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【美術館・博物館/2020年の展覧会情報・番外編】新オープンの「弘前れんが倉庫美術館」ほか、アートな旅をするなら青森へ

2024.4.19 FRI

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【美術館・博物館/2020年春の展覧会情報】番外編
旅をするならアートスポット充実の青森へ
お出かけシーズンは、感性を豊かにしてくれるアートなスポットへ。2020年に注目したいのは、新しい美術館「弘前れんが倉庫美術館」(開館日未定)がオープンし、ますますアートを楽しめる「青森」。そこで、この県にある魅力満載の芸術的なスポットをご紹介します。奈良美智の《あおもり犬》が鑑賞できる「青森県立美術館」や、屋外スポットも充実の「十和田市現代美術館」など、行くべき場所はここ!旅に欠かせない各施設のミュージアムショップやカフェの情報も参考に。※最新の開館状況は公式サイトにて確認をお願いします※

●文:Rio Homma

弘前れんが倉庫美術館
2020年開館予定。歴史的な煉瓦倉庫を改修した美術館
上空からみたシードル・ゴールドの屋根 ©Atelier Tsuyoshi Tane Architects

上空からみたシードル・ゴールドの屋根 ©Atelier Tsuyoshi Tane Architects

展示室

展示室

ライブラリー

ライブラリー

2020年、開館予定の「弘前れんが倉庫美術館」。建物は、明治・大正期に酒造工場として建設され、国内初の大規模なシードル製造を行った歴史ある“煉瓦倉庫”を改修したもの。建築家の田根剛が設計デザインを担当し、なかでも「シードル・ゴールド」と称された屋根は、光の角度によって発色する。

また、開館を記念した春夏プログラムで、場所と建物の「記憶」に焦点をあてた「Thank You Memory ―醸造から創造へ―」を開催。弘前が地元の奈良美智や、弘前市民へのインタビューをもとに制作されたタイ出身のナウィン・ラワンチャイクンの作品など、8名のアーティストによる弘前ならではの作品はぜひとも鑑賞したい。

併設されるショップには、美術館オリジナルグッズや、展覧会関連のトートバッグ、ポストカード、カタログ、出展作家関連の書籍などが並ぶほか、弘前ならではのアイテムも販売予定。美術館のロゴデザインを手掛けたグラフィックデザイナー、服部一成による有機的なデザインのロゴが入ったグッズは、思わず集めてしまいそう。またカフェでは、弘前にちなんだドリンクや軽食を楽しめるとか。
※開館の時期に関しては、公式サイトをご確認ください※

弘前れんが倉庫美術館

住所:〒036−8188 青森県弘前市吉野町2-1
アクセス:【電車】JR弘前駅より徒歩約20分【バス】JR弘前駅より弘南バス「中土手町」下車徒歩約4分、「住吉入口」下車徒歩約2分
問い合わせ先:0172-32-8950 
https://www.hirosaki-moca.jp/

青森県立美術館
遺跡からイメージされた建物で、名作《あおもり犬》を
特別史跡「三内丸山遺跡」に着想を得て、建築家の青木淳によって設計された「青森県立美術館」。エントランスにはネオン管で描かれたシンボルマークのパターンを施し、建物そのものにワクワクさせられる。実は、「木」と「a」をモチーフに誕生したロゴはもちろん、館内のサインはすべてオリジナルフォントというから驚き。

そして、美術館の中心に位置する4層吹き抜けの大空間「アレコホール」では、2021年3月末まで、マルク・シャガールによる《アレコ》全4作品を完全展示している。広々としたホールで眺める背景画は圧巻の一言。また、美術館名物で高さ8.5mを誇る奈良美智の立体作品《あおもり犬》の鑑賞も忘れずに!
画像左)外の公園に突き出た1階の東ウィングにあるミュージアムショップでは、企画展にちなんだ期間限定のアイテムや、オリジナルのミュージアムグッズなどが並ぶ。ちなみに、専用のエントランスがあるので、館内に入らずショップだけを楽しむことも可能なのだとか。

画像右)ネーミングがかわいらしいカフェ「4匹の猫」は、2階の東ウィングに。こちらでは、青森県産食材を使った「あべ鶏と青森産りんごのカレーライス」や「青森産りんごとクリームチーズのタルト」といったフード&スイーツ、さらにこだわりのコーヒーなどをオーダーできる。窓が大きく開放的な空間で、バラエティ豊かなメニューを味わいたい。
青森県立美術館
住所:〒038-0021 青森市安田字近野185
アクセス:【車】JR新青森駅から車で約10分【バス】JR新青森駅からルートバスねぶたん号「新青森駅東口」バス停から乗車し「県立美術館前」下車 (所要時間約10分)
問い合わせ先:017-783-3000
http://www.aomori-museum.jp/ja/

