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「エイドリアン・ショーネシーによる“読むデザイン書”」
2008年9月12日

TEXT:蜂賀 亨
(クリエイティブディレクター/エディター)



ロンドンでクリエイティブディレクター、デザインジャーナリストとして活躍しているエイドリアン・ショーネシーによる最新書籍『Cover Art By: New Music Graphics』の日本語版『MUSIC&DESIGN』(BNN新社刊)が9月下旬に発売になる。

MP3やインターネットなどのデジタルテクノロジーが普及し、音楽パッケージにデザインは求められているのかどうか。現在だからこその音楽とデザインとの関係性について、30人のデザイナーやレーベルオーナーへのインタビューと、400枚以上のCDやレコードジャケットを交えて紹介している本書は、“読ませるデザイン書”として興味深い。

左 『MUSIC&DESIGN』(BNN新社) 右 『魂を失わずにグラフィックデザイナーになる本(How to be a graphic designer, without losing your soul)』(ピエブックス) いずれも和訳版の表紙
左 『MUSIC&DESIGN』(BNN新社)/右 『魂を失わずにグラフィックデザイナーになる本(How to be a graphic designer, without losing your soul)』(ピエブックス)
いずれも和訳版の表紙


エイドリアン・ショーネシーはロンドンの有名なデザイン会社「イントロ」の共同設立者で、これまで音楽関係を中心として数多くのレコードジャケットや映像などのクリエイティブディレクションを手がけてきた。2004年には独立し、それ以降はデザインをテキストで伝えるというデザインジャーナリズム、ライターを中心に活動している。ミュージックデザインについて造詣が深い彼は、これまでにCDやレコードジャケットのデザインを集めた『Sampler』シリーズや『Display Copy Only』といった書籍を手がけるほか、『Creative Review』『Eye』『Design Week』などのデザイン誌への寄稿、イラストレーション協会が発行している『varoom』誌の編集長など、いまでは現在のロンドンのデザインシーンにおいて重要な人物のひとりになっている。

彼の手掛ける書籍の評価が高いのは、単純にカタログのように図版を乗せるだけのデザイン書籍ではなく、しっかりとテーマにそって内容が編集され、しかもデザインについてテキストでしっかりと述べているからだ。感覚や見た目だけでは成立することがない“デザインの読み方、見方”を文書と作品を見ながら読むことができる。それなので、できれば彼の書籍は(英語力がある人は別にして)日本語版でぜひ読んでみてほしい。昨年出版された『魂を失わずにグラフィックデザイナーになる本(How to be a graphic designer, without losing your soul)』(ピエブックス刊)などは、まさに“読むデザイン書”といってもいい。日本にはなかなかこういった書籍がないのが残念だ。


蜂賀氏近影

[筆者プロフィール]
はちが・とおる●クリエイティブディレクター/エディター。ピエブックスを経て、クリエイターマガジン『+81』を企画/創刊させて11号まで編集長。その後ガスプロジェクトにあわせて、書籍「GAS BOOK」シリーズ、雑誌『Atmospehre』編集長などを担当。現在はフリーとしてグラフィックデザインを中心に企画/ディレクションなどで活動中。
http://www.hachiga.com/






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