最近はデスクトップPCではなくノートPCをメインに使う人も増えています。とはいえノートPCはどうしてもディスプレイの狭さやキーボードの小ささがネックになりがちで、外付けのディスプレイやキーボードの接続が欠かせないという人も多いのではないでしょうか。
こうした需要から最近増えているのが、ディスプレイやキーボード、USBデバイスなどをまとめて接続しておき、ノートPCとUSB Type-Cケーブル1本で接続できるようにするドッキングステーションです。今回はその一つ、j5createの「JCD543」を紹介します。
こうしたドッキングステーションは、おもにその端子の種類や数に違いがあります。ボディはやや大柄ながらあらゆる端子を搭載した製品もあれば、利用頻度の低い端子を省いて持ち歩きやすさに注力したコンパクトな製品もあります。
本製品は典型的な前者で、搭載する端子の数はなんと13個。なかでもディスプレイ系については、HDMI×2、DisplayPort×1、VGA×1、さらにUSB Type-C(DP Alt Mode経由)と豊富で、トリプルディスプレイ環境の構築も可能です(DisplayPortはHDMI×1ポートとの排他利用)。
またイヤホンジャックはもちろん、カードリーダー、有線LAN端子、そしてUSBはUSB Type-C×1に加えて一般的なUSB A×3と、この上ない拡張性を誇ります。またUSB Type-Cは最大100WのUSB PDに対応しています。
一般的に、端子数の多さを特徴とするドッキングステーションは、VGAなどレガシーな端子が充実した製品と、USB Type-CやDisplayPortなど新しい規格を積極的に採用した製品、どちらかに分かれることが多いのですが、本製品はそのどちらも、幅広くカバーしていることが特徴です。これならば「せっかく買ったのにあのポートがない!」という悲劇も少ないでしょう。
そんな本製品は、ノートPCの後部に敷くようにして設置します。すべてのケーブルは背後に出る形になるので、側面のUSBポートにつなぐタイプの製品と違って正面から配線が見えず、乱雑さを感じさせません。
またノートPCとの接続に使用する本体直結のUSB Type-Cケーブルは、ボディの左右両側面どちらからでも出せますので、ノートPCのUSB Type-Cポートが左右どちらにあっても配線がスッキリと見えます。
単にポート数が多いだけではなく、こうした使い勝手に配慮された設計は、本製品の大きな特色です。またサイズ的にはやや大柄とはいえ、USB Type-Cケーブルを本体内に収納できること、また薄型設計であることから、出張時などに持ち歩くのも、意外と無理がありません。
筆者はここまでWindows 11マシンとの組み合わせで本製品を3ヶ月ほど試用していますが、すこぶる快適で、特に問題のある挙動は見られません。またMacにも対応していますので(ボディカラーはどちらかというとMacBookを意識しているように見えます)、Macユーザーはもちろん、WindowsのノートとMacBookを交互に使いたいニーズにも適しています。
実売価格は1万円台半ばと、さすがに大台に乗ってはいますが、数千円で購入できるもののポート数が限定された製品とは一線を画する出来です。日本国内での知名度はそれほど高くないものの海外ではドッキングステーションに強みを持つメーカーとして知られていることもあり、信頼性も十分。ノートPCを中心に作業効率をアップさせたい人におすすめできる製品です。
なお本製品は4K出力に関しては制限があります。本製品のディスプレイ周りのポート数を減らした代わりに4K出力をサポートした「JCD533」なる姉妹機があります。4K出力を考えている人はこちらも併せてチェックすることをおすすめします。
- DATA
製品名:JCD543 USB-C Triple Display 13in1ドッキングステーション
実売価格:14,168円
発売元:j5create
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B085VVJ9C1/
2022.09.27 Tue