Lesson 07 ヘッダーとフッターの位置固定 - Webデザイン表現&技法の新・スタンダード・レイアウト編 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

Lesson 07 ヘッダーとフッターの位置固定 - Webデザイン表現&技法の新・スタンダード・レイアウト編

2024.4.20 SAT

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Webデザイン
表現&技法の
新・スタンダード


Lesson 7 ヘッダーとフッターの
位置固定

制作・文 境 裕司
To Use CSS
Browser IE 7over | Firefox 3over | Safari 4over

リキッドレイアウト(Liquid Layout)は、ページの幅をピクセル値などで固定せず、ウィンドウの幅にあわせてテキストや画像を柔軟に再レイアウトする仕組みだ。 Webページはウィンドウ幅の変化によって一部が隠れたり、空白ができてしまうことがある。特にフッターの下部は、コンテンツ量が少ないと余白が生まれがちだ。これは絶対配置のテクニックを使うと回避できる。


01

Webページは、紙媒体のように1つのフォーマットで完結しないため、柔軟なデザイン設計が必要になる。XGA(1024×768ピクセル)ディスプレイとUXGA(1600×1200ピクセル)ディスプレイでは、1ページに表示できる情報量がまったく異なる。ブラウザのウィンドウを広げたり、狭めることで調整できるが、ページのデザインにも工夫が必要だ。ここではフッタ ーの固定配置とヘッダー領域で表現する柔軟性の高い見出しについて解説する。まず、デフォルト表示のページを見てほしい。大見出し、中見出し、小見出しそれぞれに画像を使用している【1-1】。

【1-1】ヘッダー領域内の大見出し(eBookstore)、中見出し(commonstyle)、小見出し(BOOKSTORECONTENTS)は画像で表現されている
【1-1】ヘッダー領域内の大見出し(eBookstore)、中見出し(commonstyle)、小見出し(BOOKSTORECONTENTS)は画像で表現されている

02

このWebページは、ヘッダー領域(id名はheader)、コンテンツ領域(id名はcontentGroup)、フッター領域(footer)の3つで構造化されており、ヘッダー領域に3レベルの見出し画像が配置されている。大見出しと中見出しの画像は、アルファチャンネル付き透過PNG形式で半透明になっている(パターン背景の上に配置すると下のパターンが透けて見える)【2-1】【2-2】。

【2-1】
【2-1】
【2-2】
【2-2】

【2-1】【2-2】div要素(<div id="header">~</div>)で、h1要素、h2要素、h3要素(マークアップされた見出し画像)をグループ化

03

ヘッダー領域、コンテンツ領域、フッター領域は、<div id=" outerGroup">~</div>でグループ化されている。ここで、全体の幅を650ピクセルに指定する(width:650pxを記述)【3-1】【3-2】。

【3-1】
【3-1】
【3-2】
【3-2】

【3-1】【3-2】構成要素全体のグループ(outerGroup)に対して、width:650pxを指定して幅を固定している

04

body 要素に背景画像を指定しておく(background- image:url(11_back.jpg))。ページの上部中央にリピートなしで配置する。大見出しと中見出しの画像が透けているのが確認できる【4-1】【4-2】。

【4-1】
【4-1】
【4-2】contentボックス(画像、2つの段落、address要素を含む)の幅を760ピクセルに固定
【4-2】

【4-1】【4-2】body要素に背景画像(background)を指定。透過PNG形式の画像は、Adobe Photoshopなどの画像処理ソフトで作成できる

05

中見出し、小見出しの画像の間隔は、上方向のマージン(margin-top)で指定。ポイントは、マイナス値のマージン「ネガティブマージン」を使用する点だ。中見出しに対しては、margin-top:-60px(マイナス60ピクセル)【5-1】、小見出しにはmargintop:-34px(マイナス34ピクセル)を指定している【5-2】【5-3】。

【5-1】
【5-1】
【5-2】
【5-2】
【5-3】
【5-3】

【5-1】【5-2】【5-3】マージン(margin)にマイナス値を指定するネガティブマージンを利用することで、構成要素同士の重なりを表現できる

06

ネガティブマージンを使うメリットは、画像の重なりを表現できることだ【6-1】【6-2】。
なお、テキストズーム機能で文字サイズを小さくするとページのコンテンツ領域は縮小し、ページ下部に空白ができることがある。この場合はネガティブマージンをem単位で指定すると(margin-top:-6emなど)、見出しの間隔が広がり、コンテンツ領域を下に押し出す。文字サイズが小さくなってもページ全体の高さはあまり変わらないので、ページの内容によっては有効だ。

【6-1】IE 8(左)とSafari 5(右)の表示結果。縦書き、横書き、どちらでも閲覧できるようにデザインしておくことが重要
【6-1】
【6-2】
【6-2】

【6-1】【6-2】argin-top:-110pxを指定して画像を重ねたところ。また、「margin-top:-6em」のように単位をemに変えて指定すると、ブラウザのテキストズーム(文字サイズの変更)と連動して、間隔が調整される

07

フッター領域をページの最下部に固定するテクニックも効果的だ。フッター領域が絶対配置によって常にページの下に表示されるため、下部に空白ができる心配がなくな る。ただし、少々複雑なスタイルを記述す ることになる。Webページのメンテナンス 性は低下してしまうので、採用する場合は 十分検討しておこう【7-1】【7-2】。

【7-1】
【7-1】
【7-2】
【7-2】

【7-1】【7-2】まずhtml、body要素に「height:100%; overflow:auto;」を指定して高さの値を変更。コンテンツ全体の領域(outerGroup)で「position:relative;」を記述して座標の基点を設定、フッター領域で絶対配置「position:absolute;」を指定する

08

フッター領域が常にページの最下部に固定される。前述した見出し画像の間隔をネガティブマージン(em指定)で調整可能にするテクニックも併用すると、柔軟性の高いページになる【8-1】【8-2】。

【8-1】
【8-1】
【8-2】
【8-2】

【8-1】【8-2】パソコンのディスプレイはワイド画面が増えているため、横長のページレイアウトが適しているが、モバイルデバイスなどは縦向きが主流なので、どうしても柔軟な設計が必要になってくる
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