知っておくべきホスティングサーバ新知識 第5回 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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第5回

技術の発達や時代のニーズに合わせ、ホスティングサーバも変化してきている。ホスティングサーバについての知識を深めることは、Webサイトをより確実に、効率よく構築・運営するための大きな力となる。本特集をとおし、Webサイトに関わる者であれば知っておきたい知識を身につけてほしい。


文=中村 南

 


今月のラインアップ
 

Hosting
Guide 01

CPI

「CPI」
株式会社KDDI ウェブコミュニケーションズ

 

Hosting
Guide 02

PROX

「PROX」
プロックスシステムデザイン株式会社

 

Hosting
Guide 03

ドメインキーパー

「ドメインキーパー」
株式会社ハイパーボックス

 

Hosting
Guide 04

マネージド・ホスティング

「マネージド・ホスティング」
株式会社スカイアーチネットワークス

 

Column

 

新しいサービスのリリースが相次ぐVPS最新事情



 

Hosting
Guide 01

大容量ディスクとリーズナブルな価格が
魅力のオールインワン型サービス

CPI

Link:www.cpi.ad.jp/
株式会社KDDI ウェブコミュニケーションズ


 

豊富なWebアプリケーションで
手軽にサイト機能を拡張できる

 ハードディスク1GB当たりの単価が最低79円という低価格に加え、共用サーバサービスながら月額3,990円で50GBのディスクスペースが提供される大容量が魅力のCPIだが、高機能なストアツー ルやMovable Typeをはじめとする豊富なWebアプリケーションが標準で付属。Webサイト制作時に容量の制約を気にする必要がないだけでなく、インストール作業や追加のコスト支出なしにブログやショッピングサイトを手軽に開設できるなど、制作会社にとってのメリットが大きい。上位プランでは独自SSLサーバ証明書やモバイルサイト開設に対応した高機能CMS「モバインCMS」が付属するなど、低コストでモバイルサイトを開設したいクライアントにも最適だ。


サーバ移転をサポートする
無料サービスを実施

 サポート面も充実しており、初心者を対象にした電話サポートや営業時間内ならば即日返信のメールサポートに加え、導入時には対面でのコンサルティングを実施。第三者機関によるサポート窓口の格付け評価で最高ランクの「★★★トリプルスター」を獲得するなど、サーバ運用経験がないクライアントにとっても安心して利用できるサービスといえるだろう。また業界初となる「無料サーバー移転代行サービス」が提供されており、メールアカウントの登録やCGIを含めたWebコンテンツの移行など、めんどうな作業をすべて委託できる点も有り難い。移転後にはメールソフトやFTPクライアントの設定方法を記載した専用マニュアルが配布されるため、制作会社のサポート負担軽減にもつながる。なお、9月からは月額1,890円から利用できるリーズナブルな「VPSスケーラブルプラン」も開始され、従来の専用サーバサービスと合わせてラインアップが拡大されている。VPSスケーラブルプランでは、文字どおり仮想化されたサーバ環境ごと上位プランに移行できるため、アップグレード時のサーバ再構築が不要。1台のサーバを1ユーザーで占有する専用型VPSプランも用意されているため、将来的なサイト規模の拡大にも柔軟に対応可能だ。



 

Hosting
Guide 02

徹底したサポート体制で
制作会社の負担を軽減

PROX

Link:www.prox.ne.jp/
プロックスシステムデザイン株式会社


 

初期費用が割引になる
キャンペーンを実施

 専用サーバからハウジングまで、低価格でハイエンドなホスティングサービスを特徴とするPROXでは、自社データセンターでの運用やオリジナルマシンの採用といった強みを生かし、月額1万290円のワンプライスで専用サーバサービス「E-server」を提供。今なら100台限定で各プランの初期費用がほぼ半額になるほか、SPAMフィルタなど各種オプションサービスの初期費用を割り引くキャンペーン(2008年11月1日から12月25日まで)も実施されている。また、システムの安定性を重視するユーザーにはすべての回線とストレージを二重化し、対障害性を高めたVPSサービス「Dual Stream」を用意。不正侵入防止システム(IPS)やSPAMメール対策システムにもバックアップが用意されるなど、標準でセキュリティが充実しているのも特徴だろう。Dual Streamは、キャンペーンにより初期費用の3万1,500円が無料となる。いずれのプランも、ドメインのセットアップなど基本的なサーバ設定を無料で行われるため、メールアカウントの登録やWebのアップロードなど基本的な作業のみですぐに使える、共用サーバ並みの手軽さにも注目したい。セキュリティアップデート代行やWebアプリケーションのインストールなど各種コンソール作業のオプションが充実しているため、サーバ運営管理も容易だ。


専用サーバ感覚で
手軽に使えるハウジング

 なお上位プランとなる「E-server Advance」では、ハウジングサービスながらサーバ設置とOSのインストールをPROXが担当するため、「E-server」と変わらない使い勝手を実現。サーバ買い切り型の専用サーバサービスに近い構成となっている。データセンター入室やDMZによるサブネットの構築、サーバスペックの自由なアップグレードといったハウジングならではの長所を備えるため、複数台構成による負荷分散や冗長化、不正アクセス対策など高度な拡張性を求めるクライアントにも最適だろう。もちろんラックスペースと回線の帯域を組み合わせて契約するタイプの、本格的なハウジングサービスも提供されている。



