オフィスはもちろん家庭にも、段ボールをサクサク開けられる開梱専用カッターで作業効率UP~オルファ「カイコーン」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
今回紹介するのはIT関連ではなく、製品ジャンル的には作業工具に属するアイテムです。その名も「カイコーン」。段ボールを開梱したり、効率的に解体するのに役立つ専用カッターです。
今春オルファから発売されたこの製品は、段ボールの梱包の隙間に差し込んで手前に引っ張ることにより、一般的なカッターと比べても軽い力で、かつ安全に開梱できることが特徴です。類似の製品に比べて安価で、手軽に使えるこの製品を、今回はチェックします。
刃は固定されているため、一般的なカッターと異なり、使うたびに刃を出したり戻したりする必要がなく、作業時間を節約できます。刃は奥まった位置に配置されているので、指を差し込むことも難しく、事故も起こりにくくなっています。
手前に引っ張ることによってのみ切れる構造は、安全性という意味でもプラスです。というのも、刃物による事故は、手前に引くのではなく押して切ろうとした時に、手が滑って起きがちだからです。本製品を使っている限り、そうしたミスは起こりえません。
刃の幅は実測4mmで、ちょうど段ボールの厚みに最適化されています。実際にカットするのは段ボールそのものではなくそれを梱包しているテープなので、実際にはここまでの幅はいらないのですが、これだけの幅があれば、段ボールや厚紙を細かく裁断する用途にも使えそうです。
またこれ以外にも、段ボールを梱包するPPバンドや、物流でよく使われる、複数の段ボールをまとめるためのストレッチフィルムなどの開梱にも役立ちます。あらゆる用途を試したわけではありませんが、かなり軽くスッと切れるため、基本的に厚みさえ適合すれば、問題なくカットできるはずです。
また一般的なカッターであれば、製品のパッケージにぴったりと張り付いている薄い外装フィルムだけを切り取ったり、宛名部分だけを切り取るなどの用途にも使えますが、本製品はそうした使い方には向いていません。
本製品が強みを発揮するのはあくまでも、毎日届く宅配便を効率的に開梱したり、あるいは物流関係の施設で、検品などのために大量のダンボールを短時間で開梱するといった使い方で、完全な用途特化型の製品であることは理解しておく必要がありそうです。
同等製品はいくつかありますが、それらは実売で数百円~千円程度のところ、本製品はAmazonで300円台、他のECサイトによってはさらに安く売られているケースもあります。お得な10個パックなども用意されていますので、興味のある方はぜひ探してみてください。
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2019.07.30 Tue