マウスの横に置くだけでスマホが充電できる、Qi充電器内蔵のマウスパッド~エレコム「MP-WQ01」レビュー
TEXT:山口真弘(ITライター)
今回紹介するのは、近年iPhoneをはじめ多くのスマホが対応しつつある、ワイヤレス充電規格「Qi」準拠の充電器を内蔵したマウスパッドです。マウスを持つ手の横に、対応スマホをごろんと転がしておくだけで、いつのまにかスマホが充電できているという便利な代物です。
デスクワークの最中、スマホをいつでも手に取れるよう、右手近くに置いている人は多いはず。もっとも、ケーブルをつないでいないと、バッテリーはつねに減り続けます。気がついたらバッテリーの残量がほとんど空になっていた……ということもしばしばですが、頻繁にスマホを手に取って使う場合、毎回ケーブルをつなぎ直すのも面倒な話です。
今回の製品であれば、マウスの隣に置いておくだけで、スマホをワイヤレスで充電できます。これならば、頻繁にスマホを手に取ったり、置いたりという動きを繰り返しても、細切れに充電を行えますので、スマホをつねに満充電に近い状態に保てるというわけです。
一般的に、Qi対応のワイヤレス充電器といえば、平置きタイプでも厚みが15~20cmはあるのが常ですが、この製品は通常のマウスパッドとほとんど変わらない厚み(7mm)なので段差も少なく、マウスパッドとしての利用にあたっても、まったく違和感がありません。デスク上をなるべくすっきり見せたい場合にも効果があります。
マウスパッドのどの部分に置いてもスマホを充電できるわけではなく、エリアは右側の一部エリアに限定されますが、充電がきちんと開始されればLEDが点灯しますので、充電をミスする可能性は極めて低いでしょう。マウスを操作中に手がうっかり当たって位置がずれないようにだけ、気をつけたいところです。
こまめに充電をして満充電に近い状態をつねに保つという使い方からすると、短時間で少しでも高速に充電できるのがベターですが、これは致し方ないでしょう。バッテリーがほぼゼロの状態からなるべく早く満充電に復帰させたい時だけは、有線で充電したほうがよいかもしれません。
ちなみに、こうしたQi充電器内蔵のマウスパッドは海外でも多数販売されており、なかには国内に輸入されている製品もありますが、今回紹介した製品とは異なり、マウスよりも左側、つまりキーボードに近い位置にスマホを置くという、おかしな配置の製品がいくつも見受けられます。筆者の感覚からすると、どう考えてもマウスが操作しづらいと思うのですが、今回紹介した製品はそうした意味ではきちんと使い勝手が考慮されていますので安心です。
実売価格も安価なストアでは3000円台と、Qi充電器とマウスパッドの合いの子であることを考えると十分にリーズナブルな価格まで下がっています。マウスパッドを探している人、また身近にQi充電器が欲しいという人、どちらにもおすすめできる一品です。
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
2019.02.12 Tue