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これからNASにチャレンジする人におすすめ、1万円台で買える最新NASキット

2019.12.8 SUN

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ 
これからNASにチャレンジする人におすすめ、1万円台で買える最新NASキット~Synology「DiskStation DS120j」レビュー
 
2019年11月26日
TEXT:山口真弘(ITライター)

「すごく便利」という評判は聞くものの、実際に使ったことがないデジタル製品として、筆頭に挙げられることが多いのが、NAS(Network Attached Storage)です。

要はUSBではなくLANで接続するハードディスクなのですが、新たにハードディスクを購入する時は内蔵タイプもしくはUSBの外付けタイプばかり選んでしまい、NASを試す機会のないまま現在に至ってしまったという人は少なくないようです。多彩な製品があって選びにくいのも、このことに拍車をかけているようです。

もっとも、選び方のポイントさえ分かってしまえば、どうということはありません。今回は現在主流となりつつある、自分でドライブを買って組み込む「NASキット」について、組み立てから使い始めるまでのおおまなか流れを紹介します。

なお今回使用するのは、1万円ちょっとというリーズナブルな価格が特徴の、Synology(シノロジー)の最新モデル「DiskStation DS120j」ですが、同社の別モデルでも手順は共通で、また他社のNASキットも流れはほぼ同様ですので、そのつもりでお読みください。
正面から見たところ。500mlペットボトルと幅は同等、背は若干低め

正面から見たところ。500mlペットボトルと幅は同等、背は若干低め

側面ロゴをよく見ると縞の部分に穴が空いています。排熱用の空気を取り込む仕組みです

側面ロゴをよく見ると縞の部分に穴が空いています。排熱用の空気を取り込む仕組みです

主にネット経由で販売されていることもありパッケージはかなりシンプル

主にネット経由で販売されていることもありパッケージはかなりシンプル

本体とACアダプタ、LANケーブル、ねじに加えて導入ガイドが付属します

本体とACアダプタ、LANケーブル、ねじに加えて導入ガイドが付属します

NASは、買ってすぐ使えるドライブ内蔵タイプもありますが、現在主流になりつつあるのは、自分で好きな容量のドライブ(3.5インチのSATAハードディスク)を用意して組み込む、NASキットと呼ばれるタイプです。今回紹介するSynologyの製品もそのひとつで、自前でドライブを購入し、本体を開けてそれを取り付けるところから始まります。

組み込みや取り付けというと何かと大げさですが、本体のカバーを外してドライブを差し込み、ネジ止めしたあとカバーを戻すだけですので、マザーボードにメモリをやCPUを装着していく自作PCと比べてもはるかに簡単で、5分もあれば作業は完了します。あとはACアダプタを接続し、LANケーブルをハブもしくはルータに接続した上で、電源をオンにするだけです。

ちなみにNASキットにはドライブを2台、4台と組み込む製品もありますが、本製品は入門機ということもあり、組み込むドライブは1台のみです。今回使っているのはSeagateの「IronWolf」というNAS向けのドライブで、1TBで7千円前後、6TBでも2万円以下とリーズナブルです。
まずは本体カバーをスライドさせて開封します

まずは本体カバーをスライドさせて開封します

ドライブは好みの容量の製品を別途用意します

ドライブは好みの容量の製品を別途用意します

スライドさせて取り付け、側面からネジで固定します

スライドさせて取り付け、側面からネジで固定します

カバーを元に戻してネジ止めすれば組立は完了です

カバーを元に戻してネジ止めすれば組立は完了です

LANケーブルをルーターまたはハブと接続します

LANケーブルをルーターまたはハブと接続します

ACアダプタを接続し、正面の電源ボタンを押します

ACアダプタを接続し、正面の電源ボタンを押します

さて、このNASが、USBハードディスクともっとも異なる点のひとつに、OSをインストールして使うことが挙げられます。例えば本製品であれば、初回に電源を入れて起動したあと、同じLAN上にあるPCまたはタブレットでChromeなどのブラウザを起動し、URL欄に「find.synology.com」と入力します。

するとLAN内に設置済みの本製品が表示され、設定を行う画面が表示されますので、手順に従ってインストールを実行します。手動でドライバをダウンロードしなくとも、ブラウザ上でクリックしていくだけでNAS用のソフトウェアが自動的にSynologyのサイトからダウンロードおよびインストールされるので、非常に簡単です。

インストール中は、入力を求められる項目はいくつかありますが、必須となるのはLAN上で本製品を見分けるための任意の名前である「サーバー名」、あとは管理者として今後使用する「ユーザー名」と「パスワード」です。サーバー名は、本製品であれば、製品型番である「DS120j」だったり、あるいは今後2台3台と増やすことがないのであれば、メーカー名の「Synology」などでもよいでしょう。
ブラウザを開いてURLを入力すると、LAN内の本製品を自動的に見つけます

