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【文房具連載】第3回「A FLOATING LIFE」/物語のある、ニューフェイスな文房具・雑貨

2020.9.22 TUE

物語のある、ニューフェイスな文房具/第3回 「A FLOATING LIFE」自分らしいライフスタイルをかなえる手帳レフィルやTODOリスト
見た目がおしゃれだから、使い勝手がよさそうだから。普段何気なく買っている文房具や雑貨だけれど、それらのアイテムに秘められた“物語”を知ることができたら、もっと選ぶのが楽しくなって、もっと愛着がわくはず。そこで、素敵なストーリーのある新顔ステーショナリーをご紹介。第3回目は「A FLOATING LIFE」。システム手帳のレフィル、TODOリストなど、自分らしく自由なライフスタイルを目指す人にぴったりのアイテムがそろいます。

●取材:編集部、沼田佳乃 ●文:沼田佳乃 ●撮影:米山典子

▼もくじ
▽はじめに
▽素敵なライフスタイルをかなえる
▽もう一歩前へ。元気が出るアイテム
▽景色やアートもインスピレーション
▽新商品やワークショップにも期待
▽おわりに

▼はじめに/素敵なライフスタイルを演出してくれるステーショナリー
2015年に誕生した 「A FLOATING LIFE」。いわゆる文房具ブランドとは違って、手帳のレフィルやTODOリストのように、プランニングできるアイテムをメインに扱っているのが特徴。ふんわりと柔らかな色調、モノトーンで使い勝手のいいユニセックスなものなど、デザイナーの豊かな感性が伝わるデザインも魅力のひとつに。“自分らしく、自由に”をテーマに掲げるブランドのステーショナリーで、素敵なライフスタイルをかなえたい。
▼コンセプトについて/もう一歩前へ。元気や勇気をもらえるアイテム
ミニサイズのTODOリスト

ミニサイズのTODOリスト

ブランドを立ち上げ、商品のデザインをすべて担当する、代表の江守さんにお話を伺いました。

ブランドを立ち上げたきっかけを教えてください

江守さん:もともと文房具とデザインが好きで、広告代理店で働いていたころから、趣味で作るようになりました。2015年ごろにネット販売を始めたら意外と手応えがあったので、先行きプランがないまま、2016年に会社を辞めて、ステーショナリーブランド「A FLOATING LIFE」を立ち上げました。

現在、スケジュール帳のレフィルが主力商品だと思いますが、ここに至ったのは?

江守さん:海外旅行によく行くのですが、レポードパッド型のスケジュール帳って、向こうにはたくさんあるのに日本では見かけなくて。自分自身あまり資本がない中で、何が作れるのかを考えたときに「手帳を作りたい」という思いがあって、これに決めました。

コンセプトが明確なので、ファンも多いのでは?このような考えに至った経緯を教えてください。またターゲットはありますか?

江守さん:実は、昨年末にコンセプトを見直したんです。それまでは「自分らしい文房具を身に付けてもらい、豊かなライフスタイルを送ってもらいたい」と、ふんわりした感じでだったのですが、使う人のエンパワーメント的な感じで、もう少しメッセージ性のあるコンセプトにしたいと思うようになりました。

もちろん素敵な文具で豊かな時間を過ごしてほしいというのはベースにあるのですが、それを超えてもう少し先に進みたい。副業や自由な働き方、独立して自分で事業をする人が増えている時代となり、その中で自分がやりたいことをかなえるには、計画を立てて実現していくという繰り返しが大事だと思っています。同じような考え方の人たちを元気付ける、サポートするような取り組みができたらと思い、「これからどうありたいか」という具体的な感じに作り替えました。

ターゲットに関しては特に決めておらず、世代性別関係なしに、自分で新しいことをやっていきたい、主体性を持って人生を進んでいきたいっていう人たちを応援する文房具でありたいと考えています。そういう意味で、ステーショナリーだけではブランドコンセプトを実現するには足りないと感じて、最近は、ターゲットをサポートするような「計画・目標達成・心のケアのための手帳術」をInstagramで動画配信しています。
▽「A FLOATING LIFE」のコンセプト
私たちは、自分らしいライフスタイルは自分で作れると考えています。それを実現するためには、リラックスした心豊かな時間と、自分のモチベーションを高めること、そして計画を立てて毎日を積み重ねていくことが大切だと思っています。A FLOATING LIFEは、そんな毎日をサポートするデザインステーショナリーを生み出し、自分らしいライフスタイル作りのお手伝いをするブランドでありたいと思っています。
文具を使いこなせるように、思考もサポートしてあげたいということですか?

