
第10章 広告クリエイター杓井一夫のライフハック37℃
第2回 アイデア作法 その2 最初と最後にやること
ビジネスのアイデアを考える作業には、必ず締め切り(プレゼンテーションや納品日)があります。どんなにもが いてもその日は来るし、どんなにツラくてもその日で終わる。では、それまでどう過ごすか?第2回は、僕のアイデア作法の最初の心構えや、最後のわるあが き?を書いてみました。37℃という高めの平熱のせいで、やや暴走気味の文章になってしまいましたが、読んでくだされば幸いです。
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[プロフィール] 杓井一夫(しゃくいかずお) 株式会社フロンテッジ クリエイティブディレクター |
最初はド真ん中!
アイデアを考えるとき、僕はアタマの中にダーツのマトのような図を思い浮かべます。簡単な図です。下に書きました。真ん中に、その広告の企業や商品。そしてまわりは、それを取り巻く情報ですね。
商品のすぐ外側には、商品そのものに由来するメッセージ。機能や性能、使い方や使用実感、デザイン、色、味、価格などです。その外側には、マーケティング情報。ターゲット像や、使用シーンや、売り場のイメージ、開発した人の気持ちなんかもあるかもしれません。さらにその外側、いちばん大きな円に入るのは、世の中の気分や、時代の空気などかな。
第1回でご紹介した、10マスアイデア整理術と同様、この図もアイデア開発の、ごく簡単なプラットフォームです。
商品のすぐ外側には、商品そのものに由来するメッセージ。機能や性能、使い方や使用実感、デザイン、色、味、価格などです。その外側には、マーケティング情報。ターゲット像や、使用シーンや、売り場のイメージ、開発した人の気持ちなんかもあるかもしれません。さらにその外側、いちばん大きな円に入るのは、世の中の気分や、時代の空気などかな。
第1回でご紹介した、10マスアイデア整理術と同様、この図もアイデア開発の、ごく簡単なプラットフォームです。

ここで言いたいのは、やっぱり最初は、ド真ん中に直球を投げよう!ということです。
商品そのものの情報から、企画を作る。アイデアを練る。若い頃は特に、ストレートで勝負することにこだわった方がいいと思います。なぜなら、気持ちがいいから。ブレないから。スカしてないから。
それから徐々に円の外側に考えを移しますが、やっかいなのはマトのいちばん外側です。
たとえば広告のコピーで、時々、世の中の気分のようなものだけをすくったフレーズを見かけることがあります。ひっかけのコピーって言うのかな。実はコレがいちばん難しい。スベってることが多いのです。
好みもあるかもしれませんが、若いコピーライターがこの手のコピーを書いてきても、僕はまず選びません。なぜか?やっぱりマトを射ていないからです。マトを射てないと、プロのアイデアとは言えないから。面白かったら笑うけど。それだけ。
商品そのものの情報から、企画を作る。アイデアを練る。若い頃は特に、ストレートで勝負することにこだわった方がいいと思います。なぜなら、気持ちがいいから。ブレないから。スカしてないから。
それから徐々に円の外側に考えを移しますが、やっかいなのはマトのいちばん外側です。
たとえば広告のコピーで、時々、世の中の気分のようなものだけをすくったフレーズを見かけることがあります。ひっかけのコピーって言うのかな。実はコレがいちばん難しい。スベってることが多いのです。
好みもあるかもしれませんが、若いコピーライターがこの手のコピーを書いてきても、僕はまず選びません。なぜか?やっぱりマトを射ていないからです。マトを射てないと、プロのアイデアとは言えないから。面白かったら笑うけど。それだけ。
過去に学ぶ、過去をマネる。
僕がまだ、かけ出しのコピーライターだった頃のエピソードをひとつ。
当時、ものすごく憧れていた有名なコピーライターがいて、特にボディコピーがクラクラするほどうまくて、カッコよくて、大好きでした。ボディコピーがうまく書けない僕は、先輩に言われて、その人のコピーをそのまま書き写して勉強してたんですね。来る日も来る日もやってました。
あるとき、その書き写していたボディコピーの商品名のところを、実際にそのとき僕が担当していた仕事の商品名に入れ替えて、形容詞をいくつか変えると、奇跡的に、まんまその担当商品のコピーとして成立することを発見してしまったのです。
ハタチそこそこの若いクリエイターのココロに、パクリ?とか、著作権?とか、モチーフ!とか、オマージュ!とか、わけわかんない葛藤が襲ってきました。告白すると、やっちまいました。文章の順序なんかを少し入れ替えて、そのまま提出してしまったのです。
「シャクイくん、今回のボディいいね!」なんて、先輩の褒め言葉に、わきの下に冷たい汗が流れたものです。
20年ほど前の、僕のその行為がイケナイことか、そうでもないのかはともかく。その時期のその文章修行のおかげで、僕はボディコピーの書き方や言葉遣いやリズム感などを体得したのは確かです。
当時、ものすごく憧れていた有名なコピーライターがいて、特にボディコピーがクラクラするほどうまくて、カッコよくて、大好きでした。ボディコピーがうまく書けない僕は、先輩に言われて、その人のコピーをそのまま書き写して勉強してたんですね。来る日も来る日もやってました。
あるとき、その書き写していたボディコピーの商品名のところを、実際にそのとき僕が担当していた仕事の商品名に入れ替えて、形容詞をいくつか変えると、奇跡的に、まんまその担当商品のコピーとして成立することを発見してしまったのです。
ハタチそこそこの若いクリエイターのココロに、パクリ?とか、著作権?とか、モチーフ!とか、オマージュ!とか、わけわかんない葛藤が襲ってきました。告白すると、やっちまいました。文章の順序なんかを少し入れ替えて、そのまま提出してしまったのです。
「シャクイくん、今回のボディいいね!」なんて、先輩の褒め言葉に、わきの下に冷たい汗が流れたものです。
20年ほど前の、僕のその行為がイケナイことか、そうでもないのかはともかく。その時期のその文章修行のおかげで、僕はボディコピーの書き方や言葉遣いやリズム感などを体得したのは確かです。

