第10回 ほ〜んと人それぞれ!個性豊か!編集について考える

●文:モコ(仮名) ●イラスト:冨田マリー
わたし自身もよくやり取りをしますし、フリーランスになってから何十人と編集さんに出会ってきました。「尊敬する!またこの人と仕事したい!」と思う人もいれば、「適当すぎるのに、校了間際になってダメ出し!?」なんてもう関わりたくない人もいたり、編集といっても、本当に人それぞれなんです。そこでこの回では、今まで見てきた編集の方々を紹介していきます(笑)。
スケジュール作成も、取材の段取りも、撮影の進行表作りも……、こっち任せ?そんなの聞いてないぞ!!取材は同行してくれるけど何にも話さないし、指示もないし……(パニック)!以後、事前にすべての役割を確認するようになりました。
本当に媒体のこと理解してる?意味不明な持論展開編集マン
担当しているのに、なぜか媒体のコンセプトをしっかり理解していない編集さん。美容関係の記事を書かなきゃいけないのに、まったく関係ない下世話な話と紐付けようとしてきたぞ。媒体の価値を下げようとしてどうする!?
一緒にがんばりましょう!って優しいのは最初だけ編集マン
元気はつらつ、「一緒に盛り上げていきましょう!なんでも相談し合いましょう」って言ってくれはずなのに……。ちょっと気に食わないことがあると、めちゃくちゃブチギレる人だった。パワハラじゃんそれ……。あまりに怖くて、ほかのライターさんに聞いたら、途中で電話切られたって言ってたよ(涙)。
編集は超エライんです!ライターのこと見下してる編集マン
編集がいちばんエラいと勘違いしている人。ライターだけじゃなく、カメラマン、スタイリスト、デザイナー、関わる人すべてに文句・嫌味を言う。でも、文句を言っているつもりもなく、正しいことを言っていると思っているのです。
だったら自分で書いてください!理不尽な赤字入れる編集マン
「よく書けてます!」って言ってくれたのに、戻ってきた原稿見たら、ぎっしりびっちり赤字祭り。「よく書けてます!」ってどいうこと?嫌味?(涙)。わたしの文章能力なさすぎなのかなってヘコんだけど、それってほかのライターにもそうらしい。何回かがんばってみたけど、赤字のオンパレードが耐えられず、その人からの仕事はお断り確定に。

例えば、わたしが原稿を納品している案件で、これまではずっと微調整が入るだけで、赤字が入ることはほとんどありませんでした。けれども、担当者が変わった途端に指示が増えて、書き直ししなくていけないことも。たとえ同じ案件であっても、担当の編集によって考え方が違うんですよね。だからと言って、後者が悪いわけでもないんです。だからこそ、編集 対 ライターの関係って難しい。
そして「もう無理!」「なかなか考え方が合わない」という人とばかり巡り合うわけではありません。「この人とまた仕事したい!」「フォローも完璧……優しい、神様」なんて、編集さんもたくさんいるんです。
依頼してくれた編集さんが「モコさん(仮)の文章、この企画にぴったりなんです!いつものようにテンション上がる感じで書いてください(^^)」とか、がんばって書いたけどちょっと不安だった原稿を提出したら「不安になることないよ。とてもよく書けてる!直しはないです」と言ってくれたり、体調不良のときにフォローしてくれたり……、優しい方々も。
自分と相性のいい編集と出会うことは、ある意味運命かもしれません。編集と同じようにライターもいろいろな人がいるので、編集側にも意見があります。ただ個人的には、編集はライターを下請けと思うのではなく、パートナーであったり、チームの1人と思ってくれる人がベストかも。やっぱり信頼しあえる関係性がいいですよね。みなさんも、いい編集者と仕事ができますように!

都内住みのしがない編集兼ライター。フリーランスになって早5年が経とうとしている。広告関係の案件を担当したり、編集部から依頼されて原稿を書いたり、いろいろする人。

東京在住。人物やキャラクターをゆるく描くイラストレーター。雑誌、広告、アート、CDジャケットなど、さまざまな媒体でイラストを展開している。https://tomitamary.com/