• はてなブックマーク
  • RSS
  • Line

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2019.10.21 Mon

最大45WのUSB PDにも対応、出張や旅行で大活躍の3ポートUSBアダプタ

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ 
最大45WのUSB PDにも対応、出張や旅行で大活躍の3ポートUSBアダプタ~Nimaso「TC-063」レビュー
2019年10月21日
TEXT:山口真弘(ITライター)

今年夏に発売になったiPhone 11では、標準添付の電源アダプタが、USB Type-C仕様のモデルに変更されました。iPhone本体側のポートは従来と同じくLightningですが、出力側にUSB Type-Cを用いることで、USB PD(USB Power Delivery)に準拠した高速充電を行おうというわけです。

もっともこの電源アダプタは搭載ポートがUSB Type-C×1のみで、複数のデバイスを持ち歩く出張や旅行のお供にはいまいち向いていません。ボディサイズはなるべく控えめなまま、USB Type-Cポートに加えて複数のポートを搭載したモデルがほしい、そんな人は少なくないのではないでしょうか。

今回紹介するNimasoの「TC-063」は、そうしたニーズにぴったりの、USB Type-C×1ポートに加えてUSB Type-Aを2ポート、合計3ポートを搭載した電源アダプタです。
USB Type-C×1ポートに加えて、一般的なUSB Type-A×2ポートを搭載します

USB Type-C×1ポートに加えて、一般的なUSB Type-A×2ポートを搭載します

背面。菱形PSEのマークもきちんと印字されており、国内利用も支障ありません

背面。菱形PSEのマークもきちんと印字されており、国内利用も支障ありません

iPhone 11シリーズやiPad Proに付属するUSB-Cアダプタ(右)の約2倍のサイズ

iPhone 11シリーズやiPad Proに付属するUSB-Cアダプタ(右)の約2倍のサイズ

プラグが折り畳めるため、奥行きは本製品のほうがわずかながら有利

プラグが折り畳めるため、奥行きは本製品のほうがわずかながら有利

いまAmazonなどでこうしたUSB電源アダプタを検索すると「USB Type-CとUSB Type-Aを1ポートずつ」というモデルは大手メーカーの製品も含めて多数の選択肢がありますが、USB Type-Cに加えてUSB Type-Aを2ポート以上搭載した製品は、非常にレアであることが分かります。

自宅に設置するならば、ポート数が足りなければ、単純に電源アダプタを買い足せば済みますが、出張や旅行に持ち歩くとなるとそうはいきません。1台の電源アダプタで、USB Type-Cと、最低でも2ポートのUSB Type-Aを搭載したモデルがあれば、荷物も減らせてベターです。

この製品は、そうしたニーズにぴったりフィットします。ボディサイズも、合計3ポートを搭載したモデルとしてはかなりコンパクトで、プラグも折りたたみ式ゆえ、バックに入れて持ち運ぶ場合も邪魔になりません。PSE認証も取得済ですので、国内での利用も支障ありません。
プラグを折りたためるため持ち運びが容易。先端がわずかに上部に飛び出るのが残念

プラグを折りたためるため持ち運びが容易。先端がわずかに上部に飛び出るのが残念

3台同時に充電できるので出張や小旅行にはもってこい。発熱も許容範囲内です

3台同時に充電できるので出張や小旅行にはもってこい。発熱も許容範囲内です

また、USB PDによる高速充電が、最大45W(15V/3Aもしくは20V/2.25A)まで対応しているのもポイントです。iPhoneの高速充電は最大18Wまでなので、ここまでの出力は不要ですが、現行のiPad Proは最大45Wまでの高速充電に対応していますし、逆にUSB PD対応のノートPCの中には、出力が45W以下だと給電がシャットアウトされる製品もあります。

つまりこの製品があれば、iPhone 11シリーズを高速充電できるのはもちろんのこと、iPad Proや、USB PDによる急速充電に対応したノートPCにも使えるなど、つぶしが利くというわけです。またUSB Type-Aポートも、最大4.2Aまでの出力に対応していますので、2.1A出力の機器を2台つなげられるなど、かなりのポテンシャルがあります。

なおUSB PD対応の電源アダプタの中には、規格に準拠していない信号のやりとりを行って危険な充電を行う製品もありますが、筆者がチェックした限りでは怪しい挙動はなく、デバイスとの間できちんと定められた手順でやりとりをし、安全な高速充電を行っているようです。ただし製品背面に書かれている出力値の中で「14.5V/2A」だけは確認できず、非対応の可能性があります。
iPhone 11シリーズはUSB-C - Lightningケーブルを使っての給電がベター

iPhone 11シリーズはUSB-C - Lightningケーブルを使っての給電がベター

Type-CポートとType-Aポートを同時に使った場合、Type-Cポートへの給電が優先されます

Type-CポートとType-Aポートを同時に使った場合、Type-Cポートへの給電が優先されます

利用上の注意点としては、USB Type-CとUSB Type-Aの両方に機器を接続していると、USB Type-Cが優先されることです。例えばUSB Type-Aでの充電中に、USB Type-CにiPad Proを接続すると、そちらが充電を完了するまでUSB Type-Aへの給電はストップし、iPad Proの充電が終わると自動再開されます。

ただし、これはiPad Proだけで45Wの出力を使い切っているのが原因で、iPhone 11シリーズを接続した場合は最大18Wしか使わないため、USB Type-A側も(低速であっても)同時に充電が行なえます。こうした仕様は、Type-CとType-Aの両方を搭載したUSB電源アダプタでは概ね共通なので、ユーザーの側で運用を工夫すべきでしょう。

このほか、日本HP製のノートPCには対応しないなど若干の制限はあるようですが、価格も2千円台と安く、セール時はさらに安くなる場合もあるようです。筆者は購入して約半年ほど利用していますが、これまでに不具合もなく、十分に合格点が付けられます。

なお今回紹介したホワイトモデルは現時点では終息しているようで、現時点ではブラックモデルと、ケーブルが付属したセットモデル、またホワイトはボディがひとまわり大きい61Wモデルのみの販売となっています。両端がUSB Type-Cのケーブルは単体では高価なことが多いため、ケーブルのセットモデルがお得と言えそうです。
製品名:TC-063
実売価格:2,294円
発売元:Nimaso
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B07NL2ZQ5T/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
読込中...

Follow us!

SNSで最新情報をCheck!

Photoshop、Ilustratorなどのアプリの
使いこなし技や、HTML、CSSの入門から応用まで!
現役デザイナーはもちろん、デザイナーを目指す人、
デザインをしなくてはならない人にも役に立つ
最新情報をいち早くお届け!

  • Instagram