アイデアに関して、まったくゼロから生み出されたものなんて、ほぼない、と思います。すべてのアイデアには、過去の何らかの引用が隠れている、と思います(僕のボディコピーのように)。
仮に、奇跡的に、まったくオリジナルの要素だけで作られたアイデアがあるとしたら、それはきっと新しすぎて世の中に理解されない。と思うのですがホントかな?(自信ないかも)。
どっちにせよ、実際にあるものを自分なりに咀嚼し、構築し直すのは悪いことではない(僕のボディコピーもきっとそう)。若いうちは、古今東西いろんな作品を見て、最初はマネしてみることも上達の近道である(僕のボディコピーはまさにそれだね)。
そういうわけで、僕は無罪かな、違うかな。せめて時効かな・・・。
運を味方につける。
アイデアを生み出す作業は、苦しい。いいアイデアが、そんなにポンポン出てくるわけがないのです。でも、さんざん悩んだ後に、ときどきむこうからやって来ることがある。アタマの中がそのことでパンクしそうになって、一度考えるのをやめたときとかに。
そいつは、たとえばお風呂につかってボーッとしてるときにいきなり現れる。または、電車でウトウトしてるときに不意にまぶたに浮かぶ。あるいは、本屋でパラパラめくった雑誌の記事が教えてくれる。はたまた、偶然聴いていた歌の歌詞に答えがかくれている。など、そういうことが、確かにあるのです。
そいつは、たとえばお風呂につかってボーッとしてるときにいきなり現れる。または、電車でウトウトしてるときに不意にまぶたに浮かぶ。あるいは、本屋でパラパラめくった雑誌の記事が教えてくれる。はたまた、偶然聴いていた歌の歌詞に答えがかくれている。など、そういうことが、確かにあるのです。

24時間そのことを気にしているから、ココロのアンテナが敏感になっているんでしょうかね。超心理学の世界では「シンクロニシティ(意味のある偶然の一致)」というらしいのですが、僕はこれを、神さまからの贈り物だと思っています。一生懸命考えたことへの、ご褒美だと。
考えが行きづまったとき、アイデア作法の最後の手段、それは「運を味方につける」です。
すべてのクリエイターに、アイデアの神様からの微笑みがありますように。って、最後は神だのみかよ!とあきれないで。やるだけやったら、物事は以外といい方向に行くものだ、と思うことにしています。そう、やるだけやったらね。
考えが行きづまったとき、アイデア作法の最後の手段、それは「運を味方につける」です。
すべてのクリエイターに、アイデアの神様からの微笑みがありますように。って、最後は神だのみかよ!とあきれないで。やるだけやったら、物事は以外といい方向に行くものだ、と思うことにしています。そう、やるだけやったらね。
[あとがき]
若い頃、ボディコピーに憧れたあまり、マネさせていただいたコピーライターのIさんと、最近お仕事をごいっしょしました。
Iさん、お許しください。もうおひとり、キャッチコピーに憧れたMさんとも、偶然仕事でかかわらせていただくことが。これも、「シンクロニシティ」でしょうか?若い頃の夢がかなった気分なのです。
若い頃、ボディコピーに憧れたあまり、マネさせていただいたコピーライターのIさんと、最近お仕事をごいっしょしました。
Iさん、お許しください。もうおひとり、キャッチコピーに憧れたMさんとも、偶然仕事でかかわらせていただくことが。これも、「シンクロニシティ」でしょうか?若い頃の夢がかなった気分なのです。
次回もお楽しみに!




