今回は、羊羹、大福、せんべい、干菓子、だんごと、定番ながらも、今までとはちょっと違う、デザイン性が高くて、味わいも洗練された“今どきの和菓子”に注目しました。老舗が手がけるモダンな新ブランドから、ニューカマーまで、5つの和菓子を紹介します。さらに手作り派の人におすすめしたいレシピ本も！

田中屋せんべい総本家「せんべいびー」

パッケージのかわいいイラストにキュンとなる「せんべいびー」は、創業1859年、岐阜県大垣市の「田中屋せんべい総本家」が手がけた小さなおせんべい。「安心安全なおやつを」をテーマに、国産小麦、国産てんさい糖で作られ、香料、着色料、保存料も不使用。フレーバーの豊かな風味と、軽やかな香ばしさに、手が止まらなくなります。そのままはもちろん、抹茶（メイン画像左上）はホットミルクと味わったり、バニラアイスに混ぜたり。コーヒーみるくは牛乳をかけるとカフェオレ風に……と、楽しみ方もいろいろ。おやつの時間が待ち遠しくなりそう！

6代目女将の田中亜希子さん「子育て中に、もっともっとたくさんの子どもたちにシンプルな原材料の安心安全でおいしいおせんべいを食べてもらいたくて、同じ子育てママたちと一緒にせんべいびーを作りました。見た目もかわいいおせんべいは、ベイビーやママはもちろん、幅広い年代の方に楽しんでいただけるおやつです」

DATA
プレーン、いちご、コーヒーみるく、抹茶 各432円（税込）　※抹茶は春夏限定
問い合わせ先：0584-78-3583　
公式サイト：http://tanakaya-senbei.jp/
通販サイト：https://tanakaya-senbei.stores.jp/

つるたま「廿-ju　マシュマロ羊羹」

1887年、岡山に創業した「つるの玉子本舗」の初代店主が、マシュマロで餡を包んだ「つるの玉子」を試行錯誤の末に完成。岡山を代表する銘菓に。「つるたま」は、そんな初代の思いに立ち返り、4代目が新たに立ち上げたマシュマロ和菓子ブランド。モダンなパッケージ（メイン画像右上）や色使いのかわいらしさにもときめく「廿-ju」は、甘さを抑えて軽めに仕上げた羊羹とマシュマロの組み合わせ。一見斬新に思える和菓子でいながら、異なる食感、味わいのバランスが絶妙で、気持ちがそっと安らぐおいしさです。

取締役・つるたまブランド商品開発責任者の下山恭正さん「廿 - juは、羊羹とマシュマロというこれまでなかった組み合わせの二層羊羹です。柔らかいマシュマロに合うように羊羹は柔らかめに調整しています。さまざまな組み合わせを試し、最終的に最もバランスのいい3つの組み合わせを選択しました。ありそうでなかったマシュマロ羊羹です。新しい味覚をぜひご賞味ください」

DATA
マシュマロ×ようかん、南瓜マシュマロ×抹茶ようかん、木苺マシュマロ×白ようかん 各972円（税込）
問い合わせ先：086-222-2357（つるの玉子本舗）
公式サイト：https://tsurutama.jp/
通販サイト：https://shop.tsurutama.jp/

It Wokashi「大福全6種類セット」

「It Wokashi（いとをかし）」は、三重県鈴鹿市で300年以上続く和菓子店「大徳屋長久」の16代目当主が立ち上げ、東京・九品仏に実店舗を構える和菓子ブランド「It Wokashi」。第1弾として登場した全6種の大福は、「苺＆ピンクペッパー」など、カラフルでユニークなフレーバーぞろい。しかも口の中でとろけていくようなふわとろ食感に驚きます。求肥の中にぎっしり詰まった、小豆や白あん、生クリームで作ったあんの口溶けのよさにも心躍るはず。デザイナーの八木彩さんが手がけたスタイリッシュなパッケージが素敵で、贈り物にもおすすめ。

店主の川合将之さん「It Wokashiは常識にとらわれず挑戦をしていく和菓子ブランドとして、フードロスのない冷凍販売によるサステナブルな取り組みを行っています。ぜひ、今までにない食感の“飲めるほど柔らかい究極の大福”を楽しみください」

DATA
大福全6種類セット（粒餡＆クリーム、葡萄＆ラム、烏龍＆杏仁、抹茶＆レモン、胡麻＆マンゴー、苺＆ピンクペッパー）2,484円（税込）　※箱入り
問い合わせ先：https://thebase.in/inquiry/itwokashi-official-ec
公式・通販サイト：https://itwokashi.official.ec/

