サイト運営の要といえるSEOの進め方(前編) - Webサイト制作最新トレンドの傾向と対策 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

サイト運営の要といえるSEOの進め方(前編) - Webサイト制作最新トレンドの傾向と対策

2024.4.27 SAT

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Webサイト制作最新トレンドの傾向と対策

サイト構築&運用 5-05
サイト運営の要といえるSEOの進め方(前編)

SEO(サーチエンジン最適化)はWebサイト運営において、もはや必須条件と言える。課題を発見し、施策を実施、効果を測定、改善するサイクルを日常業務として継続的に行うことがSEOの要となる。

制作・文/江口崇(CEO, Dekilog)



Webサイトで大切なのはユーザーにサイトを利用してもらうことだ。そのためにはサイト・コンテンツを見たいユーザーをサイトに誘導すること、つまり潜在的なユーザーとサイトのコンテンツをマッチングさせることが必要になってくる。このマッチングを実現するための方法のひとつとしてSEO(サーチエンジン最適化)がある。


SEOを実施するために

検索エンジン・検索サイトはWebでの行動に欠かせない、とても重要なインフラになっている。そのため現在では、Webサイト運営においてSEOは必須なものとなっている。

SEOは検索エンジンを通じたユーザーとコンテンツのマッチングのテクニックである。ここで忘れてはいけないのは、SEOは手段にすぎないということだ。サイトへの誘導や広報活動、ブランディング、あるいはキャンペーン誘導など個別の目的を主体にとらえたい。SEOを実施する以前に必要なのは、コンテンツが潜在ユーザーにとって価値のあるものであること、SEOだけでなくマッチング全体の大きな枠組みをしっかり設計することだ【01】。

【01】Webサイトのユーザーとコンテンツを結びつける、マッチングさせる方法として、主に「検索」「プッシュ」「ソーシャルメディア」があげられる。これらのマッチングの方法を目的やユーザーの属性、サイトの性質にあわせて、バランスよく活用する。
【01】Webサイトのユーザーとコンテンツを結びつける、マッチングさせる方法として、主に「検索」「プッシュ」「ソーシャルメディア」があげられる。これらのマッチングの方法を目的やユーザーの属性、サイトの性質にあわせて、バランスよく活用する。


ソーシャルメディアの活用

SEO以外のマッチング方法として無視できないものにソーシャルメディアの活用がある。SEOは「検索する」という能動的・主体的な行動を最適化することだが、FacebookやTwitter、mixiなどのソーシャルメディアでの行動やそこからサイトへの流入を最適化(ソーシャルメディア最適化)する手法もある。

こちらは友人に勧められたり、友人がつぶやいているものをたまたま見て興味を持ったり、などの情報との「出会い」的な要素が大きい。SEO=検索エンジン最適化とソーシャルメディア最適化をバランスよく使うことでマッチングの向上につなげることができる。


SEO実施の手順(1)

SEOはサイトの日常運用業務の一貫として継続的に行う必要がある。常に課題を把握し、その解決法を探し出し、実行し、効果を測定し、改善する。この繰り返しを日常運用業務に組み込む。ルーチン化することで効果を最大化できる。いつも、継続的に実施することが大切だ。逆に言うと、日常的に行わなければSEOの効果は低くなる。

次に実施の手順について説明しよう【02】。

【02】課題発見、実施、測定、改善のサイクルを日常的に回し、継続的にSEOを実施していくことが大切だ。
【02】課題発見、実施、測定、改善のサイクルを日常的に回し、継続的にSEOを実施していくことが大切だ。

課題を見つける

まず課題を見つける。検索エンジンからの流入が想定より少ない、流入キーワード(ユーザーがどんな検索ワードを使ってサイトに到達しているか)とランディングページ(検索エンジンから流入する1ページ目)の内容にギャップがある、などの課題を見つけよう。

キーワード選び

たとえば流入キーワードとコンテンツの内容があっていないため、ユーザーがすぐにサイトから離れてしまう(直帰)課題が見つかったとする。それを解決するにはどうすればよいかを考えてみよう。

まず、サイトのコンテンツを端的に表すキーワードは何かを考えて、リストアップする。この際【03】のようにマインドマップ方式で書いてみるとスムーズに行く。コンテンツの内容を把握しておくことはもちろん、ユーザーがどんな気持ちで検索するか、そのキーワードでサイトに到達したら満足してもらえるか、などについて考える。また、サイト内検索機能があれば、検索ワードのログを見て、サイト内でよく検索されているキーワードもリストアップする。

キーワードをリストアップしたら、それらのキーワードが実際に検索サイトでどのように使われているかを調べる。これにはGoogleのキーワードツールなどを活用しよう。各検索ワードについて、どれだけの分量の検索が行われているかを調べることが可能だ【04】。なお、キーワードツール以外にも無料・有料のツールがある。

リストアップしたキーワードの、検索サイトにおける利用状況がわかったら、その中から勝負するキーワードを選び出す。この際、サイトの内容を端的に表すキーワードのうち、たくさんの人が使っているものを選び出すのが基本だ。ただし、分量が少なくても他のサイトにないコンテンツを持っているものなど、他との差別化ができるものも選び出すべきだろう。

選び出すキーワードは、1語だけのものだけでなく、2語以上の組み合わせのものを積極的に利用する。

【03】ここでは、ダイエット情報サイトを例にとってキーワードマップを作ってみる。 「ダイエット」という単語を中心に、関連する単語や組み合わせて検索した単語などを書き出し、関連するものをまとめる。
【03】ここでは、ダイエット情報サイトを例にとってキーワードマップを作ってみる。 「ダイエット」という単語を中心に、関連する単語や組み合わせて検索した単語などを書き出し、関連するものをまとめる。

【04】Google AdWords の「キーワード ツール」で「ダイエット」と言う単語について 調べた画面。「ダイエット」と言う単語が検索された回数や、組み合わせて検索された単語とその検索数などを調べることができる。
【04】Google AdWords の「キーワード ツール」で「ダイエット」と言う単語について 調べた画面。「ダイエット」と言う単語が検索された回数や、組み合わせて検索された単語とその検索数などを調べることができる。

実施する

キーワードを選んだら、そのキーワードをコンテンツに配置する。ここで大切なのは、「このコンテンツを端的に表すキーワードはこれですよ」ということを検索エンジンに正しく伝えることだ。

実装の前に、具体的な数値目標を立てる。例えば選び出した10のキーワードにおける流入を現状の2倍にするなど、具体的な数値を持った目標を立てよう。

(後編に続く)


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【本記事について】
2012年1月28日発売のweb creators特別号「Webサイト制作最新トレンドの傾向と対策」から、毎週記事をピックアップしてご紹介! HTML5・CSS3によるコーディングから、次々と生まれてくる新しいソーシャルサービス、Webアプリケーション、スマートフォンやタブレット端末への対応など、いまWeb制作で話題になっているトピックを網羅した内容になっています。

※本記事はweb creators特別号『Webサイト制作最新トレンドの傾向と対策』からの転載です。この記事は誌面でも読むことができます。

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