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Photoshopド定番チュートリアル

2023.07.03 Mon

写真をドット絵風に加工する

作例制作:マルミヤン 編集:山口優

Photoshopで写真をドット絵に加工したイラスト

Photoshopで写真をポップなドット絵にする表現技法を紹介します。ポイントはドット絵にした後に、輪郭を付けること。この一工程でドット絵らしさが一段と増します。
*本連載はPhotoshopで作る定番グラフィックの制作工程を、一から手順通りに解説するHow to記事です。

■使用する機能「自動選択ツール」「明るさ・コントラスト」「画像解像度」「境界線」

1.元となる写真を用意して背景を透過する

まずは元となる写真を開いたら(図1)、レイヤーパネル上で背景レイヤーをダブルクリックする。「新規レイヤー」ダイアログが開くのでデフォルトのまま[OK]をクリックして適用(図2)。これで背景レイヤーを通常のレイヤーに変換できる(図3)

図1
図2。「新規レイヤー」ダイアログはデフォルトのままでOK。必要に応じて[レイヤー名]を分かりやすい名前に変更しておいてもいい
図3。この時点のレイヤーの状態。背景レイヤーのままだとロックされていて編集に制限があるので、通常のレイヤーに変換しておく

次に、自動選択ツールを選んだら、元画像の背景部分をクリックして選択範囲を作成する(図4)。続いてdeleteキーを押して選択部分を削除し、背景を透過する(図5)。背景を削除できたら選択は解除しておく。

図4。自動選択ツールで背景部分に選択範囲を作成する
図5。背景を削除してモチーフだけ残す

2. 画像をドット絵風に加工する

ドット絵風に加工していく。レイヤーパネルで元画像のレイヤーを選択した状態のまま、イメージメニュー→“色調補正”→“明るさ・コントラスト...”を[明るさ:0]、[コントラスト:100]で適用する(図6)(図7)

図6。[明るさ:0]、[コントラスト:100]に設定する。[従来方式を使用]はオフのままにしておく
図7

次に、イメージメニュー→“画像解像度...”を選んで「画像解像度」ダイアログが表示されたら(図8)、[幅]の数値を小さくして[再サンプル:ニアレストネイバー法(ハードな輪郭)]に設定し適用する(図9)(図10)。ここでは元のピクセル数([幅:1200pixel])の6分の1程度([幅:200pixel])にした。

図8。「画像解像度」ダイアログが開いたら、元のピクセル数(ここでは[幅:1200pixel])を覚えておく。また[縦横比を固定]のリンクボタンが有効になっているか確認し、オフの場合はクリックしてオンにしておく
図9。ここでは[幅:200pixel]、[再サンプル:ニアレストネイバー法(ハードな輪郭)]に設定した
図10

続いて、再びイメージメニュー→“画像解像度...”を選び、[幅]の数値を元画像のピクセル数(この作例の場合は[幅:1200pixel])に戻し、[再サンプル:ニアレストネイバー法(ハードな輪郭)]に設定して適用する(図11)(図12)

図11。[幅]の数値を元のピクセル数(ここでは[幅:1200pixel])に戻し、[再サンプル:ニアレストネイバー法(ハードな輪郭)]に設定する
図12

ちなみに1回目の「画像解像度」の設定で、[幅]の数値を変更するとドットの粗さも変わってくる。たとえば数値を[幅:100pixel]のように小さくするとより粗いドット絵になり(図13)(図14)、数値を[幅:400pixel]のように大きくすると画像の鮮明さを残した仕上がりになる(図15)(図16)。元画像に合わせて適宜調整してみてほしい。

図13
図14
図15
図16

3.輪郭線をつけてドット絵を仕上げる

ドット絵を仕上げていく。レイヤーパネルで元画像のレイヤーを選択した状態のまま、レイヤーメニュー→“レイヤースタイル”→“境界線...”を[サイズ:6px]程度、[位置:外側]、[描画モード:通常]、[不透明度:100%]、[塗りつぶしタイプ:カラー]、[カラー:黒]に設定して適用する(図17)(図18)

図17。[サイズ:6px]程度、[位置:外側]、[描画モード:通常]、[不透明度:100%]、[塗りつぶしタイプ:カラー]、[カラー:黒]に設定する。元画像によってちょうどいい[サイズ]の数値は異なるので、プレビューを確認しながら適宜調整してみてほしい
図18

ここでは、さらに背景や文字要素などを配置して完成とした(図19)

Photoshopで写真をドット絵に加工したイラスト
図19。完成ビジュアル

Photoshopで写真をドット絵にする表現技法でした。

制作者プロフィール

MARUMIYAN(マルミヤン)
グラフィックデザイナー/イラストレーター
2007年より「マルミヤン」(Marumiyan)名義で、福岡を拠点に活動を開始。雑誌、広告、CDジャケット、パッケージ、アパレル、プロダクト、Webなど、様々な媒体で活動を行う。人物や植物、動物、建物など、様々なアイコンをグラフィカルに組み合わせ、洗練された作品作りを目指す。また “FOUR DIMENSIONS WORLD” をテーマとした作品も精力的に制作している。2008年「FUNKY802 digmeout」オーディション通過。https://marumiyan.com/
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