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Photoshopド定番チュートリアル

2024.02.20 Tue

【Photoshop】写真を水彩風のビジュアルに加工する

作例制作:マルミヤン 編集:山口優

Photoshopで写真を水彩風のビジュアルに加工する方法を紹介します。
*本連載はPhotoshopで作る定番グラフィックの制作工程を、一から手順通りに解説するHow to記事です。

■使用する機能「2階調化」「マジック消しゴムツール」「ブラシツール」「ぼかし(ガウス)」「水彩画」「描画モード」

Photoshopで写真を水彩画風に加工: 
1.元写真を配置して白黒2階調に変換する

まずは新規ファイルを[幅:1200ピクセル]、[高さ:900ピクセル]、[解像度:350ピクセル/インチ]で作成したら、元となる写真を用意して配置する(図1)

図1

このレイヤーを複製したら、レイヤーパネルで元のレイヤーと背景レイヤーを非表示にして、複製された方を選択しておく(図2)

図2。この時点のレイヤーの状態。元写真のレイヤーを非表示にして、複製された方のレイヤーをクリックして選択された状態にしておく

次に、イメージメニュー→“色調補正”→“2階調化...”を[2階調化する境界のしきい値:140]で適用する(図3)(図4)

図3。プレビューを参考にしながら、写真に写っているモチーフの形が綺麗なシルエットになるよう[2階調化する境界のしきい値]の数値を調整する。ここでは[2階調化する境界のしきい値:140]に設定した
図4

続いてマジック消しゴムツールを選んだら、オプションバーで[隣接]のチェックを外し、画像の白い部分をクリックして削除(図5)(図6)。シルエットだけが残っているのを確認したら、レイヤーパネルで背景レイヤーを表示しておく(図7)

図5。オプションバーで[隣接]のチェックを外しておく
図6。図は効果が分かりやすいようにレイヤーパネルで背景レイヤーを非表示にしたところ。
図7

Photoshopで写真を水彩画風に加工: 
2. カスタマイズしたブラシでシルエットに色を着ける

ブラシをカスタマイズして色を着けていく。まずブラシツールを選んだら、ブラシパネルで[ソフト円ブラシ]を選択(図8)

図8。ブラシパネルで[ソフト円ブラシ]を選択する

次に、ブラシ設定パネルで[シェイプ]を選択してチェックを入れ、[サイズのジッター:100%]に変更してその下を[コントロール:筆圧]に設定する(図9)

図9。ブラシ設定パネルで[シェイプ]を選択してチェックを入れ、[サイズのジッター:100%]に変更してその下を[コントロール:筆圧]に設定する

続いて[散布]を選択してチェックを入れ、[散布:145%]に設定(図10)

図10。ブラシ設定パネルで[散布]を選択してチェックを入れ、[散布:145%]に設定する

さらに[滑らかさ]のチェックを外し、[ウェットエッジ]にチェックを入れたあと、[ブラシ先端のシェイプ]を選択。[直径]を280px程度に、[間隔]を25%程度に設定する(図11)

図11。ブラシ設定パネルの左側にある[滑らかさ]のチェックを外し、[ウェットエッジ]にチェックを入れたあと、[ブラシ先端のシェイプ]で[直径]を280px程度に、[間隔]を25%程度に設定する。パネル下部に表示されるプレビューを参考にしながら調整するといい

ブラシをカスタマイズできたら、レイヤーパネルで2階調化したレイヤーのレイヤーサムネールをcommandキー(Macの場合。WindowsではCtrlキー)を押しながらクリックして選択範囲を作成し(図12)、2階調化したレイヤーは非表示にする(図13)

図12。シルエットに沿って選択範囲を作成する
図13

レイヤーパネルで最前面に新規レイヤーを作成したら、[描画色]を変えながら選択範囲内に色を着けていく(図14)(図15)(図16)

図14。選択範囲の内側にカスタマイズしたブラシでランダムに色を着けていく
図15
図16

Photoshopで写真を水彩画風に加工: 
3.水彩風に加工してビジュアルを仕上げる

ビジュアルを仕上げていく。まず、選択を解除したら、ブラシツールでシルエットをはみ出すようにさらに色を着けておく(図17)

図17。ディテールを潰さない程度にブラシを加えておく

続いて、ブラシを加えたレイヤーが選択された状態のまま、フィルターメニュー→“ぼかし”→“ぼかし(ガウス)...”を[半径:0.5pixel]程度で適用する(図18)(図19)

図18。[半径:0.5pixel]程度に設定する
図19

さらにフィルターメニュー→“フィルターギャラリー...”を選択し、[アーティスティック]の[水彩画]を、[ブラシの細かさ:1]、[シャドウの濃さ:0]、[テクスチャ:2]で適用する(図20)(図21)

図20。[アーティスティック]の[水彩画]を、[ブラシの細かさ:1]、[シャドウの濃さ:0]、[テクスチャ:2]に設定する
図21

レイヤーパネルで元写真のレイヤーを表示したら最前面に配置し(図22)、2階調化したレイヤーのレイヤーサムネールをcommandキー(Macの場合。WindowsではCtrlキー)を押しながらクリックして選択範囲を作成(図23)

図22。この時点のレイヤーの状態。元写真のレイヤーを表示して最前面に配置する
図23。シルエットに沿って選択範囲を作成する

続いて選択範囲メニュー→“選択範囲を反転”を実行したら、レイヤーパネルで元写真のレイヤーを選択してdeleteキーを押す(図24)

図24。選択範囲を反転して背景が選択された状態にしたあと、deleteキーで背景を消去する

次に選択を解除したら、フィルターメニュー→“フィルターギャラリー...”を選択し、[アーティスティック]の[水彩画]を、[ブラシの細かさ:14]、[シャドウの濃さ:0]、[テクスチャ:3]で適用(図25)(図26)

図25。[アーティスティック]の[水彩画]を、[ブラシの細かさ:14]、[シャドウの濃さ:0]、[テクスチャ:3]に設定する
図26

あとは、レイヤーパネルで元写真のレイヤーを[描画モード:オーバーレイ]に変更すれば水彩風のビジュアルになる(図27)(図28)

図27
図28。この時点のレイヤーの状態。元写真のレイヤーを[描画モード:オーバーレイ]に変更する

ここでは、さらに文字要素などを配置して完成とした(図29)

図29。完成ビジュアル

以上、Photoshopで写真を水彩風のビジュアルに加工する方法でした。

制作者プロフィール

MARUMIYAN(マルミヤン)
グラフィックデザイナー/イラストレーター
2007年より「マルミヤン」(Marumiyan)名義で、福岡を拠点に活動を開始。雑誌、広告、CDジャケット、パッケージ、アパレル、プロダクト、Webなど、様々な媒体で活動を行う。人物や植物、動物、建物など、様々なアイコンをグラフィカルに組み合わせ、洗練された作品作りを目指す。また “FOUR DIMENSIONS WORLD” をテーマとした作品も精力的に制作している。2008年「FUNKY802 digmeout」オーディション通過。https://marumiyan.com/
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