 

Hosting
Guide 03

ユーザーの手間を削減し、安心を提供する
24時間の保守対応+サポートが魅力

ドメインキーパー

Link:www.domain-keeper.net/
株式会社ハイパーボックス


 

ユーザーの「ITパートナー」として
徹底したサポートを提供

 24時間365日の電話とメールによるサポート体制で、業界トップクラスのカスタマー対応を実現するドメインキーパーだが、ユーザーからのあらゆる相談やトラブル復旧にも迅速に対応。導入コンサルティングや運用相談に限らず、24時間体制で問題解決できる保守対応の良さも魅力だ。またレンタルサーバサービスやハウジングに限らず、ドメイン取得代行や各種ASP、SSLサーバ証明書取得といった幅広いサービスラインアップが提供され、クライアントの運用目的や予算に合わせ、細かなサイジングに対応しているのもポイントだろう。サイト運営に必要なすべてをワンストップで利用できるだけでなく、あらゆるサービスが24時間サポートの対象となるため、サーバ運用経験の少ないクライアントにとっても導入のハードルは低い。


BTO型サービスメニューで
必要な機能だけを組み合わせ

 共用サーバサービスの「blue Block」は、Webサーバとメールサーバそれぞれ単体サービスとして提供されており、必要な機能だけを選んで利用できる手軽さが特徴。標準でベリサイン社の共有SSLサーバ証明書が付属するなど、低コストながらセキュリティも十分。SPAM対策や専用データベースの追加、独自SSLサーバ証明書対応などハイエンドな拡張にも対応している。Webサーバとメールサーバ機能をパッケージ化したお得なプランも提供されており、トータルコストを抑えつつ運用の手間を省きたいクライアントに最適だ。


 専用サーバサービスの「blue Box」でも、必要な機能のみを選択して契約できるBTO型メニューを採用。月額9,800円の低価格から利用できるリーズナブルなプランながら、root権限の付与はもちろんポート監視やサーバ死活監視といった基本機能のほか、トラブル時の筐体変更(サーバ機の交換)やハードディスクのリストアなど豊富な保守サポートメニューも用意されている。オプションの保守パッケージを利用すれば、事前のヒアリングに基づいて復旧手順を指定した保守作業書を作成できるなど、自由度の高いサーバ保守のアウトソーシングが可能だ。



 

Hosting
Guide 04

クライアントの要望にピンポイントで
応えるカスタマイズ専用サーバ

マネージド・ホスティング

Link:www.skyarch.net/
株式会社スカイアーチネットワークス


 

パッケージサービスの提供で
短納期での立ち上げにも可能に

 フルカスタマイズでのサーバ構築が人気のマネージド・ホスティングだが、9月からは新たに仮想化技術に対応した専用サーバサービス「プロアクティブ・ホスティング」の提供を開始。従来のサービスと異なり、ハードウエア環境に依存することなくシステムの移行ができるようになったことで、サイト規模の拡大に合わせたサーバ強化が必要な際にも、スムーズなアップグレードが可能となっている。複数台構成による負荷分散など、大規模ネットワークや特殊なネットワーク環境の構築に強い同社だけに、既存の専用サーバサービスでは物足りないクライアントにとって最適だろう。なお、プロアクティブ・ホスティングでは専属コンサルタントのヒアリングに基づき、OS設定やWebアプリケーション構成などの細部までこだわったフルカスタマイズでの導入が行われるが、すぐにサーバ運用を開始したいユーザーを対象にベーシックな環境(Linux、Apache、MySQL、PHP)をパッケージ化し、組み込みで提供するサービスも開始されている。短い納期でのサイト立ち上げが求められている場合、便利なオプションだろう。


スナップショットによる
フルバックアップにも対応

 また新たなオプションとして「スナップショットバックアップ」が追加されたのも見逃せない点だ。7世代までのデータバックアップと、システムまでも含めたフルバックアップのふたつのメニューが用意されており、フルバックアップならばシステムが完全にクラッシュしても速やかな復旧が実現する。これまでと同じく、専用のバックアップサーバを利用したサービスやレプリケーションによるバックアップも提供されるため、予算や用途に合わせた選択が可能だ。もちろん、運用サポートオプションの利用により、フルマネージでサーバ管理を委託できる点も従来と同様。セキュリティ対策や各種コンソール作業に限らず、データベースやWebサーバのチューニングにまで対応するなど、専任の情報システム担当者が不在のクライアントでも心強い。



 

Column

新しいサービスのリリースが相次ぐ
VPS最新事情


 

 月額2,000円台で利用できるサービスが登場するなど、いまや共用サーバ並みの価格を実現しつつあるVPSだが、既存の共用サーバサービスと比較して、制作会社にとってどういったメリットがあるのだろうか。(株)NTTPCコミュニケーションズの提供するホスティングサービス、「WebARENA」でVPSを担当する多田雄一氏にうかがった。


