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ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2019.12.17 Tue

iPadとの組み合わせにも対応、左手利用にも適したマルチなUSBタッチパッド

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ 
iPadとの組み合わせにも対応、左手利用にも適したマルチなUSBタッチパッド~サンワサプライ「400-MA128」レビュー
2019年12月17日
TEXT:山口真弘(ITライター)

サンワサプライの「400-MA128」は、USB接続のタッチパッドです。PCに接続することで、タップやダブルタップ、スワイプといった操作を手元で行えるようにする製品です。

タッチパッドは大抵のノートPCに搭載されていますし、またデスクトップPCであればタッチパッドではなくマウスを使うので、わざわざ増設してまで使用する必要性はなさそうですが、実際にはこのデバイスが重宝するシーンはいくつかあります。今回は本製品を活かせる便利な用途について紹介します。

継ぎ目のないデザインが特徴

継ぎ目のないデザインが特徴

サイズはほぼ正方形。重量は165g

サイズはほぼ正方形。重量は165g

CDとはほぼ同サイズ。意外と大柄です

CDとはほぼ同サイズ。意外と大柄です

側面から見るとわずかに傾斜がついています

側面から見るとわずかに傾斜がついています

ひとつはデスクトップPCにおける、左手用の補助デバイスとしての用途です。PCで長時間作業を行っていると、マウスを持つ右手が疲れてしまう時があります。また右手で筆記をしながら、左手でPCを操作したい場合もあるでしょう。ノートPCならば左手でタッチパッドを使うことができますが、マウスで操作しているデスクトップの場合はそうもいきません。

こうした時に本製品があれば、右手が使えない状態でも、PCの基本的な操作を左手で行えます。ポインタの移動、左右クリックに加えて、二本指での縦スクロールにも対応しますので、例えばPCの前で食事をとりながら、左手でネットを閲覧するのにももってこいです。マウスではなかなかできない使い方といえます。
キーボードの左側に配置し、左手用の補助デバイスとして活用するにはもってこいです

キーボードの左側に配置し、左手用の補助デバイスとして活用するにはもってこいです

ノートPCのタッチパッドに比べサイズも大きいので操作性も良好です

ノートPCのタッチパッドに比べサイズも大きいので操作性も良好です

もうひとつ、これはサポート外の使い方になりますが、iPad用のポインティングデバイスとして使えるのも面白いところです。iPadOS 13以降では、市販のUSBマウスを接続して使えるようになりましたが、本製品もiPadに有線接続することで、iPadを手元で操作できるようになります。

iPadの画面に直接触れてタッチ操作を行うのであれば、わざわざ本製品を使う必要はありませんが、例えばSmart Keyboardを使ってiPadを立てたまま操作する場合、打鍵しながら画面に触れようとすると、腕を浮かせなくてはいけません。その点、本製品を使えば、キーボードを操作しながら手元で操作できるため、MacBookに限りなく近い使い方ができるというわけです。

このほか、iPadをサイネージ用途で使う場合のように、画面はあくまで情報表示のためと割り切り、タッチ操作は本製品を使って手元で行うようにすることで、より活用の幅が広がるケースは多々あります。本体のポートは汎用的なUSB Type-Cですので、ケーブルを交換して延長することもできます。

ちなみにiPadに接続した場合、一般的なマウスに比べると、ポインタの精度はそれほど高くなく、細かい動きは苦手ですが、アプリの起動やブラウジングなどにはまったく問題ありません。左クリック、縦スクロールはもちろんのこと、右クリックでメニューを開き、ホーム画面に戻るなどの操作も可能です。
iPad Proには両端Type-Cケーブルに交換することでダイレクトに接続できます

iPad Proには両端Type-Cケーブルに交換することでダイレクトに接続できます

Lightningへの変換には付属ケーブル(Type-A - C)に純正アダプタを追加します

Lightningへの変換には付属ケーブル(Type-A - C)に純正アダプタを追加します

iPadでマウスを使う場合、アクセシビリティの「AssistiveTouch」を有効にします。画面中央の黒丸がマウスポインタに相当します

iPadでマウスを使う場合、アクセシビリティの「AssistiveTouch」を有効にします。画面中央の黒丸がマウスポインタに相当します

右クリックで表示されるカスタムメニューではホームに戻るなどの操作が割り当てられており、独自のカスタマイズも行えます

右クリックで表示されるカスタムメニューではホームに戻るなどの操作が割り当てられており、独自のカスタマイズも行えます

今回紹介したこの製品、もともと筆者は前者の用途で使うために購入したのですが、後者の用途で使えることがわかってからは、もっぱらそちらの使い方で重宝しています。マウスに比べ、薄型で持ち歩きやすいのも利点です。

Lightningポート搭載のiPadに接続するには、純正アダプタを使ってType-AポートをLightningに変換しなくてはいけませんが、USB Type-Cポートを搭載したiPad Proであれば、両端Type-Cのケーブルに交換するだけでスマートに接続できるのもメリットです。

外付けのタッチパッドは、ジャンルとしてはやや枯れた印象はありますが、今回の製品は価格も5,000円を切るなど、従来あった同タイプの製品に比べるとかなりリーズナブルな上、ベースが金属製ということでずっしりと安定感もあります。ソフトウェアのインストール無しで使える手軽さも魅力です。

PCやiPadを通常用途とは違ったちょっと特殊な使い方をするにあたり、マウスでは実現しにくい操作方法を可能にすることで、用途の幅を広げてくれる、本製品はまさにそんな製品と言えそうです。
製品名:400-MA128
実売価格:4,980円
発売元:サンワサプライ
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B07Z5HCMFP/
 
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
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