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ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2021.09.21 Tue

見た目はUSBメモリ、でもその正体は……爆速で読み書きできるスティックタイプのSSD~エレコム「ESD-EMNRシリーズ」レビュー

文:山口真弘

最近は、ネットワークの発達と高速化により、データのやり取りにUSBメモリを使う機会は以前に比べて減っています。とはいえネットワークが使えない場所を中心に、大量のデータを移動させるためには、効率のよい選択肢であることに変わりはありません。 

つまり以前に比べ、汎用性の高さや単価の安さよりも、大量のデータを高速に転送できることが、他の方法と比べた時のUSBメモリのアドバンテージになっているわけです。 

こうした「大量のデータを高速に」をさらに突き詰めたツールとして、いま注目を浴びているのが、スティックタイプのSSDです。今回はその一例として、エレコムの「ESD-EMNRシリーズ」を紹介します。

見た目は一般的なUSBメモリとそっくりですが、中身はSSDです
側面レバーをスライドさせることでUSBコネクタを本体内に収納できます
USB Standard Aに対応。USB3.2(Gen1)でのデータ転送が行なえます
反対側には市販のストラップを取り付けられます

見た目はUSBメモリとまったく変わらないこの製品ですが、内部にはSSDが内蔵されており、USBメモリと同じようにデータの受け渡しに活躍します。ボディサイズも同等なので、黙っていればSSDだと気づかれることはないでしょう。 

そんな本製品の最大の特徴は、なんといってもスピードです。USB 3.0メモリとの比較であれば数倍、USB 2.0メモリとの比較であれば10倍近い差がつくこともあります。毎日大量のデータを読み書きしている場合、トータルでの所要時間には圧倒的な差が出ます。

また読み込みと書き込みに、USBメモリほどの速度差が出ないのも利点です。高速をアピールするUSBメモリを買ったものの、実は高速なのは読み出しだけで、書き込みは激遅……といったことがよくありますが、SSDならばそうしたこともありません。

筆者手持ちのUSBメモリ。速度はシーケンシャルリード時で60MB/s前後で、ライト時はその1/10以下です
本製品はその約7.5倍、約460MB/sでのリードに対応するほか、ライト時もほぼ同等の速度を誇ります

その一方で、扱っているデータの容量がそれほど大きくない場合や、読み書きの頻度がそれほど高くない場合は、本製品のメリットはあまり活きてきません。本製品は128GBで5~6千円はしますので、その半値程度で手に入る一般的なUSBメモリで済ませるのが、最適解ということもあるでしょう。

もっとも、今使っているUSBメモリのスピードが遅く、買い替えを検討しているのであれば、フォームファクタ自体が高速なスティックSSDを選んでおいたほうが、急いでいるのになかなかデータの保存が終わらない……という日々のストレスからも開放され、長期的にプラスになることは間違いありません。

また容量ベースで比較するとUSBメモリより高価とはいえ、価格下落が著しいUSBメモリの一昔前の値段と考えれば、そう違和感はありません。これから新たにUSBメモリを購入しようと考えている場合、合わせて検討すべき選択肢として、頭の片隅に置いておくことをおすすめします。

パッケージにはデータ復旧サービスも付属。今回紹介した128GBモデルのほかにも、最大1TBまでの大容量モデルがラインナップされています。またカラーバリエーションもあります

 

DATA

製品名:ESD-EMN0128GBKR 
実売価格:5,473円(128GB) 
発売元:エレコム 
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B0991VDSJF/

著者プロフィール

山口真弘
ITライター
PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など
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