マーケティング施策であるSEOを実施する前には、実施する目的を事前に明確にする必要があります。そして、実施前と実施後にどういった影響があったのかを把握出来るようにしなければなりません。
本CHAPTERでは、無料ツールであるGoogle AnalyticsとGoogle Search Consoleを利用した、事前にチェックすべきポイントと目標設定の仕方について紹介します。
▶ 検目標を設定する
▶ Google Analytics流入と成果の確認
▶ Search Console検索アナリティクス(本記事)
Search Console検索アナリティクス
Googleが提供する無料のWebマスターツール「Search Console」。Google AnalyticsではSSL化に伴い流入したキーワードが取得できなくなりましたが、Search Consoleを利用することでGoogleの検索キーワードは確認が可能です。
検索アナリティクス
Google Analyticsでは、Googleを利用した自然検索ユーザーの検索キーワードがすべて「not provided」になってしまい、実際の検索キーワードを特定することができません。これはサイト解析にとってかなりの痛手なのですが、その検索キーワードを知ることができるのが「検索アナリティクス」です01 。Google Analytics同様に、検索されたキーワードやそのクリック数のほかに、「検索アナリティクス」ならではの項目として、表示回数・CTR・掲載順位も見ることができます。
また、Googleアナリティクスではアクセスされてからの情報を取得しているのに対し、Search Consoleでは検索が発生した時点から情報を取得しはじめています。つまり、とあるキーワードが検索された際、どのページが何位くらいに表示されていて、どのくらいのユーザーの目に触れて、何クリックされているのかまで知ることができるのです。
それぞれの項目は以下のような意味があります。
- クリック数:自分のWebサイトがGoogle検索の結果画面に表示された上で、ユーザーにクリックされた回数を示しています。Google検索からサイトを訪問してくれた回数を示しており、当たり前ですがYahoo!は含まれていません。
- 表示回数:Google検索の結果画面に自分のWebサイトが表示された回数を示しています。クリック数と違い、クリックされなくても表示されればカウントされます。
- CTR: 自分のWebサイトが表示された回数の中で、実際にクリックされた回数の割合を示しています。Click Through Rate の略でクリック率と呼ばれています。
- 掲載順位:該当するキーワード(クエリ)において、自分のWebサイトがGoogle検索の結果画面で何番目に表示されたかを示しています。
これらの情報をきちんと計測できれば、Webサイト改善の手がかりになります。例えば、掲載順位が高く表示回数も多いのにCTR(クリック率)が低いキーワードがあります。ユーザーの目に触れているのにクリックされていないということは、ユーザーが求めている情報を検索結果で表示できていない可能性があります。この場合、titleやdescriptionを改善すれば、クリック数を増やせるかも知れません。
対策すべき項目をチェックする
クエリベース
①意図していなかったキーワード
ユーザーが検索するキーワードは何も自分たちが想定したキーワードであるとは限りません。また、世の中のトレンドが変わっていることもよくあります。例えば、以前は『就職活動』や『サプリメント』と呼ばれていたが、今は『就活』、『サプリ』と略されることが普通になっています。また、競合も意図していないキーワードがあった場合は、対策すればトラフィックを伸ばすことが可能になります。
②掲載順位は高いのに、クリック率が低いキーワード
掲載順位が高いのに、クリック率が低いということは、クリックしたいと思わせることができていないキーワードとなります。該当キーワードを検索し、競合はどういった強みを出しているのか、ユーザーの立場になって考えて、何を求めているのかを洗い出し、titleタグやdescriptionタグで訴求するようにしましょう。
③掲載順位が低いのに表示回数が多いキーワード
④掲載順位が低いのに、クリック率が高いキーワード
これらのキーワードは検索ニーズが高い可能性があります。もしくは、上位のサイトに満足のいくページがなかった可能性があります。検索ニーズが高いキーワードであれば積極的にSEOが必要です。上手くSEOができると非常に大きな流入が見込める可能性があります。
ページベース
検索アナリティクスでは、クエリと呼ばれるユーザーの検索キーワードが語られがちですが、チェックすべき項目は他にもあります。それが「ページ」です02 。
「ページ」をクリックして、Google経由のランディングページを表示させ、表示回数とクリック数と掲載順位をチェックします。クエリ同様に、数値によりページの状況を把握しましょう。
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2019.12.02 Mon