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【Webライター初心者向け連載】第2回目 ギャラについて考える/あたりまえライター処世術

2020.11.24 TUE

【Webライター初心者向け連載・あたりまえライター処世術】
第2回 ギャランティーについて考える
これからWebライターになりたい人、Webライターになりたての人に向けてお届けする、連載「あたりまえライター処世術」。文章能力、ギャランティー、スケジュールの立て方etc.意外と教えてくれないあれこれを、現役の編集兼ライターが解説します。うまく業界を渡り歩いて、一人前のデキるライターを目指しましょう。

●文:モコ(仮名) ●イラスト:冨田マリー

あたりまえポイント
ギャランティーのあやふやな提示にモヤモヤ。納品を済ませたあとにギャラを提示してくる依頼主も世の中にはいる……(涙)
今回のテーマは、ずばり「ギャランティー」。仕事を引き受ける上で、お金の話ってかなり重要ですよね。フリーランスのライターの場合、自分でギャラの交渉をしなくてはならない場合が多いと思います。そこで、今回は「仕事を受けるまえにギャラの確認」「そのギャラ、税込3万円?それとも3万円+税?」「この仕事内容でこのギャラ、本当に見合ってる?」、3つのポイントに分けて話していきます。
【ポイント1】仕事を受けるまえにしっかりギャラの確認!
仕事を受けるにあたり、ギャランティーの確認は事前にしておくべき。これは本当に大事なことで、「お金の話をするってちょっと……」「せこいって思われたくない」と気が引けてしまうかもしれませんが、のちのち自分が嫌な思いをしないためにも、ちょっと勇気を出して!

本来なら、依頼主からちゃんとギャラを提示すべきことですが、提示されない場合も多々。これはわたしの実体験でもあり、ほかのライターさんからも聞く話なのですが、「よく依頼をしてくれている編集さんだけど、依頼の際に毎回ギャラを提示しない!」というもの。親しい仕事相手の場合、ついうっかり忘れているなんてこともあるとは思いますが……。しかしこれが恐ろしいもので、請求書を出す段階で聞いてみると、仕事と見合わないギャラだったりするのです。たまに「悪いようにはしない」と言って、最初にギャラを提示しない編集さんもいますがそんなの当てになりません。「えーーーーー!こんな安いのかよ、まじかよ」なんてならないためにも、仕事を引き受けるまえにちゃんと確認しておきましょう。
【ポイント2】そのギャラ、税込3万円?それとも3万円+税?
出版社や制作会社の多くは、ギャランティーの支払いに対して「源泉徴収額」を引いた金額が振り込まれます。そのため、ギャラを確認するときには「税込○○円」なのか、それとも「○○円+税」なのかも聞いておきべきポイント。おなじ「3万円」だったとしても、「3万円(税込)」と「3万円+税」では、手元に入る金額がかなり変わってきますよね。源泉徴収額を計算できるサイトもあるので、一度チェックするのがおすすめです。

さらに言うと、交通費が支払われるのかなど細かい部分も重要。打ち合わせもあって、取材もあって、2回交通費を出費しているのに、税込5000円の原稿料しか支払われなかったとしたら……。果たして利益はどのくらいあるのでしょうか。考えただけでもゾッとしますね。
【ポイント3】どんな作業が発生して、報酬をもらうのか明確に
ギャラとともに知りたい情報として、ライターがなにをするのか。ただ原稿だけを書けばいいのか、それとも掲載先に許可を取って原稿を書くのか、明確になにをすべきなのか聞いておきましょう。そうしておけば、ギャラの範囲内なのか、ギャラに見合わない作業なのか判断しやすくなります。また、作業が追加になった場合には「作業が増えているのでギャラをアップしてください」、ギャラのアップが難しければ「次回は気をつけてほしい」と伝えることもできますよね。
じゃあ、ギャラ、仕事内容、詳しく知るためにはどうする!?
ポイント1〜3まで、長々と書いていきましたが、クライアントとの関係を気遣うと、なかなかはっきりとは言い出しにくいですよね(涙)。ですので、「こんな依頼メールきたら、やだな〜」というのを思い浮かべて、例を作ってみました。たとえばこのようなメールが依頼主から送られてきたとします。
モコ様

お世話になっております。
○○編集部のXです。

芸術の秋にあわせて「全国の美術館特集」を
公開することになりました。
アート好きと聞いていますので、
ぜひモコさんに依頼したいと思っております。


掲載する施設の数は15件で、ギャランティーは5万円になります。
こちらでご検討お願いできますでしょうか?