 

手ごろな価格帯でroot権限を利用でき
幅広いニーズに対応可能

 同一のサーバ上に複数ユーザーが同居するという点において、共用サーバとVPSに違いはないが、実際の運用や使い勝手において両者はまったく異なるものだ。多田氏によると、なかでも決定的な差が「root権限」を与えられるかどうかだという。root権限とは、UNIXにおける管理者権限(Windowsのアドミニストレータに相当)のことだか、これを持つことでOSを含めシステム全体のアクセスやカスタマイズが可能となる。共用サーバにおいてはセキュリティの観点からroot権限を業者側が管理するが、VPSや専用サーバサービスではユーザーに移管されている。


 「root権限の有無が問題になるのは、おもにアプリケーションをインストールする際です。サービスメニューとして、あらかじめ提供されているアプリケーション以外のものを利用したい場合、root権限がないと利用できません。VPSや専用サーバを利用する必要があるということです」 つまりサービスメニューの範囲でできることに制約がある共用サーバと異なり、VPSには専用サーバと同等の自由度が保障されているわけだ。そのため単にWebやメールだけでなく、グループウエアや会計システムなどサーバインストール型アプリケーションの利用を前提として、VPSを利用するユーザーがほとんどだという。とはいえ、追加インストールしたアプリケーションのバージョン管理やセキュリティ対策などユーザー自身でサーバ運営管理を行う必要があるのも同様。VPSや専用サーバでしか実現できないことが必要ではない限り、そうした点ではWeb制作のプラットフォームとしてはやや敷居が高いのではないか、と多田氏は指摘する。


サーバリソースの保障で
同居する他のユーザーの影響を受けない

 もうひとつの共用サーバとVPSの決定的な違いが、サーバリソースの保障だ。 「共用サーバの場合、サーバのCPUパワーやメモリを文字どおり複数のユーザーで共用することになります。つまり、特定ユーザーが重いデータベースを走らせているなど、システムに負荷をかける処理を行っている場合、他のユーザーにも影響が出る可能性があるということです」


 対するVPSでは、使用できるCPUやメモリ容量が均等に割り当てられており、割り当ての範囲内でフルに使うことができる。したがって共用サーバにありがちな「ピークタイムに処理が重くなる」、「人気サイトの運営者がサーバに同居しているとパフォーマンスが悪い」といった問題とは無縁とのこと。そもそも共用サーバの場合、ほとんどのホスティング会社がサーバスペックを非公開にしており、サービスに加入してみないと実際のパフォーマンスを知る手段がないという弱みがある。その点VPSならば、OS上からどれだけのリソースが固有に割り当てられているのかの確認が可能だ。利用できるサーバリソースの明確化という点に関して、VPSは専用サーバに近いと考えてもよいだろう。


 「VPSは専用サーバの廉価版と考えていただくのがわかりやすいと思いますが、専用サーバと比較してシステムのアップグレードが容易だというアドバンテージがあります。買い切りを前提とした専用サーバの場合、メモリやハードディスクの増設には手間がかかりますし、一定時間システムを停止する必要が出てしまいます。VPSならばサーバの空いているリソースを回せばよいだけなので、それだけスケーラブルな仕組みといえます」


 サービスプランの変更に伴うサイト移転には、新規構築に匹敵する手間がかかるだけに、十分な拡張性を備えたVPSの利用は制作会社にとってもメリットが大きい。そのため最近では、専用サーバサービスでもVPSと同様の仮想化技術を取り入れ、ハードウエアに依存しない環境を構築することで、よりハイエンドなサーバ機へのアップグードや、VPSから専用サーバサービスへの移行を容易にした「仮想化専用サーバサービス」を提供するホスティング会社も登場している。


 では、専用サーバサービスとVPSはどのように使い分けるべきなのだろうか。 「基幹システムの運用などミッションクリティカルな目的に使用されるサーバシステムの場合、複数台構成による冗長化が求められますから、専用サーバにする必要があるでしょう。とはいえ、たとえサーバ機の在庫があっても契約から稼働まである程度の時間を必要とする専用サーバサービスと比較して、VPSならばすでに稼働しているサーバに新規の領域を確保するだけですから、すぐに使えるメリットがあります」


 ちなみに同社の場合、オンラインでのクレジットカードの決済が完了した瞬間から、すぐに使えるVPSサービスを提供しているとのこと。急なニーズにも対応できるのも、VPSの強みといえるだろう。


VPSではハードウエア自体を共有しているが、各ユーザーの領域が完全に独立しており、いずれかのユーザーがアプリケーションを再起動した場合でも、他のユーザーに影響が出ることはない


ひと口にVPSといっても、各ユーザーに割り当てられるリソースはホスティング会社やサービス利用料金に応じて差が大きい。したがって、標準でどれだけのリソースが割り当てられているのか、どういった拡張に対応しているのかがポイントとなる。WebARENAのVPSサービスであるSuitePRO V2では、業界最高レベルとなるメモリ割り当て量と回線スピードを提供(web.arena.ne.jp/suitepro/



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