会議室やコワーキングスペース、さらに最近街中でよく見かけるようになったWeb会議用の個室ブースで作業しようとすると、ノートPCやスマホなど各デバイスにケーブルをつないで充電/給電環境を整えるだけで一苦労です。特にWeb会議の開始直前など、時間に余裕のない時は、焦ることこの上ありません。
こうした出先作業での電源供給をオールインワンで、かつスピーディに行えるのが、今回紹介するBaseusの「PowerCombo」です。
本製品は「電源タップ」と「USB充電器」、それぞれのいいとこ取りをした製品です。全長10cm弱のボディの断面部には、USB×2ポート、USB Type-C×2ポートの計4ポートが装備され、各種デバイスへの給電が行なえます。
なかでも後者は最大65WのUSB PDに対応していますので、ノートPCの急速充電にも対応できるほか、もうひとつのUSB Type-Cポートとの併用時も、2つのポートそれぞれで最大45W・最大20Wが供給できますので、ノートPCとスマホをまとめて急速充電できます。
このような、複数ポートを併用して充電を行った場合のポートごとの最大出力は何かと分かりづらいものですが、本製品はメーカーが詳しい情報を掲載しているので、一目瞭然です。類似の品を出しているメーカーの中には、こうした情報が極めてわかりにくいことも多いので、こうした詳細情報は製品の信頼性を高めています。
さらに本製品は両側面に、電源プラグを差し込むためのコンセントを計2基備えています。ノートPCによっては、USB PDに対応していないなどの理由で一般的な電源アダプタを使わなくてはいけない場合もあるはずが、本製品ならばまとめて接続できます。
このコンセントは電源タップのように同じ面に並んで配置されるのではなく、両側面に1基ずつ配置されているため、たとえACアダプタを装着しても、隣のポートに干渉することはありません。これは市販の電源タップと比較した場合の大きなメリットです。
本製品がその威力を発揮するのは、コンセントの数が限られている環境でしょう。コンセントが仮にデスクの足元にひとつしかない場合も、本製品があればデスク上へとコンセントを延長し、電源ケーブルやUSBケーブルを接続できます。ケーブル長は1.5mあるため、足元からデスク上に引き出すにしても余裕があります。
また自宅内でも便利に使えます。特にUSBケーブルや電源プラグの抜き差しをひんぱんに行う場合、それがすべてデスク上で行えるというのは効率的です。わざわざデスクの裏に回って、しゃがみ込んで抜き差しする必要はもはやありません。
そんな本製品の最大のネックは、電源ケーブルが太くかさばること。安全性をより重視した設計の証明でもありますが、直径7.5mmという太さに加えて、ケーブル自体の全長も1.5mと長いため、本製品を持ち歩くためにケーブルタイでくくった状態では、本体よりもこの電源ケーブル部のほうが体積が大きくなるほどです。
もし本製品をデスク上で使うのであれば、余った電源ケーブル部はなるべくデスク背後に垂らすなどして、隠せるようにしたほうが、美観を保てるでしょう。最大1250Wもの給電が可能な製品ゆえ、安全性を担保するにはこれだけの太さは必要不可欠で、ここはユーザー側が使い方でカバーするしかありません。
100W給電に対応したUSB Type-Cケーブルが付属しながら、セール時には実売5千円前後まで安くなるなどコストパフォーマンスも抜群ですが(一般的にはケーブルだけで2千円前後してもおかしくないからです)、実際の用途にフィットするかどうかは、この電源ケーブル部の太さを許容できるかにかかっているといってよいでしょう。
- DATA
製品名:Baseus PowerCombo
実売価格:6,299円
発売元:Baseus
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B09NLSV5Q5/
2022.09.13 Tue