江守さん:そうですね。書いてログを取ることが、科学的にも生産性を上げたり、モチベーションをアップさせたりするような効果があることがわかっています。そこがデジタルにはない強み。商品にも説明書きを入れていますが、動画ではより詳しく、科学的に効果のある方法に基づいて使うとスケジュールを自分の思い通りにでき、地に足がついた感じで現実的にステップアップしていける方法を解説しています。

例えば、TODOリストを書くのは夜寝るまえがいちばんいいそうです。寝る前は考え込みやすく、脳の状態がオンになってしまうとなかなか眠れない。そこで、寝る前の5分間に次の日のことをTODOリストに書いておくと、脳が「今日1日が終わった」と認識してよく眠れる。最近は「A FLOATING LIFE」を知らずに、配信している動画を見て、文具を買ってくださる方も増えてきました。
▼デザインについて/景色、デザイン、アートもインスピレーションに
TODOリスト

TODOリスト

どんなことをイメージして、どんな思いを込めて、アイテムを作成していますか?

江守さん:感情を抽象的な色、形で表したいという思いがあり、インスピレーションが湧いたものを分かりやすくデザインに落としています。性別も限定したくないので、モノトーンやグリーンなどユニセックスな色調もそろえています。気分を上げたいときはピンク、集中力を高めたいときはブルー、かっこいいのが好きならモノトーンと、好みで選んでいただけたら……。あとは、私自身最小限のものしか持ち歩かないので、ミニマルな感じに落ち着きますね。ダイアリーも、いつからでも始められる日付なしのタイプしか作らない。なるべく削ぎ落とし、限りなくゼロに近づけていくという考え方で作っています。削ぎ落とした中で、それでも気分を出すというのがテーマですね。

手帳のレフィルがA5サイズと大きめなのも特徴的ですね。

江守さん:はい、自分が使いたいという視点で始めたので。私自身、大雑把で細かく描き込むのが苦手。マメじゃない方に向けて、気軽に使える文房具があったらいいなと作りました。

インスピレーションはどこからくるものですか?

江守さん:海外の景色とかデザインとか、アートも。いろんなものを見て、それのいいところの寄せ集めたようなものが頭の中にあり、それを少しずつ引き出して作品に入れていく感じです。
▼今後の活動について/新しいアイテムやワークショップの開催にも期待
TODOリスト

TODOリスト

動画を配信しているのには驚きました。今後はどのような展開を考えていますか?

江守さん:最近、手帳本体が欲しいという声を頂戴するので、どのレフィルにもあうシンプルなものを開発中です。あとはミニ6サイズのレフィル。こちらもユーザーからの要望ですが、小さいのがもともと苦手なので苦労しました。「みんなは何を求めているんだろう」と思案を重ねた結果、TODOリスト、マンスリー、ノート2種の4型に落ち着きました。どちらも今年中を目標にしています。それから、3月に東京で手帳術のワークショップ、大阪でポップアップとワークショップを開催予定です。

着々とブランドが進化しつつありますね。

江守さん:見た目でかっこいいものはあふれていると思うので、実用的で使う人を勇気付けるようなブランドになれたら嬉しいです。最近それを実感し、一層続けたいと思うようになりました。
▼おわりに/デジタル管理が主流の今。デザイナーが考える紙の優しさ
システム手帳のレフィルは、週間ホリゾンタル、ウィークリー、デイリーの3種

システム手帳のレフィルは、週間ホリゾンタル、ウィークリー、デイリーの3種

最後に、スケジュールもデジタル管理が主流になりつつありますが、紙の重要性をどう捉えていますか?

江守さん:紙に書いた方が、目標達成しやすくなるというデータがあります。個人的にも、書いた方が相手に伝わりやすいし、自分自身の記憶や心にも残ると思っています。例えば手紙をもらったとして、紙なら壁に貼って残したり、引き出しの中に閉まっておいたり……、その人が時間をかけて想いを綴ったっていうのは、重みがあるんじゃないかと思います。作り手側としても、これから書くということが特別な行為になっていくと思うので、その方の時間をもらう、そういう時間を形作るものということを意識して、物作りをしていきたいですね。
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