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ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2023.05.23 Tue

Apple「探す」アプリで使えてお値段は格安。AirTag互換の紛失防止タグ「MyTag」は本家と何が違う?

文:山口真弘

持ち物に取り付けることで、iPhoneから所在地を探せるようになるのが、Appleの紛失防止タグ「AirTag」です。財布やバッグなど身の回りのあらゆる持ち物に取り付けたいところですが、実売は4千円台とそこそこ高価なため、コストがかかるのが悩みどころです。

こうした場合にオススメなのが、2022年後半から続々とリリースされ始めた、AirTagと同じくiPhoneの「探す」アプリで位置情報を表示可能な、AirTagの互換タグと言うべきMFi認証取得済みの紛失防止タグです。今回はそのひとつ、カシムラの「MyTag」を紹介します。

パッケージ。AppleのMFi認証を取得した製品です
AirTagと違ってひし形をしたボディが特徴
裏面のフタはネジで留める仕組みを採用
同梱品。ネジを開けるためのドライバーが付属

この製品は、AppleのMFiライセンスを受けた紛失防止タグで、AirTagと同じくApple純正の「探す」アプリを使って、位置情報を検索できます。実売価格は2千円台ということで、まとめて複数を導入したい人にとっては、コスパ的にも要注目の製品です。

ボディのサイズはAirTagよりもひとまわり大きく、菱形に近い形状をしています。本体の上部にはフック穴が用意されており、キーホルダーなどに直接取り付けられます。AirTagのように、キーホルダーに取り付けるには保護ケースを別途用意しなくてはいけないこともなく、そのぶんコストパフォーマンスは高いといえます。

ボディはAirTag(右)よりひとまわり大きめ
AirTag(右)よりもやや厚みがあります
用いられている電池はAirTagと同じCR2032
電池交換時は付属ドライバーを使って開封します

さて、AirTagとほぼ同じ外観をもつ本製品ですが、設定方法などは微妙に異なっています。Appleの「探す」アプリを使っての登録作業では、「AirTagを追加」ではなく「その他の持ち物を追加」というメニューを選択する必要があります。アイコンを選ぶ画面は簡素化されており、扱いの差を感じます。

登録完了後、マップ上では、AirTagと同様に現在位置がアイコンで表示されるほか、リモートで音を鳴らしたり、紛失モードを利用することも可能ですが、検索メニューは若干違いが見られます。

なかでも置き場所をリアルタイムで矢印で示してくれるUWBの機能がなく、数メートルまで近づいたあとも、マップ上で大雑把にしか探せないのは大きな相違点です。そのため、目視で存在を確認しづらいような小物に取り付けると、近くにあるのになかなか所在が特定できないといったことが起こります。

「探す」アプリの新規追加画面。「AirTagを追加」でなく「その他の持ち物を追加」で設定します
設定が完了すれば、AirTagと並んでリストに表示されます。この画面ではまったく同じ扱いです
これは本製品ではなくAirTagの詳細画面。右上にUWBを用いた「探す」機能のアイコンがあります
本製品は「探す」機能が存在せず、代わりに「経路」というアイコンが用意されています
AirTagの「探す」機能では、数メートル圏内にあるAirTagの位置と距離をリアルタイム表示できます
本製品は「探す」機能がないので、近づいてもマップ上で大雑把な位置しか表示できません

また位置情報が書き換えられる間隔はAirTagよりもかなり低頻度で、車でAirTagと同時に移動していると、数十kmも位置がズレてしまうのはザラです。

試しに、関西から九州方面に向かう知人の車にAirTagと本製品を乗せ、高速道を移動してもらったところ、同じ位置情報を発信することもあれば、AirTagが山口県にあるのに本製品は数時間前に通過した岡山県に依然あることになっていたりと、大幅にズレる場合もありました。

位置情報がズレる場合は必ず本製品が遅れて表示されていたことから考えると、本製品は信号が出る頻度がAirTagよりも低く、iPhoneとすれ違うタイミングがうまく重なればAirTagと同じ頻度で位置情報を発信するものの、そうでない場合は更新されないままになるのではないかと考えられます。AirTag並の精度は要求しないほうがよさそうです。

本製品と同時に持ち歩いているAirTagの位置をマップで表示したところ。岡山県にあると表示されています
左のAirTagと共に持ち歩いている本製品の位置情報。この時点では同じ場所にあると表示されています
数時間後の位置情報。AirTagは岡山県からさらに西に移動し、山口県にあると表示されています
同時刻の本製品の位置情報。AirTagと違って位置情報が更新されておらず、いまだ岡山県のままです

このほかiPhoneから鳴らす音も、AirTagの内蔵のアラーム音とは異なる独自のメロディーだったりと、純正のAirTagとは異なる点もちょくちょくあります。ただし自宅など決められた範囲では音が鳴らないようにするなどの設定は、既存のAirTagの設定がそのまま流用できますので、わざわざ設定し直すわずらわしさはありません。

従って、同一のマップ上で位置が表示できることも含めて、AirTagをすでに導入済みの環境に追加する場合の使い勝手は、まったく違うアプリを用いる競合製品と比べるとはるかに上です。これらは筆者が知る限り、本製品以外に他社がリリースしている、Apple「探す」アプリを用いるAirTag互換製品すべてに共通する仕様です。

こうしたことから、本製品を導入するのであれば、その特性を知った上で、AirTagと使い分けるのが理想です。例えば財布やカギのように他の荷物に紛れかねないサイズの品はAirTag、バッグや自転車など置き場所の見当が付けばあとは目視で見つけられる品は本製品といった具合に、うまく使い分ければ、本製品のコスパのよさも活きてくることでしょう。

DATA

製品名:MyTag
実売価格:2,167円
発売元:カシムラ
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B0B9J4695F/

著者プロフィール

山口真弘
ITライター
PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など
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