SEO(Search Engine Optimization)とは、直訳すると「検索エンジン最適化」。自分のWeb サイトが「検索エンジンに評価されるためにはどうしたらいいのか」を考えるのであれば、検索エンジンについて学ぶことは非常に重要ですよね。
ここでは、検索エンジンの仕組みや歴史について解説していきます。
▶ 検索エンジンの 仕組みとは(本記事)
▶ 検索エンジンを欺くブラックハットSEO
▶ 検索エンジンが推奨するホワイトハットSEO
検索エンジンの仕組みとは
SEOを考える上で検索エンジンのことを知ることは非常に重要なポイントです。SEO(Search Engine Optimization)とは、直訳すると「検索エンジン最適化」で、Webサイトがきちんと検索エンジンに評価されるようにする仕組みのことです。SEOを学ぶためには、まず検索エンジンについて理解する必要があります。
検索エンジンは、GoogleやYahooなどを代表として、ユーザーの検索に対して関係性の高いWebサイトを提供する媒体です。現代において、検索エンジンはあなたの生活に無くてはならないものになっているのではないでしょうか。
検索エンジンの種類
検索エンジンには、GoogleやYahooのほかに、Bingやlivedoorなどさまざまな種類があります。その中でも、日本において9割以上のユーザーが利用しているのがGoogleとYahooです。また、Yahooは2000年頃から、検索順位を決定するための仕組みについて、Googleと同じ技術を使用するようになりました。そのため、Googleの仕組みを知ることで、どうすればWebサイトがSEOで成功するのかが見えてきます。
検索エンジンの仕組み
検索エンジンは、独自のシステムを使用して、Webサイトの情報を収集し、取得した莫大な情報を検索エンジン内のデータベースに登録します。検索エンジンのデータベースに登録されることをインデックスと言います。そして、ユーザーが検索を行うと、その莫大なインデックス情報の中から、検索キーワードや類義語がページ内にいくつあるか、スパムページではないか、品質が高い情報を提供しているのか、などさまざまな要素をわずか0.5秒の間に分析して、検索したユーザーに検索結果を提供します。
GoogleやYahooなど多くの検索エンジンは、自然検索の検索結果を表示する際、Webサイトの所有者からお金を受け取って、サイトの上位表示をするというようなことは一切行っていません。検索順位は、ユーザーに有益な情報を提供するために組まれた「検索エンジンのプログラム」が決定しているのです。検索順位を決めるためのルールのことを「検索アルゴリズム」と呼ぶこともあります。検索エンジンのプログラムは、ユーザーへ良い情報を提供するために、日々アルゴリズムの変更を行い、アップデートを繰り返しています。
Google のビジネスモデル
Googleは、利用ユーザーに検索エンジンを無料で提供することで、膨大なユーザーに検索エンジンを利用させています。そして、その検索結果に広告を表示させることで、広告収入を得るというビジネスモデルで収益を得ています。実際にGoogleの利用率は凄まじく、月間の利用者数は7,000万人以上と言われています。
この7,000万人以上にリーチできる広告をGoogle広告という名前で展開しています。中でも有名な広告モデルは検索連動型広告、いわゆるリスティング広告と呼ばれる、ユーザーが検索したキーワードに対して広告を出稿し、検索結果の上部の広告枠に広告主のサイトを表示させる広告です。
検索順位はどうやって決まるのか
では、検索エンジンが順位付けを決める要素は何なのでしょうか。冒頭でも述べましたが、Googleの検索結果の順位を決めるルールのことを「検索アルゴリズム」と言います。このアルゴリズムは、数え切れないほど多くの要素をもとに決定されています。ただし、検索アルゴリズムに使用されているルールは完全にブラックボックス化されており、そのロジックは誰にも分かりません。日本のみならず、世界中にSEOの研究者がいますが、完全には解明されておらず、Googleから公開されたわずかな情報やGoogleの社員とのディスカッションの中でヒントを得ている状況なのです。
ここでは、Googleが明言しているアルゴリズムや、多くのWebサイトのSEOを行ってきた経験則を踏まえて、検索順位の要因となっている内容について紹介します01 。一番大切なことは、「ユーザーにとって有益な情報を定期的に公開すること」です。
