ボックスモデル」という概念があり、Webページの構成要素を1つのボックス(箱)として扱う。行や段落に対して、サイズやマージンなどを指定するだけで、段組みに近い表現が可能。


01

Webページの段組レイアウトには、floatプロパティを使ったテクニックが主流になっているが、テキストブロックの指定だけでもページをレイアウトすることができる。CSS にはボックスモデルという重要な概念があり、Webページを構成するすべての要素をボックス(箱)として捉えることで、効率的なページの整形が可能になる。ボックスは、コンテンツの領域とパディン グ(内側の余白)、ボーダー(枠線)、マージン(外側の余白)で構成されており、余 白については上下左右それぞれに値を指定することができる【1-1】。

【1-1】テキストブロックの指定でレイアウト表現する場合、CSSボックスモデルの概念を理解していることが大前提となる
【1-1】テキストブロックの指定でレイアウト表現する場合、CSSボックスモデルの概念を理解していることが大前提となる

02

コンテンツ領域の幅や高さは、widthプロパティとheightプロパティで指定するが、"見た目"のコンテンツの幅は、ボーダーやパディング、マージンなどの値が含まれる。この仕様は通常の寸法指定とは異なり直感的ではないが、CSSの基本になっているので理解しておこう。文章のまとまりである段落もボックスとして扱われるので、段落と段落の間隔(マージン)もレイアウトのための重要な指定となる【2-1】【2-2】。

【2-1】
【2-1】
【2-2】
【2-2】

【2-1】【2-2】"見た目"のコンテンツの幅とCSSで指定するコンテンツの幅(width)は異なるので注意する。段落間もマージンによって指定される

03

サンプルページは、とてもシンプルな構成になっている【3-1】【3-2】。画像には「im」、段落にはそれぞれ「tm」と「hm」というクラス名が指定されている。さらに、これらの要素を<div id="content">~</div>でグループ化してある。

【3-1】
【3-1】

【3-2】
【3-2】

【3-1】【3-2】サンプルページは、img要素で指定された画像、2つの段落、address要素で構成。画像と2つの段落には、クラス名が指定されている

04

すべての要素をグループ化したcontent ボックスに対して、width:760pxを指定し、幅を760ピクセルに固定。このとき、 contentボックスは「親」、含有する画像や段落などは「子」という関係になっている【4-1】。【4-2】の3行目にあるmargin:0 autoは、contentボックスを中央揃えにする指定である。

【4-1】
【4-1】

【4-2】
【4-2】

【4-1】【4-2】contentボックス(画像、2つの段落、address要素を含む)の幅を760ピクセルに固定

05

最初の段落(クラス名:tm)に対して、margin:0 0 0 240pxを指定すると、左側のマージンに240ピクセルが適用され、同サイズの空白が出来上がる。ボックス全体の幅は後続する段落の幅と変わらな いが、左マージンが指定されたことで、520ピクセルのボックス(全体幅760px - 左マージン240px)が表示されているように見える【5-1】【5-2】。

【5-1】
【5-1】

【5-2】
【5-2】

【5-1】【5-2】段落(クラス名:tm)に対して左側のマージンに240ピクセルが適用され、大きな空白がつくられる

06

最上部に配置されている画像の領域と段落の左マージン(余白)を同じ色で塗りつぶしてみると、擬似的な段組みが表現できていることに気づくはずだ。このように、テキストのブロックに対して、マージ ンを指定するだけで、見た目の印象を変えることが可能である【6-1】。

【6-1】
【6-1】

07

ページ全体(body要素)の背景色と段落のコンテンツ領域、フッタ領域(address要素)の背景色を同じ値にすれば、画像の領域と段落の左マージン以外、すべての地がつながり鉤括弧(「)タイプのレイ アウトが表現さる【7-1】【7-2】。複数のテキストブロックで構成されているページは、左揃え、中央揃え、右揃えで整形されるが、特定のブロックだけにマージンを指定し、間隔をつくり、背景色によって領域のまとまりを形成することで、シンプルなレイアウト表現が可能になる。背景画像と組み合わせれば、さらに視覚表現を向上させることができる【7-3】。

【7-1】
【7-1】

【7-2】
【7-2】

【7-1】【7-2】contentボックスの背景色は白(#fff)、それ以外は青(#048)が指定されている。マージンの領域は透明なので、親ボックスの背景色(白)が表示される

【7-3】
【7-3】マージンを指定した段落に対して、(上部に配置されている画像とつながるような)背景画像を配置すれば、凝ったレイアウト表現も可能
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