第4回 スケジュールについて考える

●文:モコ(仮名) ●イラスト:冨田マリー
会社に所属していないということは、始業時間もなければ、決まった休日もない、すべてが自由!けれどもそこが落とし穴。ちゃんと自分ルールを決めておかないと、あとあと大変なことになるかもしれません。3つのポイントにまとめたので、参考にしてみてくださいね。
ちなみに、休日に関しても決めておくのがいいと思います。土日休みにするのか、あまり無理せずに週休3日にするのか。休日を好きなように設定できるのはフリーランスのいいところです。「どうしても引き受けたい仕事がナルハヤ案件で、土日も作業しなくてはいけない!」という場合はいいと思うのですが、毎回毎回、休日返上で仕事ばかりしてしまうと、体調を崩してしまったり、精神的につらくなってしまう可能性も……。なるべくオンとオフを切り替えるようにして、休めるときはちゃんとお休みしましょう!
もうひとつ注意しておきたいのは、クライアントに対して、休みのアナウンスをしておくということ。夏休みなのに仕事の連絡をずっとしてくる、土日にも作業を入れてくるっていう担当者もいないわけではないからです(苦笑)。
そんなことにならないためにも、日々、どの仕事にどのくらい作業時間をかけているのか管理するようにしておくといいと思います。もし、作業過多でパニックになる、徹夜しても終わらない、納期も間に合わないなんてことになってしまったら……。一度の遅れなら許されても、何回も何回も納品が送れれば信用を失いかねません。余裕のあるスケジューリングを心掛けるように。「自分はできる、できる、すぐ終わる」という安易な考え方はやめましょう。
締め切り、入稿日を基準に、いつなにをするのかスケジュールを組み立てていくようにしています。また、取材に出ることが多いので、ダブルブッキングにならないために、仕事を引き受けたらすぐに手帳に書き込むよう気をつけています。予定を書くことを後回しにして、後々トラブル発生!なんてことは避けたいです。
おすすめの手法のひとつで、自分のスケジュール表上では「発注先の締め切り日(時間)よりも早めに設定」をして進行することもあります。例えば、編集部側からは「8月21日(金)13時まで」と指定があった場合、自分のスケジュール帳では「8月20日(木)13時まで」とします。早く出来た場合は、依頼主からの評価が高まりますし、仮に少し遅れても予定通りで進められるので、まったく問題がありません。自分の力量を見定めつつ、保険をかけるやり方です。
スケジュール帳も書けない人間なので、PCのメモ帳にとくかく各課題のスケジュールを記載。昔はExcelで表を作ったりしていましたが、うまくいきませんでした。今のシンプルな方法が自分にはベストだなと。また、スケジュールを確認しながら、今日やるべきことの一覧を書くようにしていて、やり終えたらひとつ一つ消し、やり忘れがないように気をつけています。今は慣れてきているので登録していませんが、フリーランスになったばかりのころは、Googleのカレンダーにその日どんな作業にどのくらいの時間をかけていたのか、仕事終わりに入力していました。

都内住みのしがない編集兼ライター。フリーランスになって早5年が経とうとしている。広告関係の案件を担当したり、編集部から依頼されて原稿を書いたり、いろいろする人。

東京在住。人物やキャラクターをゆるく描くイラストレーター。雑誌、広告、アート、CDジャケットなど、さまざまな媒体でイラストを展開している。https://tomitamary.com/