日和制作所「せとうち日和、ギターと豆、いちごだいふく」

和三盆のおいしさにハマったデザイナーの泉田志穂さんと、元銀行員の石野雅俊さんが意気投合。2人の地元でもある和三盆の名産地・香川でスタートさせたのが「日和制作所」です。全国でも数人、四国ではだだ1人という菓子木型の職人さんが手彫りした木型で作るオリジナルデザインの干菓子は、瀬戸内の風景をイメージした「せとうち日和」や、コーヒーに合う「ギターと豆」など、味わいもデザインもさまざま。しっかりと硬いのに、口に入れるとすーっと溶けていく心地いい甘さと上品な口溶けに、香川で培われた和三盆の伝統も感じます。

代表の泉田志穂さん「和三盆100%だからこその風味と食感。優しい甘さと上品な味わいで、口に含むとすーっと溶けていくのは和三盆ならでは。フレーバー付きの和三盆も人気です。新しいデザインのものから伝統的なものまで、お好きなお飲みものとあわせて一緒にお楽しみくださいね」

DATA
せとうち日和（カモメさんぼん／プレーン、バラと島／プレーン＆すだち、お日様／瀬戸内レモン）1080円（税込）※箱入り、ギターと豆（プレーン＆モカ）、いちごだいふく（とちおとめ＆あん）はバラ売り各302円（税込）
問い合わせ先：087-805-7444
公式サイト：https://www.sanuki-hiyori.net/
通販サイト：http://hiyori-shop.net/

和菓子 楚々「DANGO」

2020年9月、日比谷OKUROJIに誕生した「和菓子 楚々」は、代官山駅すぐそばの禅をテーマにした新しいスタイルの茶寮「楚々 The ZEN」の和菓子テイクアウト専門店。“気軽にサクッと日本を嗜もう”をコンセプトに、現代のライフスタイルに合う和菓子を提案しています。看板商品は全5種の「DANGO」。100年以上続いた和菓子店のレシピで作られていて、もっちりとしたお餅と、たれやあんこの調和が見事。洗練された透明パッケージの個包装で食べやすく、ちょっとした差し入れにもうってつけ！

取締役副社長の安藤成子さん「日本の素晴らしい和菓子という食文化を次の世代へ紡いでいくために、若い方や外国の方にも手に取っていただきやすい見た目のDANGOを作りました。見た目は新しいですが、中身は私の祖母の実家の100年以上続いてた横浜の和菓子店がルーツ。そちらのレシピをいただいて作っているので、どこか昔懐かしい味わいで心がホッとする一品になっております」

DATA
みたらし、こしあん、くるみ味噌 各1本210円～（税込）　
問い合わせ先：03-6205-7174
公式サイト：https://soso-tokyo.com/wagashi
通販サイト：https://somensososo.theshop.jp/
※DANGOは和菓子 楚々の店舗のみで販売

料理の本棚「米粉で作る うれしい和のおやつ／森崎繭香」

フードコーディネーターでお菓子研究家の森崎繭香さんが提案するのは、米粉で作るグルテンフリーの和のおやつ。本書では、大福、どら焼き、みたらしだんごなどの定番から、あんこシフォンサンド、抹茶甘酒チーズケーキといった和テイストのスイーツ、かるかん、ういろうをはじめとするご当地ものまで、57品のレシピを掲載しています。米粉は混ぜすぎ、こねすぎの心配がなく、生地がさらさらしているので、作業後の洗い物も手間いらず。体にも優しい和のおやつをぜひ手作りで！

編集担当のWさん「米粉独特のふんわりやさしい食感ともちもち食感の両方を楽しめる和スイーツの本。あんこシフォンサンドやほうじ茶クッキーなど、和テイストの洋菓子もくせになるおいしさです」

DATA
1,540円（税込）
問い合わせ先：info@MdN.co.jp（エムディエヌコーポレーション）
公式サイト：http://rittorsha.jp/s/cookbook_shelf/3718317411.html
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MdN「四季の和菓子デザイン帖／宍倉京子」

季節を感じる和菓子を作りたい人におすすめのレシピ本が「四季の和菓子デザイン帖」。Instagramのフォロワー数4万人の宍倉京子（@kyokooyatsu）さんによる一冊で、なんと123品ものユーモアあふれる春夏秋冬の和菓子を掲載。「あーした天気になーれ！」「カエルさん」「七夕」「樽の金魚鉢」など、愛らしく美しいおやつにときめいてしまうはず。基本の道具や材料、作り方なども掲載されているので、和菓子作り初挑戦の人でも始めやすいのがうれしい！

編集担当のMさん「宍倉さんの和菓子は、美しいけれどどこかユーモラスで、見ていると温かい気持ちになります。それぞれの和菓子に対する説明も、お人柄がよくあらわれていて、レシピとしてはもちろん、エッセイのように楽しめる一冊になっています」

DATA
2,100円（税込）
問い合わせ先：info@MdN.co.jp（エムディエヌコーポレーション）
公式サイト：https://books.mdn.co.jp/books/3221403002/
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