金曜。極秘業務の合間、ギャラリーへ。
8:00 起床
9:30 スーパーで買い物
最近、自炊がまったくできないでいる。事務所で食べる食材を買い込み、バスへ乗る。
10:00 『赤んぼ少女』の打ち合わせをしている吉岡さん
隣では吉岡さんが、小学館から刊行予定の『赤んぼ少女』の打ち合わせをしている。これは「楳図PERFECTION!」シリーズの中の1冊。「楳図PERFECTION!」とは、その昔に連載されていた楳図かずおさんの作品をパーフェクトに新装したシリーズ。従来の単行本では削られていた原稿が復活掲載されたり、雑誌にも掲載されたことのない幻のカットが収録されている。どれも非常にかっこ良くて、しかも大変な作業です。
一度見たら目に焼き付いてしまう楳図さんの絵は本当にすごい
以前『超! まことちゃん』(小学館)の打ち合わせをしているとき、30歳も40歳も越えた大人たちが、「びちくそ」だの「ちんこ」だのと本気で打ち合わせていたのを横で見ていて、最高にかっこいい大人たちだなと感動したのを思い出す。さて、わたしは引き続き、極秘任務を遂行します。今日、先方にプレ見本をお送りする日となっているので、そろそろ固めていかなくてはいけません。
『赤んぼ少女』のロゴを作成中の吉岡さん
吉岡さんの描いた『赤んぼ少女』のラフデザインをちょっと見せてもらう
13:00 極秘任務・プレ見本のチェック
祖父江さんに極秘任務のプレ見本をチェックしていただく。修正も1カ所だけで、ゴーサインが出ました。よかった!
15:00 銀座のギャラリーへ
お昼の時間を利用して、お友達と待ち合わせして銀座の「巷房 ギャラリー gallery kobo」へ。ギャラリーがたくさん詰まった古いビルで、建物自体も美しくて作品のよう。何ヵ月か前、同じお友達に誘ってもらってきたので今回で2度目の訪問になりますが、何度来ても楽しい。
「巷房 ギャラリー gallery kobo」の入っているビル
展示作品も素晴らしかった。山川美雪さんという方の陶芸作品だったけれど、こざっぱりしていて、品のある佇まい。部屋にあってもおとなしく、いつ視界に入ってきても邪魔にならないように思えた。考えているだけじゃなくて、形にしていくことが大事なんだなと思う。少しだけその雰囲気を分けてほしくて、小さなお皿を購入させていただく。
「山川美雪 展」展示のようす
16:00 極秘業務
極秘業務の見本を仕上げて、先方にお送りする。今週、最低限やっておかなければならないことは終わりました。一週間の間に、たくさんのことをこなしたように感じるけれど、どこまでが自分に吸収できているかは、まだまだ分からない。目の前のことをこなすだけでなく、整理して体の中に取り入れなければなぁ……と思うが、いつも余裕がありません。
極秘任務の見本。極秘なので、モザイクかけています
17:00 『幽霊学級』入稿準備
「しんみみぶくろ」シリーズ『幽霊学級』(メディアファクトリー)の本文を、来週の入稿に備えて、まとめに入る。ただ配置するのではなく、本全体に幽霊が生きて、動いているようになるといいなーと意識しながら作業する。
24:00 『幽霊学級』データ・下準備完了
来週にサクッと作業に入れるようにデータの準備はできました。この本は加工が多いので、思いの外、時間がかかってしまう。でも、下準備ができてさえいれば、あとはスムーズ。来週の自分のために作業しました。
冒頭16ページは2色ページになるので、特色部分に色をのせていく。断裁したり、製本したりして、刷られたときをイメージ
24:10 退社
業務終了。今日は祖父江さんが遅くまで残っていらっしゃる。少し離れた祖父江さんの席から、キーボードを打つ音と、「ピノキオ」のDVDがかかっている音がします。徹夜や深夜まで作業するときに、祖父江さんはこのDVDをかけて仕事していることが多い。なので、一緒に徹夜をしているときなどは、作業に疲れてウトウトする中で、ピノキオの甲高い声が遠くの方から聞こえてきて、祖父江さんがいるなーと少し安心する。毎回同じDVDをかけて飽きないのだろうかと思うけれど、そういうことではないのだろうな、と想像する。事務所を出る。
祖父江さん必須アイテム
25:05 深夜バスに乗り換え
渋谷から深夜バスに乗る。深夜バスなのにすごく混んでいる。みんな忙しいのだな。みんな顔がクタクタだ……。それに反してバスの運転手さんの元気がいいこと。運転手さんも疲れているだろうに。かっちょいい。こういう小さいことに救われることが少なくない。