サンワサプライ株式会社は、充電式タッチペンの新製品として「PDA-PEN58W」を発売した。標準価格は9,130円(税込)。AppleのiPadでの使用に適したモードと汎用モードを切り替えながら使うことができる。
タッチペンとしての製品の基本スペック
本製品のペン先の直径は2mm。製品のキャッチコピーには「極細タッチペン」との表記があるが、POM(ポリアセタール)樹脂の素材を採用したタッチペンとしては、一般的な太さの部類となる。もちろん、シリコンゴムや導電性ファイバーを採用したタッチペンと比べればペン先は細く、細い字などもキレイに書ける製品だ。
本体はアルミニウム合金製。軸の太さは9.1mm、長さは165.5mm、重量は約13.5gで、ペン本体には磁石が内蔵されている。この磁石により、Apple Pencil(第2世代/USB-C)のように対応したiPadの側面に取り付けておくことが可能。別途に電池を用意することなく使用でき、製品には充電用に約26cmのType-Cケーブルが付属する。
最大の目玉は「使用モード」の切り替え
本製品の最大の特徴は、上述の通りにiPadモードと汎用モードを切り替えられることだ。iPadモードは2018年モデル以降のiPadに対応し、汎用モードはMicrosoft Surfaceなどのタブレットや各種スマホに対応する。切り替えはワンタッチで行える方式。iPadモードの使用時には本体のLEDがグリーンに点灯し、汎用モードのときにはブルーに点灯する。
iPadモードでは、対応アプリであれば「パームリジェクション機能」を利用できることが魅力。描画の作業中に画面に手のひらが触れていても、意図せぬ誤作動なく書き込みができる。この機能はとても便利で、ストレスなく楽なポジションで書けるのは作業効率に大きく影響する。
汎用モード(LEDがブルー点灯)の場合でもiPadに文字などの入力は可能だが、「パームリジェクション機能」には対応しない。なお、本製品は残念ながら傾き検知と筆圧検知については、iPadモードでも汎用モードでも対応していない。
Type-C充電で連続使用は約12時間
バッテリーの持ち具合については、約1時間の充電で12時間ほどの連続使用ができる。電源スイッチは本体の上部に用意されており、充電が少なくなるとLEDが赤色に点滅する。
スペックの表記上はモード別での連続使用時間の違いについては触れられていないが、約12時間の連続使用対応は競合製品と比較してみても十分な性能と言えるだろう。また、約5分放置すると自動で電源が切れるオートパワーオフ機能もしっかりと用意されており、電源の切り忘れによる無駄なバッテリー消費を防止できる。
iPadモードが用意されていたり磁石が内蔵されていたりはするが、ワイヤレス充電には非対応。ただし、iPadも含めて使用機器本体とのペアリングは不要で、電源をONにすればすぐに使える。
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同社はPOM樹脂ペン先のタッチペンとして、iPad専用モデルで標準価格が8,470円(税込)の「PDA-PEN56W」や、Microsoft Surface専用で標準価格が11,660円(税込)の「PDA-PEN57BK」なども取り扱っている。今回の新製品の大きな魅力は、ハイブリッド式で1本にまとめられることだ。
iPad専用の「PDA-PEN56W」は、ペン先の直径が約1mmで傾き検知機能も備えている。そのことからも、新登場の「PDA-PEN58W」は汎用性を高めつつ「パームリジェクション機能」も利用できる“棲み分け”がされた製品という位置付けとなるだろう。
サンワサプライ株式会社
標準価格:9,130円(税込)
URL:https://www.sanwa.co.jp/
2023/11/07