オフィスの乾燥に悩まされている人向け、じょうろ型で使いやすいUSB加湿器~フォースメディア「ハダウル」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
オフィスや作業場の空気が乾燥して困るというのはよくある話。とくにこれからの季節はインフルエンザが流行することもあり、喉を守るためのよりいっそうの注意が求められます。
こうしたオフィスの乾燥対策として、近年利用者が増えているのが、デスク上に設置できる、パーソナルユースの小型加湿器です。かつては種類も限られていましたが、最近は選択肢も増え、スペックを見ながら選べるようになりました。
今回紹介するフォースメディアの「ハダウル」は、園芸用のじょうろに似たユニークなデザインを採用した小型加湿器です。USBで駆動するので、デスク上での利用に適しており、また場所も取らないことが特徴です。
本製品は超音波式ですので、熱を帯びることなく、電源ボタンを押すとすぐにミストの噴出が始まります。うまくミストが出ない場合は、内部のスティック状の専用スポンジがしっかりと水に浸っていない可能性がありますので、自前で濡らしてやるとよいでしょう。
水をMAXまで入れた状態で使えるのは約6時間とされています。オフィスで使う場合、昼食休憩の時間さえオフにしておけば、ほぼ1日中使える計算です。欲を言えばプラスあと1~2時間ほど運転できるとよいのですが、あまりボトルの容量が大きいとボディの背が高くなり、かさばる上に転倒の危険も高くなるので、デスク上で使う場合はこのくらいでよいのではないでしょうか。
ちなみに本製品の200mlという容量は、市販されているコンパクトタイプの加湿器の中ではそれほど多いほうではありません。しかし超音波式の加湿器は、水が残った状態で放置すると雑菌が繁殖しやすいため、1日使えば確実に空になる本製品は、それを防ぐのには効果的です。なお水の残量は、側面の水位窓を見ればわかるほか、水が減ってくるとミストの噴出量が見るからに少なくなるので、慣れてくればミストだけで残量を判断できるようになります。
また本製品のもう一つの特徴として、ケーブルを接続せず、内蔵のバッテリーで駆動させられることが挙げられます。バッテリー駆動が可能なのは最大2時間ということで、さすがに丸一日ケーブルレスで使えるわけではありませんが、ミーティングや会議で別室に移動した時に、電源につながず使えるのは便利です。これについては、同種の製品にあまりない特徴です。
ちなみに本製品は「静音設計」とされていますが、実際に使ってみた限りではほぼ無音に感じます。少なくともオフィス内で運転音や、あるいはコイル音が気になって使いにくくなることはありません。オフィスの自席で使うとなると、周囲の席にも少なからず気を配らなくてはいけませんが、そうした意味では安心です。
あと、本製品は音を鳴らす機構がないため、水がなくなったり、あるいはオートパワーオフなどで運転が停止したときに、アラームで知らせてくれる機能はありません。目視できる場所であれば、LEDの点灯状態や、あるいはミストが出ているか否かで判断ができるのですが、目が届きにくい場所だと気づかない可能性があります。なるべく目のつきやすい場所に置くのがよさそうです。
カラーバリエーションは、今回紹介しているピンク以外に、ブルー、ブラウンがラインナップされています。個人的にはホワイト系などのカラーバリエーションがあればいいなと思いますが、汚れが目立たないためにはブルーやブラウンはちょうどよいのかもしれません。これから冬に向け、パーソナルユースの加湿器を探している方は、候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2018.11.06 Tue