エッこれが扇風機?スマホの充電にも利用可能、外出先への持ち歩きにも最適なモバイルファン~トップランド「モバイルFANフォーマル」レビュー。
最近では、うちわや扇子に代わって、携帯用のミニ扇風機を持ち歩くのも珍しいことではなくなってきました。特にレジャーシーンでは、前回紹介した首掛けタイプの扇風機を使っている人もちらほら見かけます。
もっともこれがビジネスシーンともなると、出先でこうしたファンを取り出して使うのは、さすがに抵抗がある人も少なくないはずです。そうした人におすすめなのが、今回紹介するトップランドの「モバイルFANフォーマル」です。
この製品は、スクエアなボディに、丸い穴が開いていることが特徴です。一見すると何に使うアイテムなのかまったく分かりませんが、実はこの丸い穴の部分から風が吹き出す設計になっています。
海外の著名家電メーカーの「羽根なし扇風機」と同じ仕組みが内蔵されており、ファンを回すことなく、この穴から風が出る仕組みになっています。それゆえ、運転中と休止中とで見た目はまったく変わらず、風が送られていることすらも、外見から分かりません。
これならば、ビジネスシーンで、徒歩での移動中などに使っても、周囲から気に留められることはないでしょう。重量もスマホ約1台分程度、150gと軽量です。
実際の利用にあたっては、本製品を肌から15~20cm程度近づけて、送風を行います。これだけ近づけなくてはいけないのは、本製品の風量がお世辞にも強くないからです。これだけ近づけた上で、3段階の風量のうち、最低でも「中」、できれば「強」にすることによって、ようやく涼むことができます。
連続駆動時間は、弱で約15時間、中で約4.5時間、強で約1.5時間とされています。最低でも「中」程度の風量は必要になることから、実際の駆動時間は余裕を持って約3~5時間程度と見ておけばよいでしょう。ちなみに満充電までの時間は4時間とされていますので、充電した時間のぶんだけ使えるということになります。
また、ファンの運転音もそこそこ大きいので、静かな室内よりは、なるべく屋外で使ったほうが、目立たずに済みそうです。本製品がモバイル用とされているのは、そうした意味もあるかもしれません。
ちなみに側面はわずかに傾斜しているため、デスク上に立てても安定性は高くなく、原則として手持ちでの利用になります。背面に折りたたみのスタンドなどが欲しかったところです。
ところで本製品のもうひとつの使い方として、モバイルバッテリーとしての用途が挙げられます。本製品は3000mAhのリチウムイオン電池を内蔵しており、ファンの駆動のほか、外部デバイスの充電を行えます。
これにより、扇風機として使えない場合も、スマホなど携帯デバイスの充電に使えるというわけです。容量的にはスマホを1回満充電すれば空になってしまいますが、緊急の場合に役立つことは間違いありません。外出先に携行できる荷物の量が限られている場合などはなおさらです。
強いてここを改善してほしかったという点を挙げるとすれば、バッテリー容量でしょうか。本製品はサイズの割にはボディが150gと軽いことから、もう少しバッテリーを詰め込めば、風量が「強」の状態での連続稼働時間が長くなったはずです。とはいえ、あまり重量が増えるのも考えもので、なかなか難しいところです。
実用性は満点……とは言えず、風量と音の大きさについては改善の余地はありますが、ほかにないスタイルで使えることから、思わぬ利用シーンでフィットする可能性はあります。これまで紹介してきた据置タイプのUSB扇風機や、ネックタイプの扇風機はいまいちニーズに合わないという人に、チェックしてみてほしい製品です。
製品名:SF-MF30WT
実売価格:2,446円
発売元:トップランド
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B08XXCS8M8/
2021.06.29 Tue