ブラウザを開いてURLを入力すると、LAN内の本製品を自動的に見つけます

「今すぐインストール」をクリックして開始。以下すべて日本語表示に対応します

「今すぐインストール」をクリックして開始。以下すべて日本語表示に対応します

進捗が表示されるのでしばらく待ちます。完了すると自動的に再起動がかかります

進捗が表示されるのでしばらく待ちます。完了すると自動的に再起動がかかります

ログイン用のアカウントを作ります。サーバー名は製品名と同じ「DS120j」にしました

ログイン用のアカウントを作ります。サーバー名は製品名と同じ「DS120j」にしました

その後のオプションはスキップし、設定を完了させます。「移動」をクリック

その後のオプションはスキップし、設定を完了させます。「移動」をクリック

ホーム画面が表示されました。以後の設定変更はこの画面からブラウザを使って行います

ホーム画面が表示されました。以後の設定変更はこの画面からブラウザを使って行います

インストールおよびサーバー名などの入力は、早ければ5分もあれば完了します。ただしこの時点ではまだ、ハードディスクの中に共有フォルダがありませんので、セットアップ画面に続いて表示される設定画面で共有フォルダを作り、自分のアカウントに読み書きの権限を設定します。

作った共有フォルダがPCから参照でき、かつ適当なファイルをそこに保存できることが確認できたら、あとは一般的なハードディスクと同じように使えます。同じユーザー名とパスワードを使えば、ほかのデバイスからも利用できますし、また逆に言うと、ユーザー名とパスワードを知らないほかのユーザーは、共有フォルダの中身を見ることはできません。

このあと必要に応じて、利用目的ごとに共有フォルダを増やしたり、あるいは他のユーザーも利用できるようにアカウントを作成してアクセス権限を設定するなど、追加の設定を行います。いずれもブラウザ経由で行いますので、非常に簡単です。スマホからの設定にも対応しています。
コントロールパネル→共有フォルダで新しいフォルダ(ここではPrivate)を作成します

コントロールパネル→共有フォルダで新しいフォルダ(ここではPrivate)を作成します

共有フォルダを使うには、作成済みのアカウントを選び「読込み/書込み」にチェック

共有フォルダを使うには、作成済みのアカウントを選び「読込み/書込み」にチェック

「Private」という共有フォルダが作成されました。PCから見えるか確認しましょう

「Private」という共有フォルダが作成されました。PCから見えるか確認しましょう

Windowsの「ネットワーク」→「DS120j」で共有フォルダがあれば問題ありません

Windowsの「ネットワーク」→「DS120j」で共有フォルダがあれば問題ありません

以上が、PCの増設ハードディスクとして使えるようになるまでの流れですが、多くのNASはスマホやタブレットからもアクセスできますので(ちなみに上記のセットアップ自体、PCではなくiPadから行っています)、データの交換はもちろん、スマホに撮った写真をアップロードして、PCから参照する用途にもぴったりです。

USBハードディスクと違い、有線で接続しなくてアクセスできるのは、ノートPCはもちろん、スマホやタブレットを使っているユーザーにとっては便利なことでしょう。このほかにも、USBハードディスクにない便利機能が多数備わっていますので、慣れたらそれらの機能も少しずつ試してみることをおすすめします。

ちなみに筆者のおすすめは以下です。説明が長くなるので詳細は省きますが、手順を検索するなどして、ぜひチャレンジしてみてください。

・共有フォルダをネットワークドライブに登録してアクセスしやすくする
・異常発生時にメールが飛んでくるよう「通知」にメールアドレスを登録する
・データを外部ドライブやDropboxなどに自動バックアップできるようにする
・専用アプリ(DS fileなど)をスマホにインストールしてアクセス可能にする
・QuickConnectに登録して外出先からアクセスできるようにする
電源オン、アクセス中などのステータスは正面のLEDで把握できます

電源オン、アクセス中などのステータスは正面のLEDで把握できます

2つのUSBポートはドライブ増設用で、PCとUSBで接続することはできません

2つのUSBポートはドライブ増設用で、PCとUSBで接続することはできません

今回紹介した「DS120j」は、1万円ちょっとで入手できるリーズナブルな価格が売りで、ハードディスクを1台用意することで、簡単にNASが使えるようになります。性能は決してハイエンドではありませんが、数台以上のPCから同時アクセスしてそれぞれが動画ファイルのストリーミング再生を行うような極端な使い方でなければ、十分なスペックです。

最近のNASキットは、本製品のように1万円ちょっとの製品も増え、以前に比べると入手性は格段に高くなっています。興味はあるけれどもNASをいまだに試したことがないという人は、ハードディスクの容量が足りなくなってきたタイミングを狙って、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
製品名:DiskStation DS120j
実売価格:12,901円
発売元:Synology
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B07ZKSLVT5/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
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