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甘いときめき、小さな宝箱

2023.04.06 Thu

かわいらしいリスヘアーの女の子が目印!東京駅のお土産としても人気の「ココリス」

取材・文:星久美子 撮影:YUKO CHIBA

“太陽をいっぱい浴びた、木の実をあじわうお菓子”をコンセプトに、2020年8月にデビューした「ココリス」。リスヘアーの女の子を描いたパッケージが愛らしく、東京駅土産としても知名度を誇るブランドです。今回は、「シュクレイ」の広報・濱田さんと、アートディレクション、イラストを手がけた「THAT'S ALL RIGHT.」の武笠さんに取材しました。

ココリスの成り立ち、コンセプトについて

「フランセ」「ネコシェフ」など多数の菓子ブランドを展開する、シュクレイの企画開発部で広報を担当する濱田萌笑さんと、各ブランドの商品開発から携わるアートディレクター、THAT'S ALL RIGHT.の武笠次郎さんに、ココリスの誕生からその魅力まで、教えていただきました。ココリスは現在、東京駅構内の商業施設・グランスタ東京のみで展開をしています。


──「ココリス」が誕生したきっかけ、名前の由来を教えてください。

武笠 日々、目まぐるしくお菓子の開発と研究を重ねるシュクレイの新商品試作のひとつとして「木の実」をふんだんに使用したお菓子の試食がきっかけで誕生しました。

その試食会で「リスの尻尾のようなポニーテールの女の子が、リスのように口いっぱいに木の実を頬張っている」という、リスをモチーフにしたアイデアが先に生まれ、そこから着想を得て、世界観の構築をはじめました。

いざ制作に入ると、上記の設定ではコミカルで子供っぽい表現になってしまい、年齢層が様々な東京駅では間口が狭いコミュニケーションになってしまうと思い、「上品で少し大人っぽい」に方向転換しました。

ブランド名は、リスのアイデアが先にあったので後から付けました。普段はコンセプトや世界観の設定重視で伝わりやすいブランド名にする事が多いのですが、ココリスの場合は語呂の良さや響き、書体にしたときのかわいらしさから命名に至りました。

──「ココリス」のコンセプトについて教えてください。ストーリーには 「太陽をいっぱい浴びた、木の実をあじわうお菓子」とありますが、木の実をテーマにされたのはなぜでしょうか?

武笠 木の実を使用したお菓子はいわば定番のモチーフではありましたが、そこにしっかりとした世界観を構築する事で個性的なブランドが誕生すると思っていました。

木の実をたっぷりと使用した贅沢なお菓子なので、コンセプトは"太陽をいっぱい浴びた、木の実をあじわうお菓子"としました。まるでお菓子自体が森林で実ったかのようなイメージです。

COCORIS グランスタ東京店 画像提供:シュクレイ

──「ココリス」のターゲットはどのような方たちですか?

濱田 弊社では基本的にどのブランドでも、“全てのお客様”がターゲットという考え方でおります。そのためココリスも、老若男女たくさんのお客様に愛されるブランドでありたいと考えています。

東京駅にあるという立地柄、サラリーマンの方にもご来店いただいておりますし、ブランドの世界観という点では、女性の方からも多くの支持をいただいております。時期によっては、観光客の方やファミリー……と、さまざまな方に購入いただいております。

──「ココリス」は現在、東京駅改札内のグランスタ東京にのみ店舗がありますが、東京駅で販売しているからこそ意識している点はありますか?

濱田 東京駅でお菓子を購入されるお客様は、東京土産としてご利用いただくケースが特に多いので、東京土産として選ばれ続けられるお菓子・ブランドであることを意識しております。

ありがたいことに、グランスタ東京とグランスタ丸の内を対象に調査した「グランスタ限定洋菓子ランキング」(2020年12月、株式会社鉄道会館発表)や、グランスタ東京 ・エキュート東京 ・エキュート京葉ストリートのお土産を対象にした「東京駅手土産ランキング」の洋菓子ランキング(2021年7月)で、いずれも「サンドクッキー ヘーゼルナッツと木苺」が第1位の評価をいただくことができました。商品も接客サービスも全てにおいて、お客様に満足して頂けるよう、日々試行錯誤しております。

