最近のスマホは、背面にさまざまなギミックが搭載されています。なかでもiPhoneは、Felicaのチップを実装するだけでなく、ワイヤレス充電機能、アクセサリを磁力で吸着させるMagSafeまでを搭載するなど、実に盛りだくさんです。最近は背面タップに操作を割り当てる機能まで用意されているほどです。
もっともこうしたことから、一般的にスマホリングやスマホグリップと呼ばれる、背面に取り付けて本体を持ちやすくするグッズの取り付けは、極めて困難です。スマホリングやスマホグリップを使うために、MagSafeでの充電をあきらめている人、あるいはその逆という人も、少なくないのではないでしょうか。
こうした問題点を解決してくれるのが、今回紹介する「M-BGrip」です。
この製品をざっと説明するならば、iPhoneの背面に吸着するMagSafe対応のスマホバンドということになります。プレート状の本体はクレジットカード大のサイズで、そこに手を通せるバンドが備え付けられています。
このプレート部には、MagSafeの規格に合致した磁石が内蔵されており、iPhoneの背面に吸着させられます。これを取り付けることで、iPhoneを持ちやすくできるというわけです。バンド部は一定の幅があるため、手が痛くなりにくいのも利点です。
MagSafeで充電を行う時は、このプレート部をiPhoneの背面から取り外します。ふだんは吸着させて使い、MagSafeに充電器など別のデバイスを吸着させる時は本体から外して、場所を譲るというわけです。この仕組みならば、バンドの厚みがあるが故に、MagSafe充電器が吸着できないという、一般的なスマホバンドにありがちな問題を回避できます。
MagSafeの磁力による吸着は十分な強度で、簡単に外れることはありません。さすがに手に持って大げさに振るなどの動きはNGですが、普通に使っているぶんには不安はまったくなく、片手では取り外すのに苦労するほどです。
さらに本体には安全タグが取り付けられており、これをiPhoneのケースにつないでおくことで、万一脱落してもiPhoneと本製品とが離れ離れになるのを防げます。
さらにこのプレート部はカードポケットを備えており、さまざまなカードを収納できます。MagSafeのちょうど真裏にあたるため、磁気カードを収納するのはお勧めできませんが、カードケースを持ち歩かない人には重宝するはずです。
そんな本製品の最大のネックは重量です。実測で39gもの重さがありますので、現行のiPhoneでもっとも重いiPhone 13 Pro Max(238g)に取り付けるとトータルで277gとなり、そこに汎用の保護ケース(40g前後)を追加すると、300gを余裕で超えてしまいます。
本製品はカードポケットなどもあり、ややかさばることから、iPhone 13 miniのようなコンパクトさが売りの端末との組み合わせにはあまり向かず、どちらかというとiPhone 13 Pro Maxのような大型モデルと組み合わせたほうがバランスがよいのですが、その場合はこの重量の問題がどうしてもネックになります。
実用性はピカイチなのですが、こうした理由から、重くなることを嫌うユーザーには不向きです。逆に言えば、そこさえネックにならなければ、既存のMagSafeの問題点を解決でき、なおかつカードホルダーまで備えた多機能なスマホベルトとして、フィットする人には確実にフィットする製品と言えそうです。
- DATA
製品名:M-BGrip ブラック
実売価格:2,180円
発売元:Sinjimoru
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B099JZD87B/
2022.02.01 Tue