どうぞ、よろしくお願いいたします。
「んんん???なんとなく企画の内容は想像できるけれど、これだと、ギャランティーもこちらがなにを担当するのかもわからなぞ(汗)」という状態。というわけで「具体的な依頼」になるよう、こちらからどんどん質問していきます。
○○編集部
X様

お世話になっております。
ライターのモコ(仮)です。

この度もありがとうございます。楽しそうな企画ですね。
ぜひお引き受けしたいと思っておりますが、

念のため、いくつか確認させてもらえますか?

<確認事項>
※ギャランティー、スケジュールなど、項目ごとに細かく確認していく。この方が相手も返信しやすいと思います※

①ギャランティー
5万円(税込)でしょうか?それとも5万円+税でしょうか?

②リストアップ
掲載件数は15件とのことですが、
こちらは編集部の方でリストアップしますか?
それともこちらで対応した方がいいですか??

③ページの構成
構成が決まっておりましたらお送りいただけるとうれしいです。
文字数の目安などを教えていただければ、参考になるので!

④スケジュール
スケジュールを確保したいと思います。
おおよそのスケジュールとこちらで担当する作業
(掲載交渉、原稿執筆でしょうか?)を教えてください。
今回は撮影取材もあるのでしょうか?


※しつこいくらい質問しましょう。あやふやにするのがいちばん危険!!※


確認ばかりで申し訳ございません。
前向きに検討させていただきたく、ご確認いただけますと幸いです。

いつもありがとうございます!

どうぞ、よろしくお願いいたします。
「ギャラは税込価格?リストアップは誰がするの?スケジュールは?撮影はあるの?」。現段階でこちらが絶対に知っておきたいことを確認していきましょう。「5万円!ラッキー、いい仕事じゃん。引き受けよう!」では、あまりにリスクが高すぎます。もし「リストアップもこちらで行うとしたら?撮影もあって、15施設分立ち会うことになったら?」。金額だけで考えるのではなく、ひとつ一つ疑問を消していき、具体的な内容がわかってから仕事を受けるのがベスト。いろいろ聞いたからといって、向こうが気を悪くするということはないと思います。これで気を悪くしてきたらお断りするべきでしょう!

ちなみに、会社によってギャラの振り込まれるタイミングが違ってくるので、初めて取り引きする会社には「いつ支払われるのか」も聞いておくといいかもしれません。
第2回まとめ
原稿を納品してから辛い思いをしないためにも、クライアント(編集さんや制作会社など)には、どのくらいの対価で、どのような仕事内容なのかを、事前に詳しく聞いておくべし。口頭ではなくやり取りが残るメールなどが◎。
フリーランスのライターさんをパートナーではなく、“下請け”という感覚で見ている会社や編集もいるのが実情。さらにギャラが下がっているという話も聞きます。ライターをはじめたばかり、初心者だからこそ、たくさんの不安がありますよね。だからこそ、不明点はクリアにして仕事を受けるようにしましょう。次回は「文章能力について考える」をお届けします!

文:モコ(仮名)
都内住みのしがない編集兼ライター。フリーランスになって早5年が経とうとしている。広告関係の案件を担当したり、編集部から依頼されて原稿を書いたり、いろいろする人。
イラスト:冨田マリー
東京在住。人物やキャラクターをゆるく描くイラストレーター。雑誌、広告、アート、CDジャケットなど、さまざまな媒体でイラストを展開している。https://tomitamary.com/
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