CMSの選び方(2) オンライン入力方法の種類と特徴 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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CMSの選び方 (2)


「コンテンツ」を「管理」するという言葉がもつ多様性は、CMS製品の種類や数に表れている。比較検討に時間がかかり、ひとつに決めたとしても、導入中にもっと良さそうな製品を見つけてしまう。こんな事態を避けるためのCMSの選び方について紹介したい。


文=清水 誠
文=清水 誠
実践系Web/CMSコンサルタント。各種大手企業に対するIT/IAを活用したネットビジネス改善プロジェクトに11年間従事




オンライン入力方法の種類と特徴

管理画面上に入力フォームを設置し、Webブラウザだけでコンテンツの入力や更新を可能にするのは共通のアプローチ。コンテンツを手軽・安全に編集できるようになる。また、入力方式によっては使えるデザイン要素を制限することができ、サイト全体のデザイン管理(一貫したブランディング)も容易になる。

入力フォームの記述方法とデザイン制御のレベルが、製品によって異なる。以下で大きく3つのタイプに分類し、どの種類のCMSにそのタイプが多いかをアイコンで表してみた。

アイコンの見方
アイコンの見方


テキスト入力タイプ
テキスト入力タイプ

「HTML形式の入力は自由度が高すぎる。HTMLを排除したテキストのみで入力し、それをCMSがクリーンなHTMLに変換すればよい」というアプローチ。同じテキスト形式でも、改行やスタイルを一切排除する場合と、情報の構造を指定できるシンプルなマークアップ方式を採用する場合があり、Wikiは後者が多い。

デザインの自由度が落ちるのは表現者にとってはデメリットといえるが、管理の面では制御が行き届くため、サイト全体の一貫性を実現しやすい。

HTML入力タイプ
HTML入力タイプ

「HTMLでそのまま入力すればデザインの自由度がもっとも高く、CMSの機能としても単純ですむ」というアプローチ。

CMS導入前の体制や運用フローを変えずにすむため、手作業での運用からスムーズに移行できるのがメリット。ただし、中規模以上の組織において更新負荷の軽減やサイト全体のデザイン統一を実現するためには、制作・運用ルールを規定して徹底する、公開前にデザインの一貫性を確認する承認プロセスを導入する、など運用上の工夫が必要になる。

WYSIWYG入力タイプ
WYSIWYG入力タイプ

「Wordのように画面上でデザインを直接編集できるようにするのがもっともユーザーフレンドリー」というアプローチ。HTMLの知識がなくても更新できる。

これを実現するWYSIWYGエンジンは機能が複雑なため、ほかのエンジンを採用する製品が多い。生成されるHTMLコードの特性や制御の細かさがエンジンによって異なるので、どのエンジンに対応しているかも調べるとよい。

選定のポイント

表現と管理のどちらを優先するのか、体制や運用フローを変えるのかどうか、を明確にしておくとよいだろう。また、実際の更新担当者が実際のコンテンツを使って更新のテストを行うことで、入力方法やその出力結果を具体的に検証するのも効果的だ。


本記事は『Web STRATEGY』2006年 7-8月号 vol.4からの転載です
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