ココリスの商品・アートワークについて

──「ココリス」の世界観はどのように生み出されたのでしょうか?デザイン面でのコンセプト、こだわったポイントを教えてください。

武笠 "太陽をいっぱい浴びた、木の実をあじわうお菓子"というコンセプトに沿って、森林に囲まれたような豊かな土地や、太陽のもとで美しく実った木の実をイメージしながら世界観を構築して行きました。

そこにアイデアの根源でもある「リス型ヘアーの女の子」の横顔を象徴的に描きました。水彩画のような優しいタッチでイラストを描く事により、描いた女性の美しさや透明感を表現しています。

また、古くからある異国のブランドのような雰囲気や、懐かしさや親しみやすさを感じる古いパッケージをイメージしています。

──担当されたイラストレーターを教えてください。

武笠 デザイン、イラスト含めてアートワークは、すべて自分で完結しました。元々絵を描くのが好きなのですが、ひとりで完結する事でアートワークの細かいハンドリングや世界観のコントロールがしやすいです。

細部にまでこだわっているココリスのパッケージ

──デザインのテーマやこだわったポイントなど教えてください。

武笠 ココリスのデザインはイラストを象徴的に配置したデザインが基本形となっており、商品ごとにカラーリング違いで展開しています。シンプルな単色の指定ではありますが、レトロな雰囲気のカラーリングにこだわっています。

また、商品を手にしたときの手触りも世界観を伝える大事な要素になってきます。それぞれの商品ごとに種類の違うエンボス加工を施しています。

ギャラリー

ココリス「サンドクッキー ヘーゼルナッツと木苺 6個入」

「グランスタ限定洋菓子ランキング」「東京駅手土産ランキング」で1位に輝いた、2種類のフレーバーが一箱で楽しめる「サンドクッキー ヘーゼルナッツと木苺」。「ブランドカラーである紺色を使用した、ココリスのメイン商品です。ロゴの金箔と全体に施されたエンボスがポイントとなっています」と武笠さん。

また、「クッキーをかじると、中のスペイン産チョコレートから出てくる、とろっとしたソースがポイントです。ヘーゼルナッツは、濃厚なヘーゼルナッツココアペーストが木苺には、風味豊かな木苺ペーストが入っています。生地自体にもヘーゼルナッツパウダーを混ぜ込んだ、まさに 「木の実」をあじわうスイーツです」と濱田さん。

画像の6個入り1,296円(税込)のほか、10個入り2,160円(税込)、16個入り3,456円(税込)も展開。

ココリス「フィナンシェ ピスタチオ 5個入」

少しレトロで大人な雰囲気のカラーリングのパッケージにしてるという「フィナンシェ」各5個入り1,296円(税込)。画像の「ピスタチオ」のほか、「メープルマロン」「果実」も。
「『フィナンシェ ピスタチオ』は、豊かに実ったピスタチオを惜しみなく使用したフィナンシェです。引き立て役にほんのりとした酸味のアプリコットを使っております。ピスタチオの美味しさを存分に味わえますので、ピスタチオ好きの方におすすめです」(濱田)

ココリス「ココリス詰合せ ココリスセレクション 12個入」

「ココリス詰合せ ココリスセレクション」は、フィナンシェ3種「メープルマロン」「ピスタチオ」「果実」と、サンドクッキー2種「ヘーゼルナッツ」「木苺」が入った詰合わせ。12個入り3,240円、22個入り5,400円(税込)。

「『フィナンシェ メープルマロン』は、しっかりとしたマロンの濃厚な味わいと、メープルがほのかに香ります。『フィナンシェ 果実』は、アーモンドとココナッツをたっぷりと使用し、トロピカルフルーツのピューレを加えた爽やかなフィナンシェです。ココリスのお菓子は、“太陽をいっぱい浴びた、木の実をあじわうお菓子”がコンセプトですので、“木の実の贅沢な味わいを楽しめるように”、何度も試作をしてつくり上げています」(濱田)

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