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あたりまえライター処世術

2020.08.17 Mon

【4】自分にあった方法でスケジュール管理するのが大事です。スケジュールについて考える

文:モコ(仮名) イラスト:冨田マリー

これからライター、Webライターになりたい人&なりたての人に向けてお届けする「あたりまえライター処世術」。4回目のテーマは、「スケジュールについて」。文章を書いて納品するのはもちろん、スケジュール設計も自分で行うもの。自分の能力を過信せず、自分にあった方法でスケジュール管理するのが重要。では、先輩たちはどんな方法で管理してる?

はじめに

フリーランスのライターという職業は、文章を書いて納品するだけでなく、ギャラの交渉も、請求書の発行も、スケジュールの管理も……。基本的には自分ですべてのことを管理する、つまりマネージメントもしなくてはいけない!ということで、今回は「スケジュールについて考える」がテーマです。

会社に所属していないということは、始業時間もなければ、決まった休日もない、すべてが自由!けれどもそこが落とし穴。ちゃんと自分ルールを決めておかないと、あとあと大変なことになるかもしれません。3つのポイントにまとめたので、参考にしてみてくださいね。

始業・就業時間を決める

フリーランスは会社員と違って、勤務時間や休日が決まっているわけではありません。よく言えば“自由”ですが、悪くいえば“決まりがない”ので、働きすぎてしまう、ダラダラ作業してしまうということもあります。「深夜までの作業が続いて体を壊してしまった」なんてことは絶対に避けたいので、しっかりと自分の中で作業時間のルールを決めておくのがおすすめ。わたしの場合は、お付き合いのある出版社の始業時間の少し前に仕事をスタートしています。休憩1時間を入れて8時間を目安に終業、仕事が多いときは残業をしています。どのくらい作業時間が増えたのか、想定よりも時間がオーバーしてしまった場合は、それを記録しておくと、今後の参考になりますね。

ちなみに、休日に関しても決めておくのがいいと思います。土日休みにするのか、あまり無理せずに週休3日にするのか。休日を好きなように設定できるのはフリーランスのいいところです。「どうしても引き受けたい仕事がナルハヤ案件で、土日も作業しなくてはいけない!」という場合はいいと思うのですが、毎回毎回、休日返上で仕事ばかりしてしまうと、体調を崩してしまったり、精神的につらくなってしまう可能性も……。なるべくオンとオフを切り替えるようにして、休めるときはちゃんとお休みしましょう!

もうひとつ注意しておきたいのは、クライアントに対して、休みのアナウンスをしておくということ。夏休みなのに仕事の連絡をずっとしてくる、土日にも作業を入れてくるっていう担当者もいないわけではないからです(苦笑)。

自分の力量を知る

今回のテーマで、個人的には「自分の力量を知る」というのが、いちばん気にかけているポイントです。なぜかというと、自分の力を過信しすぎて過去に失敗をしているから(トホホ)。「この内容だったら、原稿書くのに1時間はかからないな」「取材がないから余裕」なんて、高を括って仕事を詰め込みすぎると……。過去に受けた仕事と同じような内容だからといっていつでも短時間で書き上げられるとは限らないし、一日中ずっと仕事をし続けていれば集中力が切れてきます。ゆるく時間を見積もってしまうと、「もう無理ーーー」パーーーン!となってしまうかもしれません。

そんなことにならないためにも、日々、どの仕事にどのくらい作業時間をかけているのか管理するようにしておくといいと思います。もし、作業過多でパニックになる、徹夜しても終わらない、納期も間に合わないなんてことになってしまったら……。一度の遅れなら許されても、何回も何回も納品が送れれば信用を失いかねません。余裕のあるスケジューリングを心掛けるように。「自分はできる、できる、すぐ終わる」という安易な考え方はやめましょう。

自分にあった方法で管理すること

では実際にどのようにスケジュールを管理しているのか。現役のライターさん、編集さん、わたしの管理方法を紹介していきます。やってみたい方法があれば、ぜひ試してみてくださいね。

ライターNさんの場合:締め切り、入稿日を基準に、いつなにをするのかスケジュールを組み立てていくようにしています。また、取材に出ることが多いので、ダブルブッキングにならないために、仕事を引き受けたらすぐに手帳に書き込むよう気をつけています。予定を書くことを後回しにして、後々トラブル発生!なんてことは避けたいです。

編集Iさんの場合:おすすめの手法のひとつで、自分のスケジュール表上では「発注先の締め切り日(時間)よりも早めに設定」をして進行することもあります。例えば、編集部側からは「8月21日(金)13時まで」と指定があった場合、自分のスケジュール帳では「8月20日(木)13時まで」とします。早く出来た場合は、依頼主からの評価が高まりますし、仮に少し遅れても予定通りで進められるので、まったく問題がありません。自分の力量を見定めつつ、保険をかけるやり方です。

モコ(仮)の場合:スケジュール帳も書けない人間なので、PCのメモ帳にとくかく各課題のスケジュールを記載。昔はExcelで表を作ったりしていましたが、うまくいきませんでした。今のシンプルな方法が自分にはベストだなと。また、スケジュールを確認しながら、今日やるべきことの一覧を書くようにしていて、やり終えたらひとつ一つ消し、やり忘れがないように気をつけています。今は慣れてきているので登録していませんが、フリーランスになったばかりのころは、Googleのカレンダーにその日どんな作業にどのくらいの時間をかけていたのか、仕事終わりに入力していました。

編集、ライターと言っても、みんな管理方法はさまざま。上記以外にも、ふせんにやることを書いていく人もいたり、iPhoneのカレンダーに登録する人もいたり……。自分にあうやり方を見つけるまでがちょっと大変かと思いますが、試行錯誤しながらベストなものを見つけてみてくださいね。

第4回 まとめ

自分の中で就業ルールを作る、納品するまでにどのくらいの時間を必要とするのかを知る、デジタルでもアナログでもいいので自分にあったスケジュール管理の方法を見つけてみよう。

次回のテーマは「電話・メールについて考える」。電話の受け答え、メールのやり取り、実は意識しておきたいポイントがいろいろあるんです……!

著者プロフィール

モコ(仮名)
編集、ライター
都内住みのしがない編集兼ライター。フリーランスになって早5年が経とうとしている。広告関係の案件を担当したり、編集部から依頼されて原稿を書いたり、いろいろする人。
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