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ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2020.10.27 Tue

きのうの朝よりも暑い? 寒い? がすぐわかる。最大7日の温度湿度を記録しグラフで表示できる温湿度計

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ 
きのうの朝よりも暑い? 寒い? がすぐわかる。最大7日の温度湿度を記録しグラフで表示できる温湿度計~タニタ「TT-580」レビュー
2020年10月27日
TEXT:山口真弘(ITライター)

今年の夏は猛暑だったこともあり、自宅内にいても熱中症にかかる人が続出するなど、全国的に大きな影響がありました。年間を通しての異常気象はもはや珍しくないことからも、こうした異常な気温で健康に異常をきたすトラブルは、夏場に限らず今後も十分に起こり得るといえます。

またこれからの時期は、風邪予防のためにも湿度の管理も大事になってきます。今年は新型コロナウイルスがまだ終息していないこともあり、外出先ではマスクなどによる飛沫飛散の防止、また自宅では乾いた空気で喉を痛めないよう一定の湿度をキープすることが、重要になってくるはずです。

こうした自宅内の温度および湿度の管理に役立つのが、今回紹介するタニタの温湿度計「TT-580」です。室内向けの温湿度計はさまざまなメーカーから発売されており、特に珍しいものではありませんが、本製品ならではの特徴は、温度および湿度の推移を、グラフを使って表示できることです。
本体に電池、取扱説明書と、同梱物は一般的な温湿度計と変わりません

本体に電池、取扱説明書と、同梱物は一般的な温湿度計と変わりません

単4電池×2本で駆動します。電池寿命はおよそ1年とされています

単4電池×2本で駆動します。電池寿命はおよそ1年とされています

一般的な温湿度計では、その時点での温度および湿度を、スポットで表示することしか基本的にできません。これだと自分が不在の時、例えば夏場であれば、家電製品に悪影響を与えるほど部屋の温度が上昇していたり、冬場であれば室内のペットの健康状態に影響があるほど温度が下がっていても、それを知る術がありません。

その点、本製品は24時間分の変化を、液晶画面に1時間区切りで表示してくれますので、自分が不在の時に、温度や湿度がどのように変化しているかを確認できます。リアルタイムでしか温度・湿度が確認できない製品と比べた場合の大きなメリットです。ちなみにデータは20秒ごとに、最新の情報に更新されます。
温度の推移がグラフで表示されます。グラフ上には「℃」と表示されています

温度の推移がグラフで表示されます。グラフ上には「℃」と表示されています

湿度表示にワンタッチで切り替えられます。グラフ上に「%」と表示されます

湿度表示にワンタッチで切り替えられます。グラフ上に「%」と表示されます

データは最大7日分が保存されていますので、前日の気温との比較も簡単に行なえます。前日の同じ時間帯の気温を表示して「昨日よりも気温が低いので、今日はもう少し暖かい服装を着て外出しないとつらそう」といった具合に、予測を立てるのも簡単です。

なおグラフの右端には、快適に過ごすための温度湿度の上限と下限が表示されます。デフォルトでは、温度が「17~28℃」、湿度が「40~70%」に設定されており、グラフ縦棒の先端がこの範囲内に収まっていれば、快適に過ごせるというわけです。この値は環境に合わせて、自由に書き換えることも可能です。

ちなみに利用可能範囲は、温度がー9.9℃から50℃、湿度が20%から95%となっています。今年の夏は最高気温が40℃を超えたことで、一部の家電製品で利用可能温度の範囲を超えてしまったことが話題になりましたが、本製品に関しては十分に余裕がありますので、やや極端な気候であっても、安心して利用できるはずです。
グラフ右に表示される「快適範囲」は、上限と下限をカスタマイズできます

グラフ右に表示される「快適範囲」は、上限と下限をカスタマイズできます

パッケージの内側。グラフ表示が可能な温湿度計はほとんどなくレアな存在です

パッケージの内側。グラフ表示が可能な温湿度計はほとんどなくレアな存在です

このほか本製品は、過去7日分のデータに日付をつけて保存する関係上、年月日や時間の表示機能も備えています。一般的な温湿度計ではカレンダーや時刻を表示できる製品はあまりなく、それゆえ時計の代替としても使えます。アラームなどの付加機能こそありませんが、台所のように時計を置いていないスペースでは、重宝することもありそうです。

ちなみに設置方法は、背面のスタンドを使ってデスク上などに立てておけるほか、フックを使って壁面に引っ掛けておくこともできます。ざっと見た限りで、競合製品に比べると足りないのは、マグネットでスチール面に吸着させる機能くらいでしょうか。
通常はスタンドを使って立て掛けて利用します

通常はスタンドを使って立て掛けて利用します

上部のフックを引き出し、吊るして使うことも可能です

上部のフックを引き出し、吊るして使うことも可能です

本製品は、最近流行りのスマートデバイスと連動する機能こそありませんが、単体で操作が完結している上、過去のグラフを表示したままにしていても、5分以上経過するとリアルタイムの温度湿度表示の画面に戻る機能もあるため、ITデバイスが苦手な家族であっても安心して操作できるのは利点です。

これから冬場にかけては、温度計よりもむしろ湿度計を探す人が増える時期ですが、温度と湿度の両方に対応していたほうが望ましいのは明らかで、さらに本製品のように過去のデータを保存する機能があれば、毎朝の衣類選びひとつとっても役立ちます。いま温湿度計を選ぶのであれば、よい選択肢のひとつと言えるでしょう。
製品名:TT-580
実売価格:3,027円
発売元:タニタ
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B079T27Q4H/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
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