・ サイトの構造を最適化すること ・ titleタグを最適化すること ・ h1タグを最適化すること ・ パンくずリストを設定すること ・ URLを最適化すること ・ 常時SSL化(HTTPS化)すること ・ 内部リンクの最適化をすること ・ 外部リンクの精査を行い、不自然なリンクを削除すること ・ XMLサイトマップおよびrobots.txtを設置すること ・ ページ送りを最適化すること ・ canonicalタグで重複を防ぐこと ・ 404エラーページをきちんと設定すること ・ ページ表示速度を改善すること ・ モバイルやスマホ用ページに関する最適化を行うこと ・ 適切なページをAMP対応すること ・ 構造化データのマークアップを設定すること |
01検索順位に影響する要素
検索エンジンの歴史と進化
検索エンジンが生まれ、SEOという概念ができてから、早数十年。SEOの施策内容は、昔と今とでは大きく異なるものでした。人工的な外部リンクが隆盛を極め、とにかくリンクを多く集めたもの勝ちという時代から、検索エンジンもSEOも大きく変化してきました。
世界初の検索エンジン
1990年に世界初の検索エンジンと呼ばれる検索エンジン「Archie」が誕生しました。いわゆるクラウド型のサービスではなく、それぞれのサーバーに実装されるクライアントサーバー型のシステムでした。個別サーバー毎に搭載された検索エンジンのため、今のように検索順位による優位性という概念が存在しなかったようです。
ディレクトリ型検索エンジン
1994年に「Lycos」、1995年には「Yahoo!」「Excite」「infoseek」。そして1996年にはSoftbankと米Yahoo が合弁でヤフー株式会社を設立し、「Yahoo! JAPAN」が登場しました。この当時の検索エンジンは「ディレクトリ型検索エンジン」が主流でした。
ディレクトリ型検索エンジンとはユーザーは自分の求める情報のカテゴリの中から、自分が気になるWeb サイトを探して閲覧をしていました。
そんな中、Yahoo! JAPAN は、Web サイト検索以外の機能として、ニュースや天気など、独自のコンテンツを盛り込んだことで、日本国内の検索エンジンにおける大きなシェアを獲得することになりました。しかし、当時圧倒的なシェアを誇ったYahooでさえ、検索エンジンとしての性能は決して高いとは言えませんでした。
ディレクトリ型検索エンジンに対するSEOは、ユーザーはカテゴリからWebサイトを絞っていきますので、同一カテゴリ内に登録された競合サイトの中で最も上位に表示させることがSEO施策と考えられていました。
ロボット型検索エンジン
1996年には米Yahoo! が「Alta Vista」というロボット型検索エンジンを採用し、日本では1998年にYahoo! JAPAN が「goo」を採用し、ロボット型検索エンジンの波が訪れます。
ロボット型検索エンジンとは、人間が手動でWeb サイトの登録を行うディレクトリ型検索エンジンとは対照的に、「スパイダー」「クローラー」と呼ばれる“ロボット”が世界中のWeb サイトを自動巡回して情報を読み取り登録するシステムで、膨大な数のサイトを検索対象とします。
このロボット型検索エンジンを語る上で切り離すことができないのが、Googleの歴史です。Google は1998年、スタンフォード大学に在学中のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが創業しました。Google は、「世界中のWeb サイトの情報を整理し、世界中の人々がアクセスできるようにすること」をコンセプトに、リンクで引用されるWeb ページは良いページであるという、リンクを人気投票のように考えた「ページランク」というアルゴリズムを取り入れました。
2000年頃にYahooがGoogleの検索エンジンのアルゴリズムを採用したことで、日本でのGoogle の知名度は更に上がりました。また、2004年にYahoo! JAPAN は一度、Google との提携を解消し、独自検索「YST」を採用しますが、2010年には米Yahoo がBing の検索アルゴリズムを採用したことで、Yahoo! JAPAN は再びGoogle の検索アルゴリズムを採用しました。これにより、Yahoo! JAPAN の検索結果がGoogle の検索結果とほぼ同一となり、実質Google が国内検索エンジン市場の大半を占めることになりました。
書籍で読むならこちら!
最新SEO完全対策・成功の指南書 結果を出し続けるこれからの手法
著・監修:山口 耕平 著:徳井 ちひろ
定価:本体1,800円+税
A5判・192ページ
試し読み
>> 書籍詳細はこちらから
紙の本で買う
Amazon.co.jp 楽天ブックス ヨドバシ
電子書籍で買う
Amazon Kindle honto 楽天kobo ヨドバシ.com
2019.10.28 Mon