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ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2020.06.09 Tue

iPhoneはもちろんAndroidにも対応、充電と同時に写真をローカルにバックアップしてくれる便利ガジェット

ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ 
iPhoneはもちろんAndroidにも対応、充電と同時に写真をバックアップしてくれる便利ガジェット~PQI「iCube」レビュー
2020年06月09日
TEXT:山口真弘(ITライター)

スマホの破損や紛失によって、過去に撮った写真がごっそり失われてしまうという悲劇はよくある話。「データはクラウドにバックアップしておくべき」とよく言われますが、初心者にとっては初期設定のハードルは高く、またきちんと設定したつもりが、うまくバックアップできていないこともよくあります。

そんな人にぴったりなのが、今回紹介する「iCube」です。これはスマホを充電するタイミングで、写真をはじめとするスマホ内のデータを、内蔵のメモリカードもしくはUSBメモリに自動バックアップしてくれる便利なガジェットです。
一方のUSBポートにはスマホを、もう一方には(必要に応じ)USBメモリを接続します

一方のUSBポートにはスマホを、もう一方には(必要に応じ)USBメモリを接続します

USBコネクタはそのままUSB充電器に接続します。その上にあるのはmicroSDスロット

USBコネクタはそのままUSB充電器に接続します。その上にあるのはmicroSDスロット

本製品は、充電器とケーブルの間に挟み込むように接続します。つまり通常であれば

・スマホ------充電器-コンセント

となるところを、

・スマホ------【本製品】-充電器-コンセント

という順序になるよう接続します。本体にはmicroSDのスロット、およびUSBメモリを接続するUSBポートが用意されており、いずれかにメディアを挿入して保存先として使います。
 
保存先となるmicroSDをスロットに挿入します。最大2TBまで対応します

保存先となるmicroSDをスロットに挿入します。最大2TBまで対応します

microSDではなくUSBメモリを使うこともできます。こちらは最大1TBまで対応

microSDではなくUSBメモリを使うこともできます。こちらは最大1TBまで対応

本製品がない場合の接続方法。USB充電器にケーブルを直接接続しています

本製品がない場合の接続方法。USB充電器にケーブルを直接接続しています

本製品を使う場合はUSB充電器とケーブルの間に挟み込むようにして接続します

本製品を使う場合はUSB充電器とケーブルの間に挟み込むようにして接続します

スマホをつなぐとアプリが自動的に起動し、写真データおよび連絡先(電話番号)のデータを、microSDもしくはUSBメモリにバックアップしてくれます。ロックだけは手動で解除する必要はありますが、わざわざアプリを起動したり、操作を行う必要はありません。

容量については、microSDは最大2TB、USBメモリは最大1TBまでサポートしていますので、大量のデータを保存できます。またUSBハードディスクもサポートしており、こちらを使った場合は2TBまで容量を増やせます。
接続するとバックアップが自動的に開始されます

接続するとバックアップが自動的に開始されます

写真や動画のほか連絡先も併せてバックアップされます

写真や動画のほか連絡先も併せてバックアップされます

二回目からは差分のみがバックアップ対象になります

二回目からは差分のみがバックアップ対象になります

一般的に、スマホで撮影した写真は、iPhoneであればiCloud、AndroidであればGoogleフォトにバックアップできますが、無料版の容量には制限もあり、またクラウドゆえ時間もかかります。

その点、本製品はローカルへの保存なのでスピードも速く、また充電と同時に行う仕組みですので、意識しなくとも自動的にバックアップが行えるのが利点です。iPhoneだけでなくAndroidに対応するのも、競合製品と比べた場合の優位性として挙げられます。

またバックアップした画像をスマホに書き戻せるのも利点です。通常、スマホから一旦削除したデータは、元に戻すのが非常に面倒ですが、本製品は専用アプリから操作を行うことで、削除したデータでもスムーズに復元できます。スマホの初期化にあたって一時退避させるのも簡単です。

ちなみに試した限りでは、Androidで撮った写真をiPhoneに移すこともできましたが、その逆は筆者環境ではうまくいきませんでした。非対応なのか、それとも機種の問題なのかは不明で、このあたりはメーカー側にもう少し詳しい情報を出してほしいところです。
これまでの充電を行うフローとまったく同じ操作でバックアップが行えるのは大きな利点です

これまでの充電を行うフローとまったく同じ操作でバックアップが行えるのは大きな利点です

またiPhoneとAndroidの両方に対応するのはもちろん、1台で複数のスマホ、および複数人のスマホのバックアップも可能です。接続先を自動的に認識してそのスマホ専用の保存領域へとバックアップしてくれますので、同じフォルダ内に誤って写真が混在することもありません。家族で充電器を共有している場合も便利でしょう。

ただしスマホ側からは別のスマホの保存データが見えないというだけで、強固な暗号化が施されているわけではないので、保存先のmicroSDやUSBメモリを本体から取り外して直接PCなどに挿せば、他のユーザーから中身が見えてしまいます。家族で共有する場合は、こうした特性には注意したほうがよいでしょう。
バックアップが完了するとこのように通知されます

バックアップが完了するとこのように通知されます

容量の確認やファイルの個別表示にも対応しています

容量の確認やファイルの個別表示にも対応しています

バックアップ後に元データを削除する設定も可能です

バックアップ後に元データを削除する設定も可能です

もともとは海外製品ですが、アプリは日本語化されているため、英語が苦手なユーザーでも利用には支障ありません。動画にも対応していますので、スマホが容量不足になった時、写真は残しつつ動画だけをこちらに移して本体からは削除するという使い方も可能です。

価格は実売5千円台ということで、大容量のメモリカードを追加しても1万円以内で手軽にバックアップの仕組みを構築できます。手元の写真を失わないための保険としておすすめできる製品です。

なお本稿執筆時点では、大量のデータをバックアップする時にアプリがハングアップしがちな傾向があるようです。保存されている写真の枚数によっては初回保存のみリトライが必要になる点だけは、注意することをおすすめします。
製品名:iCube
実売価格:4,955円
発売元:PQI
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B07ZJ371ZX/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
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