十和田市現代美術館
真っ白なキューブ状の展示空間で作品の世界観を堪能
草間彌生 《愛はとこしえ十和田でうたう》 撮影:小山田邦哉

草間彌生 《愛はとこしえ十和田でうたう》 撮影:小山田邦哉

一際異彩を放つチェ・ジョンファの作品《フラワー・ホース》を所蔵する「十和田市現代美術館」。イベントスペースにそびえ立ち、花で覆われた馬のモニュメントはとびきりフォトジェニックで、来館記念の撮影におすすめ。

また、展示室は“アートのための家”として独立しており、1つ1つが真っ白なキューブ状というインパクト大のビジュアル。作品ごとの世界観を全身で浴びるように鑑賞でき、唯一無二のスポットと言えそう。さらに、常設コレクションでは、草間彌生、ロン・ミュエクなど、著名アーティストの作品がラインナップ。2020年4月18日(土)~2021年5月30日(日)までの期間は、特別展「Arts Towada 十周年記念「インター+プレイ」展」が開催される。
画像左)カフェとミュージアムショップを兼ねた「cube cafe&shop」では、美術館オリジナルのグッズ、デザイナーが手掛けたおしゃれなミュージアムグッズ、十和田の工芸品、クラフト作家のグッズがズラリ。草間彌生のTシャツや、「+」と「∞」が合わさった美術館ロゴ入りのアイテムは、来館記念やお土産にセレクトしたい。

画像右)一方カフェでは、“地元のおいしいもの、良いものを地元の方や国内外からの観光客へ伝えたい”という想いのもと、おいしく健康的な食を提供。「奥入瀬ガーリックポークとりんごのカレー」や「チキンとりんごとくるみサラダサンドイッチ」「青森のアップルティー」など、ここだけのメニューを満喫できる。真っ白な空間で一休みを。
十和田市現代美術館
住所:〒034-0082青森県十和田市西二番町10-9
アクセス:【バス】八戸駅から十和田観光電鉄バス「八戸駅」東口⑤から乗車し「官庁街通」バス停下車、美術館まで徒歩5分またはJRバスおいらせ号「八戸駅」西口から乗車し「十和田市現代美術館前」下車すぐ、七戸十和田駅から十和田観光電鉄バス「七戸十和田駅」南口1番から乗車
問い合わせ先:0176-20-1127
http://towadaartcenter.com/

青森公立大学国際芸術センター青森
彫刻を眺めるお散歩も。安藤忠雄設計のアートな施設
作り手と鑑賞者を繋ぐ芸術文化の拠点として、さまざまな機能を持つ「青森公立大学国際芸術センター青森」。安藤忠雄による設計でつくられたこの施設は、“見えない建築”がテーマ。起伏に富んだ周囲の地形に溶け込むよう、建物が森の中に埋まるように佇む。

国内外のアーティストが一定期間滞在して活動する「アーティスト・イン・レジデンス・プログラム」では、2020年4月11日(土)~6月21日(日)まで、「いのちの裂け目ー布が描き出す近代、青森から」を開催。アジアを拠点に活動する現代美術家3名が、青森市教育委員会の所蔵する民俗資料から発想した新しい作品、文化財を用いたインスタレーションを展開する。
画像左)刻々と変わる自然との融合を感じることができる野外彫刻。作品を眺めながら散歩できるなんて幸せなかぎり。円筒状の壁に色鮮やかな糸の群れが塗りこまれた、辻けいの「青森――円2005」や、道路の「止まれ」などに使われる白線素材を用いた淺井裕介の「植物になった白線@ACAC」など、思わず撮りたくなる作品も。

企画展「いのちの裂け目ー布が描き出す近代、青森から」の関連イベントも。展覧会を鑑賞してから、紙テープを使ってタペストリーのような平面作品をつくるワークショップ「折り紙ファブリック!」(5月16日)、ゲストを交えながらアーティストが感じたこと、考えたことについて話しす「碓井ゆいトーク」(6月21日)などを開催。※ワークショップの詳細は公式サイトをご確認ください
青森公立大学国際芸術センター青森
住所:〒030-0134 青森市大字合子沢字山崎152-6
アクセス:【バス】JR青森駅からJRバスまたは青森市営バスにて「モヤヒルズ、青森公立大学行」乗車、「青森公立大学」下車
問い合わせ先:017-764-5200
http://www.acac-aomori.jp/

三菱一号館美術館の「開館10周年記念 画家が見たこども展 ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン」や、東京国立近代美術館「ピーター・ドイグ展」など、春の展覧会の一覧ページはこちらから。

2020年の春は、アートを感じるお出かけを楽しもう。美術館&博物館の展覧会情報をはじめ、アートなお花見、とびきりおしゃれな写真が撮れるカメラ、旅のおともにしたいご朱印帳など、MdNならではの切り口で、情報を発信します!ぜひ参考にしてみてくださいね。特集はこちらから。
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